ミニレビュー

シャオミ、“ライブ会場のような臨場感”オーディオグラス使ってみた

「Mijia Smart Audio Glasses」(ブロー)

シャオミ・ジャパンが1月15日に発売したオーディオグラス「Mijia Smart Audio Glasses」。音響構造とアルゴリズムにより“ライブ会場にいるかのような臨場感を実現した”という。短期間ながら製品を使って、その実力を体感してみた。

ディープチタン
メタルパイロット

Mijia Smart Audio Glassesはメガネのツル部分にスピーカーを搭載したオーディオグラス。スクエアデザイン風のディープチタン、ウェリントンデザイン風のブロー、サングラスデザインのメタルパイロットの3モデル展開で、直販価格はディープチタンが31,980円、ブローとメタルパイロットが26,980円。

このうちディープチタンとブローは標準でブルーライトをカットするレンズを備えている。今回はブローを借りて試してみた。

オーディオグラスとしては、最適化された音響構造とアルゴリズムによりパワフルな音量で騒がしい環境でもクリアなサウンドを楽しめるという。周囲の音を確認できる開放型デザインで、周囲への音漏れを効果的に低減する音漏れ防止構造も採用した。

テンプルの中央付近にスピーカーを搭載

スマートフォンとペアリングして音楽を聴けるほか、4基のマイクを内蔵しているためハンズフリー通話もできる。Bluetooth 5.4に準拠。

充電は専用ケーブルのマグネット部をメガネに、反対側をUSB-Cケーブルに接続して行なう

バッテリー駆動時間はオーディオ再生で最大13時間、音声通話は最大9時間、スタンバイは最大12日。充電は付属のマグネット式ケーブルをテンプルの先端(モダンの先端)に装着して行なう。充電時間は約1時間。

カメラは搭載していないため、動画や静止画の撮影はできないが、内蔵マイクを使った録音は可能。ツル部分を長押しするだけで即座に録音を開始でき、スマホをロック解除する必要もないという。録音時はインジケーターライトが点灯する仕様。

デザイン面では、最薄部で5mmというテンプル構造により薄さと軽さを両立。重心バランス・重量配分を最適化したフレームは約27.6gの軽量デザインのため、1日中でも快適なつけ心地だという。なおレンズ込みの重量はディープチタンが34.4g、ブローが39.1g、メタルパイロットが40.4g。

本体、充電ケーブルのほか、保管用ポーチ、メガネクロスなどが付属する

光沢仕上げで高級感あるデザイン。サウンドは“ながら聴き”向き

テンプル外側の凸パーツ部分をタッチして操作できる

今回借りているブローは、左右のテンプル部に「Mijia」ロゴ、テンプル中央付近にタッチ操作用のノッチが設けられているほかは、見た目の印象は普通のメガネと変わらない。

ちなみに筆者は視力矯正目的でメガネを掛けることはなく、普段は“ながら聴き”用途でファーウェイのオーディオグラスを使っている程度だが、Mijia Smart Audio Glasses自体の掛け心地は良く、重量感を感じることもなかった。

装着したところ

テンプル全体は光沢感のある仕上げで、見た目にも高級感が感じられる。フィッティング面では、普通の眼鏡はテンプルを曲げてフィット感を調整できるが、Mijia Smart Audio Glassesを含むオーディオグラスはテンプル部分にバッテリーやスピーカーを内蔵していることもあり、そういったフィット感の調整はできない。

ただMijia Smart Audio Glassesはヒンジ部分がバネのように伸縮し、左右から頭をホールドしてくれるような装着感があり、ノーズパッドも微調整が可能だ。

ただ光沢仕上げのテンプルは指紋などが付きやすい印象。さらに手が乾燥しやすい季節ということもあり、ツルツルと滑って落としそうになることが何度かあった。

またMijia Smart Audio Glassesには装着検出機能があり、メガネを外すと自動で一時停止、かけ直すと自動で再生されるのだが、靴紐を結ぶときなど、下を向くような場面ではメガネを外したと誤って認識され、音楽再生が止まってしまうことが数回あった。

アプリでは操作のカスタマイズや、装着検出のON/OFFなどを設定できる

専用アプリ「Xiaomi Glasses」を使えば、装着検出機能はOFFにもできるが、その場合は自動再生/一時停止は利用できず、つねにBluetooth接続される状態となりッテリー消費も激しくなる。できれば、検出精度については今後のファームウェアアップデートで改善して欲しいポイントだ。

気になるサウンドは、iPhone 16 Proとペアリングしてチェック。Apple Musicで「Mrs. GREEN APPLE/lulu.」や「米津玄師/IRIS OUT」、「HANA/ROSE」などを聴いてみた。

どの楽曲も、ボーカルが前にクッキリと浮かび上がってくるサウンドで、メインボーカルは聴き取りやすい。ただ、解像感はあまり高くなく、全体的にシャリシャリとした傾向で、例えば「lulu.」のサビ部分では、ボーカルとコーラスがひとかたまりになって聴こえる。

また音場全体の奥行き感もやや狭い印象で、「ROSE」の歌声が重なるラップパートでは、声の立体感がもう少し欲しいところ。そういう点でも音楽をしっかり聴き込むというより、BGM的に流しておく用途に向いている印象だ。

低域は開放型ということもあって、沈み込み・量感が感じられるものではないが、「lulu.」のイントロではバスドラムの「タン!タン!」というアタック感があり、IRIS OUTでも小気味よい低音感を味わえた。

下が「HUAWEI Eyewear」

最後にふだん使っている「HUAWEI Eyewear」初代モデル(すでに終売)とも聴き比べてみた。

Mijia Smart Audio Glassesと比べると、HUAWEI Eyewearのサウンドは解像感が1~2段低くなり、「ROSE」の高域パートにはトゲトゲしさ、ピーキーさがある。

一方で、音場全体の奥行き感はHUAWEI Eyewearのほうがやや広め。「ROSE」のラップパートでも歌声が重なりが聴き取りやすい印象だった。

活気帯びるオーディオグラス。ファッションアイテムとしても使いやすいMijia Smart Audio Glasses

Mijia Smart Audio Glassesを始めとするオーディオグラスは、2026年に入ってOWNDAYSが独自モデル「OWNDAYS CONNECT」、メガネチェーン最大手の眼鏡市場を展開するメガネトップが「Linse Lite」を展開するなど、にわかに活気づいている。

音楽を“ながら聴き”するという用途では、完全ワイヤレスイヤフォンのように左右を区別したり、充電ケースを持ち歩く必要がなく、サッとかけるだけで使えるのが最大の魅力。

とくにMijia Smart Audio Glassesは自分の好みやファッションに合わせて、3モデルの中から選択できる。ふだんメガネを掛けていない人には、あらかじめブルーライトカットレンズやサングラス用レンズが入っていて、すぐに使えるのも嬉しいところ。

一方でレンズ交換についてはサポート対象外。公式サイトのFAQではユーザー自身でレンズを取り外す方法も紹介されているが、「自己交換によって引き起こされた製品の損傷は、保証の対象外」と案内されている。

そのため、ふだん使っているメガネから乗り換えるといった用途には向かない。その場合は上述のOWNDAYSや眼鏡市場のモデルや、ファーウェイのオーディオグラス現行モデル「HUAWEI Eyewear 2」がOWNDAYSと提携してレンズ交換をサポートしているので、そちらを検討したほうがいい。

またOWNDAYSとファーウェイはコラボレーションモデルとして「OWNDAYS × HUAWEI Eyewear 2」もラインナップしている。

酒井隆文