三洋、6マイクシステム搭載の“Xacti”PCMレコーダ

-24bit/96kHz録音対応。Wメモリ採用の中核機も


ICR-PS605RM

2月下旬発売

標準価格:オープンプライス


 三洋電機は、リニアPCMレコーダ「ザクティ(Xacti)サウンドレコーダ」のフラッグシップモデル「ICR-PS605RM」を2月下旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円前後の見込み。

 また、PCMレコーダの中核モデルとしてmicorSDに対応し、内蔵メモリ4GBの「ICR-PS504RM」と、2GBの「ICR-PS502RM」も2月下旬に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4GBが2万円前後、2GBが15,000円前後の見込み。

 


■ ICR-PS605RM

 リニアPCMレコーダやICレコーダとして世界で初めて6マイクシステムを採用した点が最大の特徴。

 XY型の指向性マイクに加え、最高40kHzの高周波帯域まで対応する高周波用XYマイクを新開発し、これらを合体。W-XY型のマイクを搭載することにより、さらに広帯域の集音が可能になった、加えて、周囲の音を360度バランス良く集音する「全方向性ステレオマイク」も搭載した。

 これら合計6つのマイクを切り替えることで、幅広い用途に対応。音楽用途としては、W-XY型指向性ステレオマイクを、会議などには全方向性ステレオマイクを利用する。記録メディアは4GBの内蔵メモリと、microSDカード(別売)。microSDHCにも対応する。

録音フォーマットは、リニアPCMとMP3に対応。リニアPCMは、16bit/44.1kHzのほか、24bit/96kHzでの録音も可能で、高域は最高47kHzまでカバーする。MP3は320/192/128/64kbps(ステレオ)と32kbps(モノラル)が選択可能となっている。

 録音レベルメータとPEAKランプを使って、60段階の感度調整が可能なほか、ピークリミッタや録音入力レベルを周波数帯域ごとに調整可能な録音イコライザーも備えている。

 また、自然/スタジオ/音楽練習/講義/会議/口述などの録音シーンにあわせた録音設定を選ぶだけで、用途に適した設定で録音可能な「録音シーンセレクト」も搭載。「お気に入り」設定も作成可能となっている。A/B/C/Dの4つのフォルダにファイル管理が可能で、各フォルダごとの録音上限は199ファイル。

 再生機能も備えており、録音した24bit/96kHzまでのリニアPCM(WAV)に加え、MP3やWMAも再生可能。WMDRMにも対応する。ノイズキャンセルLSIも内蔵しており、背景ノイズを抑制しながらの再生が可能。さらに再生時に指向性切り替え可能な「フォーカス再生」も備えている。なお、88.2/96kHzのリニアPCM時にはノイズキャンセルは利用できないほか、フォーカス再生もリニアPCMファイルやモノラルファイル再生時には利用できない。

 出力80mWのモノラルスピーカーやステレオミニのイヤフォン出力を装備。外部マイク入力も備えている。パソコンとの接続はUSB 2.0を利用する。電源は単4エネループ充電池で、1本同梱され、パソコンとUSB接続するだけで充電できる。USB接続したまま録音や再生を行なう「AC駆動」にも対応する。アルカリ乾電池も利用可能。エネループ利用時の電池持続時間はMP3録音時が17時間、PCM(16bit/44.1kHz)で12時間、PCM(24bit/96kHz)で6時間。再生時は、MP3が約20時間、PCM(16bit/44.1kHz)が16時間、PCM(24bit/96kHz)が11時間。

 外形寸法は132.6×35.4~46.2×13.9mm(縦×横×厚み)で、重量は約64g。ウィンドスクリーンやエネループ充電池、USBケーブルなどが付属する。

 


■ ICR-PS504RM/PS502RM

 ICR-PS504RMは4GBのメモリを内蔵し、ボディカラーはシルバー(-S)、ICR-PS502RMは2GBメモリを内蔵し、カラーはホワイト(-W)。

ICR-PS504RMICR-PS502RM

 内蔵メモリとカラー以外の仕様は、ほぼ共通でリニアPCMとMP3形式での録音に対応。PCMは最高16bit/44.1kHzに、MP3は320/192/128/64kbps(ステレオ)と32kbps(モノラル)の録音が可能となっている。

 前方向の集音性に優れた「指向性ズームモノラルマイク」と、周囲360度の音をバランスよく集音できる「全方向性ステレオマイク」も搭載。切替も可能で、幅広い用途で活用できる。録音レベルは60段階に調整可能で、音楽/会議/講義/口述などのシーンに合わせた録音設定を呼び出せる「シーンセレクトボタン」も備えている。

 ライン入力(ステレオミニ)も備えており、外部オーディオ機器からの録音も可能。2秒以上の無音部分を検知して録音ファイルを分割する「自動無音分割機能(ライン入力/MP3録音時のみ)」も備えている。内蔵メモリのほか、microSDカードスロットも装備。microSDHCカードにも対応している。

 音楽再生機能も装備し、リニアPCM(WAV)、MP3、WMAファイルの再生に対応。なお、上位機のPS504RMのみノイズキャンセル再生機能を備えており、音声の自然さを損なうことなく雑音成分を削減した再生が可能となっている。高域と低域の不要なノイズを低減し、音声を聞き取りやすくする「クリアボイス」機能や、50~200%までの21段階でピッチを変更できる「再生スピード調節」機能も備えている。

 出力80mWのモノラルスピーカーやヘッドフォン出力、ライン/マイク入力兼用端子などを装備。パソコンとの接続はUSB 2.0を利用する。電源は単4エネループ充電池で本体でUSB充電できる。アルカリ乾電池も利用可能。エネループ利用時の電池持続時間はMP3録音時が19時間、PCM(16bit/44.1kHz)で9時間。再生は、MP3が約18時間、PCMが10時間。

 外形寸法は103×35.4×13.9mm(縦×横×厚み)で、重量は約53g。エネループ充電池、USBケーブル、ステレオオーディオケーブル(ミニジャック)などが付属する。


(2010年 2月 16日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]