プレイバック2025
B&W「Matrix801 S3」を売却。BWV「H-1」への変更が進行中 by鳥居一豊
2025年12月24日 08:00
2025年もいろいろなことがあった。音楽配信サービスの本命とも言うべきQobuz、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』、『劇場版チェンソーマン レゼ篇』、そして『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』など、アニメ作品の大ヒット、オーディオ/ビジュアル界では有機ELテレビの快進撃、と軽く振り返っても話題は豊富だった。
自分を振り返れば、スピーカーを変更したことが一番の話題だ。
現在の住居へ引っ越ししてから10年余りが経つが、引っ越し時に専門誌HiViでモニタースピーカーとして使われていたB&W「Matrix801 S3」を譲り受けて憧れの大型スピーカーを導入。一度は主要なチャンネルをMatrix801 S3で統一しようと中古品を探し、最終的にはMatrix801 S3が2ペア(4台)、Matrix802 S3が1ペア(2台)という6チャンネル構成に至った。そのシステムはついに役目を終え、今年の夏に売却した。
最近は新製品でもあまりみかけなくなった直径30cmのウーファーは、重量もあって鳴らすのが難しく、これをしっかりと現代的なレベルで不足なく鳴らしきることがここ10年の大きな目標だったとも言える。それだけでなく、いろいろなことを勉強させてもらった。
ある程度の目標達成ができたこともあり、スピーカーの交換は数年前から考えてはいた。欲しいスピーカーはいろいろとあったが、どれも決め手に欠けた(高くて手が届かなかったのも理由のひとつ)。そして、何か自分なりのテーマあるいは新しい目標が欲しかった。
そこで出会ったのが、イースタンサウンドファクトリーのBWVシリーズのスピーカー。最初の出会いは109シネマズプレミアム新宿。話題になっていた音質にこだわったプレミアムシアターのひとつで、ここで使われていたのがBWVのスピーカーだった。
イースタンサウンドファクトリーは今や日本の映画館で引っ張りだこの存在。日本各地で採用されており、大都市圏ならばBWVのスピーカーを使ったプレミアムシアターに行ったことのある人も少なくはないはずだ。
だから、すでに体験している人もいると思うが、これまでの映画感の音が「迫力重視」、「音圧重視」だったのに対し、「クリアな音質」、「立体的な音場」などなど、大型の劇場ではなくむしろホームシアターで重視される高密度できめ細やかな音を楽しめるものだった。
僕は世代的にはその後になるものの、アルテックの映画館用スピーカーを自宅で鳴らすようなシステムへの憧れも知っていたから、この映画館と同じ音を自分の家でも実現したい!という気持ちが自分の新しいテーマになった。
BWVシリーズは、映画館用のBWV Cinemaという製品群と、家庭用/スタジオ用のBWV Home/Studioという製品群がある。しかもBWV Home/StudioのエントリーモデルであるH-1は使いやすい小型ブックシェルフ型であるのに加え、ペアで12万円ほどと手頃な価格なことも幸いした。このH-1を使って今度こそ全チャンネルの統一を果たしてみようと考えたのだ。
スピーカーの交換は少しずつ、だが確実に進行していて、もうすぐ天井以外のチャンネルは揃う。メインチャンネルであるフロント用には、H-1を大型化したH-2になる予定。H-2はH-1の同軸2ウェイドライバーにウーファーを追加した3ウェイ機で、フロント用としてはまさに理想的。今まではセンターレス派だったが、いよいよセンターチャンネル追加もする。来年には導入予定でその日が楽しみだ。
残る天井に設置するスピーカーもH-1に換える予定で、今は設置方法などを検討しているところ。スピーカー更新はまたいずれ報告したいと思うが、2025年に続いて2026年も新しい挑戦にあふれた年になりそうだ。







