【IFA2009】東芝、新BDプレーヤーや“LED TV”を披露

-XDE搭載DVDプレーヤーや低価格ビデオカメラも


BDプレーヤー「BDX2000」

会期:9月4日~9月9日(現地時間)

会場:メッセ・ベルリン見本市会場


 東芝は、開幕前日のプレスカンファレンスで、BDプレーヤーやBD搭載AVノートPC、欧州向けの新REGZAシリーズなどを発表した。ブースでも各製品を展示している。 


■ 同社初のBDプレーヤーを披露

BD再生デモ

 BDX2000は、同社初のBlu-rayプレーヤーで、米国では11月に、欧州では12月より順次発売する。米国での価格は249ドルの見込み。日本での発売については「未定」としている。

 東芝では、HD DVD撤退以来、プレーヤーはDVDで展開してきた。しかし、薄型テレビの市場が伸長する中で、BDプレーヤーの構成比も台数ベースで10%程度まで迫っており、プレーヤー市場の中で大きな位置を占めるようになったこと、加えて、店頭のテレビとのセット販売やデモ用のプレーヤーとしてのニーズも高まってきたことから、BDプレーヤーの投入を決めたという。

 BDビデオやDVDのほか、AVCHDディスクやDivX HDの再生にも対応。スモークミラーのフロントベゼルを採用し、BDドライブをセンターローディングで配置している。欧州の主要な市場においては「年内のクリスマス商戦に間に合うように投入したい」という。

センターローディングデザインを採用奥行きも短いHDMI出力などを装備する
XDE600KE

 また、独自の高画質化技術「XDE」を搭載したDVDプレーヤーの新モデル「XDE600KE」も今秋より発売。コントラストやシャープネス、色などをそれぞれ独立補正し、DVDの高画質化を図れる点が特徴。

 USB端子も装備。DVDやCDの再生に加え、DivXやMP3、WMAなどを記録したUSBメモリなどの再生も可能となっている。HDMI出力端子も装備しており、DVDや各種コンテンツの1080p出力に対応する。

 Satellite P500は、18.4型の1,920×1,080ドットもしくは1,680×945ドット液晶を搭載したAVノートPCで、デジタルチューナ(DVB-T)やHarman Kardon製スピーカーを装備するほか、Blu-ray Discを搭載し、BDビデオの再生やBD-R/REのライティングに対応する。出荷時期は2009年第4四半期。

 超解像技術の「Resolution +」も装備しており、DVDのアップスケーリングなどが可能。ブースでは特にBlu-ray搭載をアピールすることはなかったが、超解像技術のデモなどでAVノートPCとしての側面を強調していた。

Satellite P500超解像技術のデモも実施

 


■ 欧州向けREGZAも「LED TV」に

欧州向けの新REGZAシリーズ

 欧州向けのREGZAシリーズも一新し、最上位モデルのSVシリーズや、超解像などの機能を搭載したZVシリーズなどをアピールしている。

 SVシリーズは、日本で発売しているREGZA ZX8000シリーズに相当し、LEDバックライトを採用。欧州向けモデルとしては初のLED搭載テレビで「LED TV」と訴求。部分駆動技術の説明など、独自の高画質化をアピールしている。

 超解像やおまかせドンピシャ高画質(欧州名はAuto View)などの主要機能も日本のモデルを踏襲しているが、欧州での市場特性を考え、録画機能は省いている。一方、DLNA機能を使ったパソコンとの連携や、レグザリンクによる周辺機器連携などを強く訴求している。


REGZA SVシリーズはLED TVとして訴求部分駆動技術をアピールDLNAを使ったパソコンとの連携も訴求。Windows 7のDLNAサーバー機能を前提に機能強化を図っているという

 


■ フルHDビデオカメラ「CAMILEO」

CAMILEO H30

 フルHD記録のビデオカメラ「CAMILEO」の新モデルも発表。厚さ17mmとスリムな「S20」と、YouTubeアップロード機能を備えた「H30」、光学10倍ズームの「X100」の3モデルが新製品で、年内に発売される。

 いずれも、1080p/30fpsでのMPEG-4 AVC/H.264記録が可能なビデオカメラで、S20は17mmと薄型のボディが特徴で、想定売価は200ユーロ。500万画素のCMOSセンサーや4倍のデジタルズーム、電子式手ぶれ補正機能などを装備しており、動画だけでなく静止画の記録も可能となっている。HDMI端子も装備。外形寸法は105×59×17mm(縦×横×厚み)、重量は115g。

 X100も1080p/30fpsのAVC動画撮影に対応し、光学10倍のデジタルズーム機能を装備。価格は未定という。1,000万画素のCMOSを装備し、SD/SDHCカードへの動画/静止画記録のほか、4GBの内蔵フラッシュメモリへの記録も可能。HDMI出力も装備する。外形寸法は122×62.3×67.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は270g。

CAMILEO S20
JournE touch

 7型/800×480ドットのタッチスクリーン液晶を採用した“マルチメディアタブレット”「JournE touch」も第4四半期から発売。価格は249ユーロ前後の見込み。

 Windows CE 6.0をベースにしたタブレットで、無線LANを内蔵し、WebブラウズやYoutube動画再生、facebookなどのSNS、Flickr/Picasaなどの写真共有サービス、MSN Messengerなどのネットワークサービスが利用できる。また、パソコンから転送したビデオや音楽再生も可能で、MPEG-4 AVC/H.264やDivX、WMVビデオファイルや、MP3やWMAなどの音楽に対応。HDのビデオ再生やHDMIからのテレビ出力にも対応する。

 SD/SDHCカードスロットを装備し、32GBまでのカードが利用可能。出力1W×2chのスピーカーも装備する。外形寸法は189×14×133.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約450g。バッテリはリチウムポリマーで、ビデオ再生時で7時間、ネット経由でのビデオ再生で2時間以上の利用が可能という。7色のカラーバリエーションを用意する。


Windows CEベースで様々なアプリケーションが利用可能製品版では7色のカラーバリエーションを用意する

(2009年 9月 5日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]