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ソニービルで1,000万の星々とハイレゾがコラボ。超精密原板「GIGAMASK」投影も

 ソニーとソニー・ミュージックレーベルズは、ハイレゾ音楽とプラネタリウム上映を組み合わせたイベント「サウンドプラネタリウム 天空の鏡に響く、ハイレゾの歌」を、18日から東京・銀座のソニービル8F コミュニケーションゾーンOPUS(オーパス)で開催する。開催期間は'16年2月14日まで、上映時間は11時~19時(年末年始は時間変更/休館有り)。入場は無料で、入退場自由。

ソニービル 1Fの様子。右奥にGIGAMASKの展示コーナー

 さらに1F エントランスホールでは、プラネタリウム開発を行なう大平技研とソニーDADCジャパンが共同開発した、超精密恒星原板「GIGAMASK(仮称)」(ギガマスク)を世界初展示。プラネタリウム投影機で星を投影する際に使うもので、全天で星数10億個以上を実現する恒星原板の一部を使ったテスト投影を見ることができる。

GIGAMASKの原版の展示

1,000万以上の星々が足元から天井まで巡る。ハイレゾが広大な空間を演出

「サウンドプラネタリウム 天空の鏡に響く、ハイレゾの歌」

 '13年の初開催以来3回目となる、ハイレゾ音楽と大平技研の移動型プラネタリウム「MEGASTAR(メガスター)」によるコラボレーションイベント。今回は南米・ボリビアの絶景「ウユニ塩湖」で見る星空をイメージした映像などの上映を行なう。1回の投影時間は約15分で、開場中は繰り返し上映される。

 使用されるプラネタリウム投影機は、1,000万個の星を映し出せる「MEGASTAR-II Phoenix」。ソニー製プロジェクタも使用し、客席正面に夕景や日の出の実写映像、星空に重なる幾何学的な模様などのCG映像を投写する。

会場に置かれたソニーのスピーカー「SS-AR1」
会場の後方に備えられたプラネタリウム「MEGASTAR-II Phoenix」

 ウユニ塩湖は、地面の水に空の色が反射して上下対照の光景が楽しめる場所として知られている。今回はOPUSの会場の床に黒い鏡面パネルを設置し、星空や映像が映り込むようにして、ウユニ塩湖と近い風景を演出。星空に包まれた空間の中で、星々の生と死、そして新たな星の誕生を巡るショートストーリーを楽しめる。

夕暮れに沈む情景から上映がスタート
暗転した先には約1,000万の星々で埋め尽くされた空間が広がる
現代アートのインスタレーションのような、星と幾何学模様の共演

「人間の感性が加わった星空」をmiwaがナビゲート

シンガーソングライターのmiwaさん

 会場で再生されるハイレゾ楽曲は全6曲。イベントのナビゲーター(音声のみ)も務める、シンガーソングライターのmiwaさんによる新曲や、マライア・キャリー、マイケル・ジャクソンなどで、期間の前半と後半でそれぞれ異なる。詳細はイベントページを参照のこと。楽曲再生には、ソニーのリファレンススピーカー「SS-AR1」とプリメインアンプ「TA-A1ES」が使われている。

 先行上映会のトークショーに登場したmiwaさんは、自らの「あなたがここにいて抱きしめることができるなら」が、マライア・キャリーやマイケル・ジャクソンといった有名アーティストと並んで会場で流れることに喜び、「星もプラネタリウムも好きで、ウユニ塩湖も一度行ってみたいと思っていた。いろんな夢が叶った」とコメント。「ナビゲーター役ということで、落ち着いたトーンで話すことを心がけていた。クリスマスやバレンタインまでも楽しめるイベントなので、家族や友人、恋人など、大切な人と一緒に見に来て、星空とハイレゾ音楽の素晴らしさにぜひ触れてほしい」と話していた。

大平貴之氏(右)

 プラネタリウムの製作・監修を務めた大平貴之氏は、MEGASTARの開発時からプラネタリウムにおける星空投影と音楽の関係に着目。ハイレゾ音楽とのコラボレーションに初回から積極的に取り組んでおり、第3弾となる今回は、ソニーと共に内容をさらにブラッシュアップしたという。

 トークショーでは、「約1,000万の星を映せるプラネタリウムを使っているが、今回は床に鏡面パネルを用意してもらったことで星が反射で映り込み、たぶん1,200万くらいまで増えていると思う。さらに、会場に広がるハイレゾの細やかな音のおかげで、天井や床がある空間を感じさせない演出ができた」とコメント。

 主に天文教育用途で使われる通常のプラネタリウム館では、今回のような幾何学的な模様が流れる映像などを使った演出はできないといい、「自然の星空の美しさだけでなく、人間の感性が加わった星空や映像による作品を感じ取って、楽しんで欲しい」と語った。

新たなプラネタリウム恒星原板「GIGAMASK」の初披露も

 1F エントランスホールでは、全天で世界最多となる10億もの星の投影を実現する、新たなプラネタリウム用超精密恒星原板「GIGAMASK(仮称)」が初披露。原板の展示と星空の一部のテスト投影が行なわれている。

1F壁面のGIGAMASK展示コーナー。左端のボックス内に原版があり、中央右の筒の中でテスト投影を見られる

 光学式プラネタリウムでは通常、恒星原板やレンズなどの光学系を含めた投影ユニットを複数個使用。それぞれのユニットの恒星原板に刻まれた異なる星空をドームなどに映し、繋ぎあわせることで1つの星空として投影する。

 今回、GIGAMASKで見られるテスト投影の様子は全天ではなく、壁に設置された腕の太さほどの筒を通して観ることが可能。数多くの星が集まって構成されている「天の川」の精細感を楽しめる。

GIGAMASKによるテスト投影の星空
通常のMEGASTAR各投影ユニットから分割された星空が壁に写ったところ。適切な距離を置くことで1つの星空になる

 GIGAMASKの共同開発を行なったソニーDADCジャパンでは、BDに代表される大容量高密度光ディスクマスタリング技術を、音や映像だけでなくさまざまな分野で応用する一環として、MEGASTARの開発を行なう大平技研と協力。大平技研の持つ恒星データ処理技術を用いて、1等星から20等星までの微光星を正確に再現できる恒星原板の開発に成功した。大平氏は「人類史上もっとも精密に宇宙を再現できた」とコメントしている。

GIGAMASKの技術とソニーDADCの解説
投影できる恒星数を従来のMEGASTARシリーズと比較したグラフ

(庄司亮一)