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キヤノン、業務用ビデオカメラ「XF205」にノイズ抑制やIPストリーミング機能追加

 キヤノンは、フルHD撮影対応の業務用ビデオカメラ「XF205」に、低照度下でのノイズを抑えた撮影設定などを追加するファームウェアを、4月中旬より順次無償提供する。

XF205

 「XF205」は、ニュース番組などの放送用や結婚式などのイベント記録用途を想定したフルHD対応の業務用ビデオカメラ。センサーは1/2.84型のCMOSを採用。有効画素数は291万画素。レンズは光学20倍ズームで、焦点距離は35mm換算で28.8~576mm(手ブレ補正、新ダイナミックモード設定時)。

 4月中旬提供予定の新ファームウェアを適用することで、従来の解像度の高さを優先させた画質に加え、ノイズ抑制を優先する画質設定が新たに追加される。低照度下でもノイズを抑えた映像記録が可能となり、撮影シーンやニーズに合わせた映像表現が可能になるという。

 また、6月下旬より提供されるファームでは、IPストリーミング機能が追加され、撮影している映像をインターネットを通じて、リアルタイムに放送局などに伝送可能となる。対応画質は、解像度1,280×720ドットおよび640×360ドットの30p/25p。

 富士通のIPデコーダ「IP-900IID/920D」や、IPストリーミング対応ソフトウェアなどが4月以降にXF205に対応予定で、放送局の既存の映像制作・編集フローの中で、XF205のIPストリーミング機能を利用できるという。対応ソフトウェアの詳細は、6月下旬にキヤノンのサイトで公開する。

 このほか、6月下旬に提供されるファームでは、MP4方式での記録時に、最大40%のスローモーションや、最大250%のファストモーションでの撮影が可能となる機能を追加。カメラ本体の無線LAN設定画面のUIも改善される。

 これらの試作ファームを適用したXF205が、4月13日~16日(現地時間)に米ラスベガスで開催される映像機器展「NAB Show 2015」のキヤノンブースに展示される。

(一條徹)