パナソニック、フルHD AVCHD/3D対応一眼「DMC-GH2」
-センサーから60p出力、24p記録可能。3Dレンズも発表
「DMC-GH2」ブラック(K)モデル |
パナソニックは、フルHDのAVCHD動画が撮影でき、3Dレンズを装着すれば、3D静止画撮影も可能なマイクロフォーサーズマウントのレンズ交換式デジタル一眼カメラ「DMC-GH2」を10月29日に発売する。カラーはブラック(K)とシルバー(S)の2色。
本体のみの「DMC-GH2」に加え、レンズキットとして高倍率ズーム「LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8 ASPH./MEGA O.I.S.」を付属する「DMC-GH2H」、標準ズーム「LUMIX G VARIO 14-42mm/F3.5-F5.6 ASPH./MEGA O.I.S.」を同梱する「DMC-GH2K」も用意。
価格は全てオープンプライスで、店頭予想価格は「DMC-GH2」が10万円前後、「DMC-GH2H」が15万円前後、「DMC-GH2K」が11万円前後。
■ フルHD AVCHD動画で撮影可能
「DMC-GH2」シルバー(S)モデル |
1,920×1,080ドットのAVCHD動画撮影に対応したのが特徴。新開発のLive MOSセンサーを備え、センサーから60コマ/秒で出力することで、滑らかなフルHD動画撮影が可能という。
ただし、60p記録には対応しておらず、記録モードは1,920×1,080/24p(24H:24Mbps/24L:17Mbps)、1,920×1,080/60i(センサー出力60コマ/秒、FSH:17Mbps/FH:13Mbps)、1,280×720/60p(センサー出力60コマ/秒、SH:17Mbps/H:13Mbps)から選択可能。ミニHDMI出力端子も備えている。
さらに、PCなどで扱いやすいQuickTimeのMotionJPEG形式でも録画が可能。モードは4:3時で320×240/30p、640×480/30p、16:9で848×480/30p、1,280×720/30pを用意する。
撮影モードは以下の4つを用意。「シネマ動画」は、センサー出力24コマ/秒による1080/24p撮影を行なうもので、映画フィルムのような独特の動きや色味を表現できるという。
「スロー/クイック動画」は、80%スロー/160%、200%、300%クイック動画撮影が可能なモードで、動きをゆっくり撮影することで、印象的な動画撮影をしたり、動きを早く撮影することでコミカルにしたりといった、表現が可能になる。
「EXテレコン」モードは、動画撮影時に焦点距離の×2.6倍(AVCHD シネマモード/FSH時)、×3.9倍(AVCHD SH、MotionJPEG/WVGA時)相当の望遠効果を得る機能。14-140mmレンズ(35mm判換算28-280mm)と組み合わせると、最大1,092mm相当の望遠動画撮影も行なえる。さらに、「写真優先モード」も備え、動画撮影中でも1,400万画素の静止画撮影が行なえる。
■ 3D対応レンズで3D静止画撮影実現
3D撮影対応交換レンズ「LUMIX G 12.5mm F12」 |
同時発表された、別売の3D撮影対応交換レンズ「LUMIX G 12.5mm F12」(H-FT012/10月29日発売/2万6,250円)を装着する事で、3D静止画の撮影にも対応。3D静止画の記録フォーマットはMPO。
2眼構成で左右画像を同時に撮影する方式であるため、連写から3D画像を生成する方式に比べて、動く被写体を二重像や歪み無く、3Dで撮影できるという。また、撮影したSDカードを同社薄型テレビ「3D VIERA」で表示したり、3D対応レコーダ「DIGA」に保存することも可能。
■ そのほかの仕様
撮像素子はマルチアスペクトのLive MOSで、サイズは4/3型。総画素数は1,831万画素で、有効画素数は1,605万画素。撮像素子の防塵用にスーパーソニックウェーブフィルタ(SSWF/超音波防塵フィルタ)も採用する。
AFはコントラストAFだが、高速なAF動作を実現したという。例えば、14-140mmレンズを装着した場合のAFは約0.1秒で、「世界最速」としている。Gシリーズと同じ、最大23点の多点AFや、任意の場所にAFポイントを設定できる1点AF、顔認識、追尾AFなど多彩なAF設定を使用できる。
画像処理用に、新超解像・超高感度・AVCHD対応の「VenusエンジンFHD」を搭載。高感度はISO 12800まで対応し、Live MOS センサの基板表面に発生するノイズの影響を受けにくい構造(フォトダイオードをシリコン深部に埋め込む構造)により、暗い場所での撮影時に生じやすい白点状の画素欠陥や画像のザラつきを抑制できるという。
ほかにも、カメラが被写体の暗部/明部領域を自動で認識し、ダイナミックレンジを拡大する「インテリジェントDレンジコントロール」、撮影画像をエッジ、ディテール、グラディエーション部に分けて、立体感、質感などの画像処理補正を行なう「新・超解像技術」なども投入されている。
連写はメカシャッターで5コマ/秒の撮影が可能。さらに、一眼カメラでは初という、電子シャッターで40コマ/秒の連写も可能。
記録メディアはSD/SDHC/SDXC。ビューファインダーは視野率100%で、倍率1.42倍。新開発153万ドット相当のマルチワイドLVFを採用している。
液晶モニタは3型、46万画素でタッチパネル式。可動式機構も備え、左180度、上下270度に自由に動かせる。
本体のみの外形寸法は124×75.8×89.6mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約392g。動画の連続撮影可能時間は14-42mmレンズ使用時で約120分。静止画は同レンズ使用時で330枚。
(2010年 9月 21日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]