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CEATEC会場でV-Lowマルチメディア放送実施。3chを放送
モバイル/車載提案や高音質、マルチキャストを訴求
(2014/10/7 18:23)
CEATEC JAPAN 2014のTOKYO FMブースでは、東京などで2015年に放送開始予定のV-Lowマルチメディア放送(V-Low)を紹介している。ブースにおけるデモ用に放送免許も取得し、3チャンネルを実際に放送しながら、モバイルや緊急放送、車載展開などのV-Lowの利用イメージを案内している。
V-Lowマルチメディア放送は、地上アナログテレビ放送終了後に空いたVHF-Low帯(VHF 1~3ch)を使ったマルチメディア放送。音声だけでなく、映像やデータ放送も活用したもので、TOKYO FMとパートナー企業が設立したBICが、事業全般を推進する。福岡では11月、東京地区では2015年3月の開始を目指している。
BICではV-Lowの放送開始にあわせて無線LAN接続のV-Low受信チューナの配布も予定しており、V-Lowチューナで受信した音声やデータを無線LANで連携したスマートフォンで聴取/視聴できる。将来的にはスマートフォンへのチューナ内蔵などを働きかけていくという。
今回のCEATECでは、V-Lowマルチメディア放送のデータ領域を活用した「NISSANあ、安部礼司」と、音楽番組「JET STREAM」、DJのトークを文字でも表示する「JA全農COUNTDOWN JAPAN」の3チャンネルをブース内で試験放送している。データ放送としての可能性や、楽曲情報へのアクセスや購入サイトへの誘導などの利用イメージを紹介している。
「NISSANあ、安部礼司」ではデータ放送だけでなく、気になった楽曲についてはレコチョクですぐに購入できるようにしている。また、JET STREAMでは放送中楽曲紹介にデータ放送で、ハイレゾ音源購入ページに誘導するなど、音声だけでなくデータ放送や通信を組み合わせたマルチメディア展開をアピールしている。なお、放送開始時のスタート時の番組やチャンネルについては未確定としている。
V-Lowの音声伝送は、HE-AAC 256kbpsで圧縮音声ではあるが、43kHz付近までの高域再生が可能となるため、FM(高域は約15kHzまで)より高音質とアピール。オンキヨーのヘッドフォンアンプと組み合わせた音質訴求デモや、V-LowとIPサイマルラジオとの音質比較などを行ない「V-Lowは高音質」をアピールしている。
車載用途についてもカーナビメーカーなどへ働きかけを続けており、V-Lowのリアルタイム性を活かした地域情報や、SA/PAなどの施設情報配信、観光情報の配信なども提案している。V-Lowは全国7ブロックの地方ブロック向け放送のため、きめ細かい地域型情報を配信できるとする。
また、加賀ハイテックが発売している、V-Lowマルチメディア放送とFM放送対応で、放送の緊急信号で自動起動できる防災ラジオ「TAXAN MeoSound VL1」も紹介。こちらは、自治体が防災情報システムなどに組み込み配布/販売することを想定しており、V-Lowを使った新しい防災情報システムとして、全国の自治体に提案していく。