NECエレ、携帯電話でフルHD動画撮影を実現するカメラ用LSI

-1,300万画素静止画対応。超解像搭載、消費電力は25%減


2月4日サンプル出荷開始

サンプル価格:4,000円


 NECエレクトロニクスは、携帯電話への組込みを想定したカメラ向けLSI「CE151」を製品化。2月4日よりサンプル出荷を開始する。サンプル価格は4,000円。量産は、4月より月産100万個を計画している。

 業界最高クラスとする1,300万画素の静止画と、フルHD動画の撮影に対応する、携帯電話のカメラ向けLSI。CMOSセンサーと組み合わせることで携帯電話にカメラ機能を付加できる基本的な画像処理機能や、JPEG圧縮機能などを1チップに搭載している。

 超解像技術の「美解像」機能も搭載。また、ノイズ除去機能の強弱の調整精度を色ごとにきめ細かく設定可能にしたことで、従来よりも高画質化できるという。

 カメラとしての動作の高速化も図ったことも特徴。露出制御やホワイトバランス設定の機能改良で、カメラ機能の起動からプレビュー表示までの待ち時間を短縮させている。また、ノイズリダクション性能の向上で高感度撮影が可能になることから、従来は複数画像の合成により行なっていた手ブレ補正を露光時間の短縮で実現することも、カメラとしての動作高速化に寄与するとしている。

 そのほかの機能として、静止画/動画手ブレ補正のアシスト回路や、顔検出回路も搭載。スウェーデンのスカラドが開発したSpeedTags技術をJPEG圧縮回路に取り込んでおり、携帯電話でのメガピクセルクラスの大容量画像ファイルの管理も容易になるという。消費電力は、従来製品に比べ約25%削減。パッケージは8×8mmで、181ピンのプラスチックFBGA。

 同社は「CE」シリーズのラインナップを今後も強化し、500万画素から1,300万画素までのカメラ用LSIにおいてトップとなる50%シェアを目指すとしている。



(2010年 2月 4日)

[AV Watch編集部 中林暁]