ソニー、FM VICSに対応したポータブルナビ「nav-u」

-ワンセグや「おでかけ転送」などのAV機能踏襲


NV-U76VT

8月7日発売

標準価格:オープンプライス

 ソニーは、ポータブルナビ(PND)「nav-u」の新モデルとして、4.8型液晶を搭載し、ワンセグ受信にも対応した「NV-U76VT」を8月7日に発売する。FM VICS非搭載の「NV-U76V」も用意。価格はどちらもオープンプライスで、店頭予想価格は「NV-U76VT」が6万円前後、「NV-U76V」が5万円前後。

 「NV-U75V」の後継モデル。4.8型/480×272ドットの静電式タッチパネル式液晶を備えたPNDで、内蔵メモリは8GB。メモリースティックDuoスロットも装備。ワンセグチューナを内蔵し、予約録画にも対応するほか、従来モデルと同様にAV再生機能も装備。ソニー製BDレコーダの「おでかけ転送」に対応し、レコーダから録画番組をメモリースティックに転送・再生できる。対応レコーダはBDZ-EX200/RX100/RX50/RX105/RX55/X100/X95/A70/A750/A950。

 ほかにも、動画再生フォーマットはMPEG-4(Simple Profile)、MPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)、WMVに対応。音楽ファイルはMP3/ATRAC/ATRAC Advanced Lossless/WMA/AAC/HE-AAC/リニアPCM、静止画はJPEGの表示にも対応する。

背面底面左側面

 また、Bluetoothにも対応。プロファイルはHFP/OPPと、オーディオ用のA2DPにも従来通り対応するほか、新たに、ナビのガイド音声もBluetoothで送信できるようになった。徒歩で使用している際にBluetoothイヤフォンなどでナビの音声を聞く事ができる。送信する音声はAV音声とガイド音声の両方を出力できるほか、AV音声、ガイド音声どちらか一方のみを選択することも可能。

【お詫びと訂正/ 2010年8月31日】
 記事初出時、「送信する音声はAV音声とナビのガイド音声の選択式」と記載しておりましたが、両方を出力する事も可能でした。お詫びして訂正させていただきます。

 外形寸法は141×17.5×88.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約255g。


 上記のようにAV機能に大きな変更は無いが、ナビ機能が大幅に強化されているのが新モデルの特徴。地図データは首都高速大橋ジャンクションや圏央道(首都圏中央連絡道路)海老名インターチェンジ、南九州自動車道芦北インターチェンジなどが反映された最新の情報を収録する。

ワンセグ用のロッドアンテナも内蔵している
 渋滞関連の機能として、過去の渋滞の統計情報を内蔵しているほか、道路上の発信機から進行方向の渋滞情報や駐車場空車情報などを受信するVICSビーコンに、従来モデルから引き続き対応。ただし、VICSビーコンの利用には別売のビーコンユニット「NVA-VB8」が必要となる。

 U76VTではこれに加え、FM VICSもサポート。NHKのFM放送から渋滞情報を取得するもので、フィルムアンテナと同等の高感度を実現したというワイヤーアンテナも同梱。フロントピラーの上からフロントガラス上部にケーブルを這わす簡単な設置で利用できる。ここから受信した情報をもとに、地図に渋滞情報を表示する。


別売のNVA-VB8を取り付けたところ
 なお、VICSビーコンでは渋滞を迂回するルートを自動で検索できるが、FM VICSでは非対応。「NV-U76V」はFM VICSに対応していないが、その他の主な仕様は共通している。

 2機種共通の新機能として、日時指定ルート検索が可能になった。出発前などにルート検索をした際に、日程や時間帯などにより、渋滞統計情報やビーコンの情報を考慮した検索が行なえる。

 また、オービス(速度違反取締装置)の位置情報も収録。近づくと音声で知らせてくれる。走行の軌跡をメモリースティックDuoにログとして書き出す機能も備え、PetaMapやGoogleEarthなどで読み込み、地図上に表示できる。ガイドブック情報は従来の4冊から、10冊約2万件のデータを収録するようになった。


FM VICSからの情報をもとに渋滞情報を表示日時などを指定したルート検索が可能

 自動車位置表示システムには、従来モデルと同じ「POSITION plus GT」を採用。GPSとジャイロセンサー2基、さらに3軸加速度センサーなどを組み合わせたシステムで、ソニー独自のアルゴリズムを採用することで、車の動きから直接速度を算出することが可能。10km程度の長いトンネルの中などでも一般的なPNDに比べ、誤差の少ない自車位置表示ができるとしている。

 ダッシュボードに取り付けるための「ピタッと吸盤」は、従来と同等に高い吸着力を維持しながら、吸盤部分の面積を小さくし、取り付けの自由度を向上させている。バッテリ駆動を行ない、徒歩使用でのナビにも対応。その際もオートリルートが利用可能。また、約6.5時間の動作が可能なスーパースタミナモードを新たに用意。通常時に画面をOFFにし、タッチするとONになるモードで、消費電力を抑えている。


(2010年 7月 2日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]