シャープ、AQUOSで高齢者の「見守りテレビ」を実証実験

-テレビ操作の情報を自治体に送信。北本市と協力


実証実験の概要図

 シャープは、液晶テレビのAQUOSを使った、高齢者の安否確認サービス「見守りテレビ」の実証実験を7月1日~9月30日に実施する。市販のテレビを活用した安否確認サービスは業界初だという。

 今回の高齢者安否確認サービスは、シャープのAQUOS向けに提供されている「見守りサービス」(離れて暮らす家族のテレビ利用状況をメールで通知するサービス)をもとに、高齢者の安否確認システムの導入に取り組んでいる埼玉県北本市とシャープが共同で開発。

 実証実験では、北本団地の高齢者宅にAQUOSを設置(シャープから貸与)。電源のON/OFF操作やチャンネル操作の情報を、インターネット経由で北本市や自治会が管理するパソコンに送信する。これらの情報と、毎日のテレビ操作の時間帯などを比較することで、高齢者の暮らしを見守るという。

 また、テレビの電源をONにすると自治会の掲示板に自動的にアクセスして地域情報を表示。テレビ画面に表示される「体調アンケート」で、その日の体調を「よい、ふつう、いまひとつ」の3つから回答したデータが北本市や自治会に送信される。これらの実証実験を通じて安否確認の効果を検証し、実用化に向けて検討していく。

 シャープは、「クラウドサービスと連携した液晶テレビAQUOSの新しい用途を提案する見守りサービスをもとに、地域のニーズにカスタマイズ化した見守りテレビのシステム開発を行なう」としている。

高齢者宅のAQUOSに表示される「体調アンケート」 の画面イメージ北本市や自治会のパソコンに表示される「見守り情報閲覧ページ」の画面イメージ


(2012年 6月 22日)

[AV Watch編集部 中林暁]