KDDI研、映像の一部を拡大してストリーム配信する技術

-InterBEE 2010に出展。事前にズームしてエンコード


利用イメージ

 KDDI研究所は、映像の一部を拡大して再生できるビデオストリーミング技術を開発。17日より千葉県 幕張メッセで開幕するInterBEE 2010に出展する。

 携帯電話でのビデオストリーミング中に、元の映像品質を保ったままみたい箇所を自在にズームして再生可能とする技術。携帯電話でやタブレット端末などに適用できるという。

 CATVなどの大画面向け映像コンテンツの、PCや携帯電話などへの配信時への利用を想定。通常大画面向けのコンテンツをそのまま縮小して配信すると、映像全体が小さくなり、コンテンツの魅力を損なう可能性があるが、今回の技術では、事前にズームに適したフォーマットでエンコードを行ない、携帯電話から要求されたズーム率や指定位置に応じて、オリジナルの大画面映像の一部分を切り出して配信できるという。

 携帯電話でもデコードできるよう軽量な変換処理を行なう点が特徴で、例えばある特定選手の動きを追いながらスポーツ中継を見たり、旅行番組で詳しく見たい場所や建物を拡大して、その細部を見る、といった使い方が可能になるという。今後、性能や利便性の評価を行なうとともに、トライアルの実施を経て、実用化を目指す。



(2010年 11月 16日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]