ニュース

EIZO、Adobe RGB比99%で狭額縁化した24.1型IPS液晶。DCI-P3比98%の業務用も

 EIZOは、液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズの24.1型2モデルを2月25日に発売する。個人向けの「CS2420」と、カラーマッチング用のキャリブレーションセンサーを内蔵した法人向け「CG2420」を用意し、価格はオープンプライス。直販価格(税込)は、CS2420が10万8,864円、CG2420が17万4,960円。

コンシューマ向け「ColorEdge CS2420」

 どちらも24.1型/1,920×1,200ドットのIPS液晶パネルを搭載し、視野角は上下/左右178度。Adobe RGBカバー率は99%で、法人向けのCG2420では映像制作の規格「DCI-P3」カバー率98%とした。表面はノングレア(非光沢)。バックライトはLEDで、疲れ目の原因になる表示のちらつきが気になりにくい調光方式を採用した。

法人向け「ColorEdge CG2420」
CG2420とCS2420共通のコネクタ部

 入力はHDMI(Deep Color対応)、DisplayPort、DVIの各1系統で、いずれもHDCP対応。10bit入力に対応している。そのほか、3ポートのUSB 3.0ハブや、モニターコントロール用のUSB端子を備える。USBハブのうち1系統はスマートフォンなどの急速充電が行なえる。

 液晶の左右ベゼル幅を、従来モデルに比べて39%スリム化し、視界を妨げないデザインを追求。前面には触れるだけで各種画面設定が行なえる静電スイッチを採用している。

USB 3.0端子を搭載。一番上は高速充電対応
各種画面設定ができる静電スイッチ

 独自の「デジタルユニフォミティ補正回路」により、輝度と色度が均一になるよう画面全体を補正し、表示均一性を保持。工場で1台ごとにRGB各色0~255の全ての階調を調整するなど、表示品質にこだわり個体ごとのバラつきを抑えている。

デジタルユニフォミティで画面の表示ムラを低減

プリント用色合せソフトを提供。プロ向けCG2420は黒のディテール表現向上

ColorEdge CS2420

 CS2420は、写真編集やイラスト制作を行なう個人ユーザーを対象としたモデル。輝度は350cd/m2、コントラスト比は1,000:1、応答速度は15ms(中間階調域)。スタンドを含む外形寸法は554.4×245×396~551mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約7.8kg。スタンドは、155mmの高さ調整、上35度/下5度のチルト、344度のスイーベル、90度のピボットに対応する。

背面上部のハンドル部
ピボットしたところ

 画面とプリントの色合せが手軽に行なえる新ソフト「Quick Color Match」が付属。プリントのカラーマッチングをボタン操作のみで簡単に行なえるのが特徴で、CS2420以外のColorEdgeシリーズでも使用可能。2月16日より同社サイトで無償ダウンロード提供される。対応OSはWindows 7/8/8.1/10。Mac OS版は今後提供予定。

 ソフトウェアはEIZOとアドビシステムズ、キヤノン、エプソンの共同開発で、キヤノン/エプソンのプリンタに付属するプリント補助ソフトやPhotoshop CC/CS6と連携し、印刷調整を自動で一括設定できる。Quick Color Matchを使うことで複雑な設定が不要となり、ユーザーが作品制作により多くの時間を割き、無駄な刷り直しも減らせるとしている。なお、CS2420には従来の専用ソフトウェア「ColorNavigator 6」も同梱される。

Quick Color Matchと連携して写真印刷を設定
ディスプレイ表示と印刷時の写真の色味が近い
ColorEdge CG2420

 CG2420は、写真やデザイン、印刷などのプロフェッショナルを想定したモデルで、キャリブレーションセンサーを本体に内蔵。付属のColorNavigator 6で印刷・レタッチ・Web制作に最適な色調整が行なえる。センサーは従来のColorEdgeプロ向けモデルに内蔵されていたものよりも精度を向上しつつ、小型化も図っている。

 液晶の輝度は400cd/m2、コントラスト比は1,500:1。黒のディテール表現を向上し、白浮きを抑え引き締まった黒を表示できるという。応答速度は10ms(中間階調域)。電源を入れてから約3分で輝度、色度、階調特性が安定するよう設計。現行機種のCG247の約7分から高速化している。

キャリブレーション時にセンサーが上部ベゼルから自動で降りてくる
センサー精度の向上と小型化を図った
遮光フードも用意される

 消費電力は20Wで、最大79W、待機時0.6W以下(USB非接続時)。外形寸法/重量やスタンドの高さ調整、スイーベル角度などはCS2420と共通。照明の映り込みなど外光反射防ぐマグネット取り付けの遮光フードが付属する。

 両製品は、2月25~28日までパシフィコ横浜にて開催される「CP+ 2016」のEIZOブース(小間No.G-11)において初展示する。

(庄司亮一)