【IFA 2009】シャープ、白色LED採用の新AQUOSを発表
-白色LEDで低価格化。TVや照明で「LED」を訴求
シャープは、IFA 2009の開幕前日となる3日にプレスカンファレンスを開催。「LED」をキーワードに液晶テレビや照明機器などを積極展開していくことを紹介した。
Sharp Electronics Europeの佐々岡社長 |
シャープ 海外営業本部 副本部長 兼 欧州・中東欧地域総括 兼 SEEG社長の佐々岡浩氏は、液晶テレビの光源や、照明器具として注目が集まる「LED」について、「シャープには、40年におよぶLEDの蓄積がある。LEDに取り組んだ1968年以来、技術、ノウハウ、人材などさまざまなものを培ってきた」と同社のLED技術について説明。
さらに、今秋に稼働予定の堺工場における、液晶や太陽電池の生産体制についても言及。パネルについては40型台の効率的な製造能力を強調し、「シャープはLED製造から液晶テレビの開発、製造まで一貫して手掛けることができる垂直統合の仕組みを有していると」アピール。LEDを搭載した液晶テレビとして、「AQUOS LE700」と、「LE600」を紹介した。
液晶テレビはLED。太陽電池も訴求 | 堺工場の稼働開始もアピール |
52型のLC-52LE700E |
AQUOS LE700/LE600は、同社としては初めて白色のLEDを採用した液晶テレビとなる。LED700とLE600の主な違いはデザインと倍速駆動の有無で、LE700のみ倍速対応。700はブラックボディを基調にアンダースピーカーをブルーとしたツートンカラー、LE600はアルミカラーを採用している。LE600とLE700ともに32/40/46型が用意され、LE700のみ52型もラインナップしている。
LEDの採用による、コントラスト比や色再現性の向上についても言及。コントラスト200万:1を実現したという。なお、LEDの部分駆動技術は搭載していない。部分駆動なしでも十分なコントラストが得られることや、低価格を武器にLEDの魅力を訴求。また、低消費電力もアピールしていく。価格はLE700が1,099ユーロ(32型)/1,499ユーロ(42型)/1,899ユーロ(46型)/2,299ユーロ(52型)。LE600が899ユーロ(32型)/1,299ユーロ(42型)/1,699ユーロ(46型)。
AQUOS LE700シリーズ」 | AQUOS LE600シリーズ」 | LC-52LE700EとBDプレーヤー「BD-HP225」などを組み合わせてデモ |
LED搭載モデルが右。色再現性も向上 | LEDの採用による高コントラストをアピール |
2013年のLED TVは8,000万台市場に |
Sharp Electronics Germany/AustriaのFrank Bolten社長は、LEDテレビの需要について「2010年には1,000万台を超え、2013年には8,000万台以上の市場になる」と予測。低消費電力や、画質などとともに、AQUOS LE700/600では、RGBでなく白色LEDを使うことで、価格を抑え、市場の開拓を狙うとした。
また、会場ではRGB LEDバックライト搭載のAQUOS XSシリーズや、LED照明を組み合わせた展示も行ない、LEDを中核にブースを展開していく。
AQUOS XSシリーズとLED照明を組み合わせて、同社のLED技術を訴求 | 照明でも様々な形でLEDを訴求している | 太陽電池やLED照明も |
(2009年 9月 4日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]