携帯マルチメディア放送はドコモら推進のmmbiに決定
-2012年4月放送開始へ。「KDDIの参加も願っている」
地上アナログ停波後のVHF-HIGH帯を用いたマルチメディア放送の事業者が、フジテレビやNTTドコモ、スカパーJSATらが出資するマルチメディア放送(mmbi)に決定。9日に、同社に対して総務省から開設計画の認定書が交付された。
携帯端末向けのマルチメディア放送免許をめぐっては、ISDB-Tmm方式によるマルチメディア放送サービスを提案したmmbiのほか、KDDIらが支持し、MediaFLO方式での事業化を計画していたメディアフロージャパン企画も認定申請を行なっていた。9月8日に行われた電波監理審議会において、mmbiのほうが「(基準への)適合度合いが高い」とされ、mmbiの開設計画が認定された。
mmbiでは、サービスの開始予定を2012年の4月に設定。mmbiの二木治成社長は、「残りあと1年半と時期が迫っている。短期間での放送開始となるが、多くのパートナの支援/協力をいただきながら、実現に向けて全力で取り組んでいく。ISDB-Tmm方式の運用規定は今秋に一般公開し、ビジネスモデルについても委託放送事業への参入を希望するパートナーと一緒に考えていく」としている。
具体的なサービス内容については、「放送と通信が連携した新たなサービスを実現したい」としており、審査において競合となったKDDIについても、「ぜひ参加いただけることを願っている」と言及。「関東地区におけるマルチメディア放送のスタートは2012年の東京スカイツリー正式開業とほぼ同時期になる予定。多くのお客様に『あたらしい放送』の価値をお届けし、放送の健全な発達に貢献していけるよう、全力で取り組む」としている。
(2010年 9月 9日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]