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デノン、スティック型の新TWS「AH-C840NCW」。有線最上位D9200の技術投入、山内チューニング

「AH-C840NCW」ホワイト

デノンは、スティックタイプのノイズキャンセリング機能搭載完全ワイヤレスイヤフォン「AH-C840NCW」を4月2日に発売する。有線ヘッドフォン最上位モデル「AH-D9200」の技術を投入した12mmのバイオセルロース・ドライバーを搭載しているのが特徴。価格はオープンプライスで、市場予想価格は19,000円前後。カラーはブラックとホワイトを用意する。

「AH-C840NCW」ブラック

なお、AH-C840NCWの“ながら聴きオープンバージョン”と呼べる新イヤフォン「AH-C500W」も同日に発表されており、発売も同日となる。こちらはオープンで、市場予想価格は15,000円前後。C840NCWと同じ12mmのバイオセルロース・ドライバーを搭載し、オープン型ながら、音質も追求した。アクティブノイズキャンセリング機能は備えていない。

AH-C840NCWの“ながら聴きオープンバージョン”と呼べる「AH-C500W」

フリーエッジのバイオセルロース・ドライバー搭載

有線の最上位ヘッドフォン、AH-D9200のバイオセルロース・ドライバーを、イヤフォンのAH-C840NCWに投入。振動板の素材だけでなく、振動板の動きを阻害せず、よりスムーズに振幅させるための“フリーエッジ”技術もAH-D9200を継承している。

AH-D9200

これは、振動板を支えるエッジの素材に、非常に柔らかいものを使うことで、綺麗な振幅動作を実現するというもの。デノンのサウンドマスター・山内慎一氏が、入念なチューニングを施すことで、低歪かつクリアで、パワフルなサウンドを実現したという。

左がAH-D9200に搭載しているバイオセルロース・ドライバー
右がAH-C840NCWに搭載した12mm径のバイオセルロース・ドライバー

さらに、筐体内の空気の流れを最適化するために、内部の空気を逃がすための穴を3個所に設けている。この穴に、メッシュを配置することで、音が変化する。メッシュの素材や密度などが異なる、3箇所・27種類の候補を用意し、それを山内氏が繰り返し聴き比べ、最適な組み合わせを選んだ。

穴に貼るメッシュも、3箇所・27種類の候補を用意し、それを山内氏が聴き比べた

アクティブノイズキャンセリング(ANC)も進化。適応型のハイブリッドANCで、従来モデル「AH-C830NCW」よりもNC性能を向上させ、特に、低域から中域のノイズを大きく抑えている。一方で中高域に関しては、音楽の高域の伸びや、開放感などに繋がる部分であるため、NC性能をとにかく高めるのではなく、音質をまず第一に、そこに影響を及ぼさない範囲でNCを効かせているとのこと。外音取り込み機能も備えた。

左右それぞれのイヤフォンに、2つのマイクを配置。口元の近くにマイクを設置できるスティック型の強みを活かし、周囲の雑音を最小限に抑えながら、ユーザーの声をしっかり捉え、通話相手にクリアな声を届けられるという。

Bluetoothは5.3に準拠し、コーデックはAAC、SBCに加え、LE Audioにも対応し、新しい標準コーデックのAC3もサポート。Auracastにもアップデートで対応予定。マルチポイント接続もサポートする。

IPX4の防滴性能を備え、雨や汗、水しぶきにも耐えられる。「雨が降る中をダッシュしても、イヤフォンはしっかり固定され、パフォーマンスを維持する」という。

イヤーピースはS、M、Lの3サイズに加え、Sサイズながら、傘の部分が少し長い「Long S」も同梱。より耳奥にしっかり挿入したいといった場合に活用できる。イヤーピースの素材は医療用グレードのシリコンを使っている。

イヤーピースは傘の部分が少し長い「Long S」も同梱

1回の充電で10時間の再生(NC OFF時)が可能。NC ON時は7時間再生。充電ケースを併用すると、ANC OFFで35時間、ANC OFFで24時間の使用となる。充電ケースはワイヤレス充電にも対応する。充電ケースや、イヤフォンを横にスライドさせると取り出しやすい内部形状になっているほか、ケース自体もコンパクトにして、ポケットなどに入れやすい形状を追求した。

「Denon Headphones」アプリが利用可能。5バンドのイコライザーや、タッチコントロールのアサイン・カスタマイズも可能。イヤフォンの重量は5.1g、充電ケースは54g。