アキュフェーズ、純A級モノラルパワーアンプ「A-200」

-40周年記念モデル。歴代最高の高SN比


純A級のモノラルパワーアンプ「A-200」

 アキュフェーズは、純A級のモノラルパワーアンプ「A-200」を7月上旬に発売する。価格は1台131万2,500円。

 '91年に発売された「A-100」以来の純A級モノラルパワーアンプ。プリアンプの「C-3800」、セパレート型SACDプレーヤー「DP-900」、「DC-901」に続き、「アキュフェーズ創業40周年記念モデル」の第3弾と位置付けられ、「最高峰の性能と音質を目指した」という。

 定格出力は800W(1Ω)、400W(2Ω)、200W(4Ω)、100W(8Ω)。最大出力は1,000W(1Ω)、630W(2Ω)、360W(4Ω)、180W(8Ω)。バイワイヤリングやバイアンプ接続にも対応するほか、2台をブリッジ接続して大出力のモノラルアンプとして利用も可能。その場合は定格出力1,600W(2Ω)、800W(4Ω)、400W(8Ω)となる。

 M-6000の構造技術を導入し、大型ヒートシンクを両サイドに配置。内部には、2台の完全同一回路パワーアンプ・ユニットを内蔵し、並列動作させている。これにより、出力電流を大きくする事ができ、低出力インピーダンスのパワーアンプを実現。他にも、素材や回路・パターン技術などを駆使する事で、ダンピング・ファクター1,000以上を実現している。

 また、安定動作のために、温度変化に対して負の特性を持つパワーMOS FETや、Double MCS+回路を搭載している。

 SN比を向上させるために、入力部にインスツルメンテーション・アンプを、ダブル構成の完全ディスクリートで採用。入力端子からアンプ内部の信号経路をフルバランス伝送しており、機器内で発生する雑音を除去し、低歪率などを実現。後段のゲイン配分と組み合わせ、ゲイン最大時に-126dBの高SN比を実現。「アキュフェーズのパワーアンプで歴代最高性能」だという。

 低インピーダンス化のために、強力な電源部と、パワーMOS FETの20パラレル・プッシュプル構成を採用。電源部の大型トロイダル・トランスは、A-65の約2.5倍、A-100の約1.9倍という大電力型で、放熱フィンを備えたアルミ鋳鉄ケースに収納。100,000uF×2の大容量フィルタ・コンデンサも搭載。急激に変動する供給パワーにも、余裕を持って対応できるという。

 アンプ回路のプリント基板には、低誘電率・低損失のガラス布フッ素樹脂基材を使用。銅箔面には金プレートも施している。また、出力リレーの代わりに、機械的接点が無い半導体(MOS FET)スイッチを採用。長期信頼性と音質向上を目指したという。

 入力はバランス(XLR)とアンバランス(RCA)を各1系統装備。全高調波歪率は2Ω負荷で0.05%、4~16Ω負荷で0.03%。消費電力は400Wで、無入力時は300W、8Ω負荷定格出力時では360W。外形寸法は465×514×238mm(幅×奥行き×高さ)。重量は46kg。



(2012年 5月 21日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]