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ソニーのHMD「HMZシリーズ」、“選択と集中”で生産終了。Morpheusなどは開発継続

 ソニーは、有機ELヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T3」シリーズを生産を完了したと4月24日に発表した。同社は「“選択と集中”を進める中で、この形態/ユースケースの製品は当面、開発を見送る」としている。

4月24日に生産完了を発表したワイヤレスモデル「HMZ-T3W」

 頭部に装着し、目の前に表示される3D/2D映像に没入して楽しめる有機EL搭載ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のHMZシリーズは、'11年の初代「HMZ-T1」からスタートし、'12年には画質や装着感を改善した「HMZ-T2」、'13年にメインユニットとHMDをワイヤレス接続可能にした「HMZ-T3W」と、有線接続の「HMZ-T3」を発売した。なお、HMZシリーズの累計出荷台数は公開していない。

 同シリーズは終了したが、ソニーグループ全体としては、PlayStation 4(PS4)と組み合わせることを前提とした「Project Morpheus」や、情報端末のメガネ型端末「SmartEyeglass」、医療用製品で、内視鏡からの映像を表示する「ヘッドマウントイメージプロセッサユニット」といった、頭部に装着するデバイスについては引き続き開発を進めていくとしている。

 HMZ-T3W(ワイヤレスモデル)とHMZ-T3(有線接続)は、0.7型/1,280×720ドット有機ELパネルを2枚採用したヘッドマウントディスプレイ。HMD部とメインユニットに加え、3時間動作可能なバッテリ内蔵のバッテリーユニットからなる3ユニット構成(HMDとレシーバーは有線接続)で、バッテリーユニットにスマートフォンなどのHDMIを直接接続する場合は、メインユニットを介さずにモバイル利用が可能となっている。

(中林暁)