ビクターが台湾AmTRANとディスプレイ事業で戦略的提携

-JVCブランドなど供与。生産/販売はAmTRANが主体に


 日本ビクターは27日、台湾のEMS大手であるAmTRAN Technologyとの間で、ディスプレイ分野における戦略的パートナーシップを構築することに関して、基本合意書を締結した。今後、正式な契約締結に向けた協議に入るという。

 今回の基本合意は、ビクターの高い知名度や、JVCブランドとその販売市場、技術、品質などと、世界有数のEMS(電子機器の受託生産)企業であるAmTRANの商品設計力、製造技術力、生産競争力、部材調達力を融合し、事業展開することを目指すもの。

 具体的には、生産や販売などの事業展開はAmTRANが主体となり、ビクターはブランドライセンスと技術、品質、販売におけるサポートを行なう。

 この戦略的パートナーシップを、まずは北米におけるディスプレイ市場から開始。さらに、アジアなどの地域に展開することも考えているという。今後両社は、戦略的パートナーシップに関する正式な契約締結に向けた協議を行ない、2011年始めに商品を投入すべく、商品企画、開発を開始するという。具体的な事業計画については正式契約締結時に発表する。

 ビクター親会社のJVC・ケンウッド・ホールディングスが5月に発表した中期経営計画では、外部委託生産によるファブレス化推進や、パートナーとの協力により、ビクターのブランド力やマーケティング力、商品企画/開発力などを活かしたビジネスモデル転換を図る方針を決定。8月19日には、アルゼンチンの代理店に、アルゼンチンにおける液晶テレビについてJVCブランドを供与することも発表していた。


(2010年 8月 27日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]