ボーズ、初のスポーツ向けイヤフォン「SIE2 sport」

防滴&StayHearチップ。プレーヤー収納バンド付属


「Bose SIE2 sport headphones」

 ボーズは、同社初のスポーツ向けイヤフォン「Bose SIE2 sport headphones」を10月26日に発売する。通常モデルと、iPhoneなどに対応したリモコンマイク付きの「Bose SIE2i sport headphones」も用意。価格は、「SIE2」が12,600円、「SIE2i」が15,750円。

 カラーは、「SIE2」がグリーンのみ。「SIE2i」はグリーンとオレンジの2色から選べる。

 既発売のイヤフォン「Bose IE2 audio headphones」(12,600円※9月28日から9,870円に値下げ)をベースにしながらも、デザインや機構を工夫し、汗や水しぶきに強い防滴性能や、激しい運動にも耐えられる耐久性を持たせたスポーツ向けのイヤフォン。


「Bose SIE2i sport headphones」のオレンジ「Bose SIE2 sport headphones」ベースとなっているイヤフォン「Bose IE2 audio headphones」

 同社のイヤフォンには、効果的な位置に穴を設け、低音再生能力を向上させる「TriPortテクノロジー」が使われている。「SIE2/SIE2i」も同様だが、穴から水が入らないようにするため、疎水性のあるウインドスクリーンで各ポートを覆っている。このスクリーンは、空気を通すが水は通さない特殊なもので、防滴性能を実現しながら、音質の低下も防いでいるという。

イヤーピースを外したところ各部の穴に、黒いスクリーンが貼ってある防滴性能をテストしている様子
製品に使われている疎水性のあるウインドスクリーンを、丸枠に貼ったものここに水を注いでも……下に通っていない。空気はそのまま通す特性を持っている
「SIE2i」のマイク付きリモコン部分

 耐久性を高めるため、コネクタ部分の強度をアップさせているほか、ケーブルにも伸縮によるダメージを軽減する素材を使用。また、「SIE2i」のマイク付きリモコン部分にもポート同様に水を通さない構造と疎水性ウインドスクリーンを使っている。

 マイク付きリモコンは、第4世代以降のiPod nano、iPod classic(120GB/160GB)、第2世代以降のiPod touch、iPhone 3GS以降、iPadに対応。リモコン機能のみは第3世代以降のiPod shuffleでも利用できる。

 イヤーピースには「IE2」と同じ、独自のウィング型シリコン製イヤーチップ「StayHearチップ」を採用。ウィング部分を耳上部のくぼみにフィットさせる機構で、エクササイズなどでも外れにくく、耳に深く押し込まない構造になっているため、屋外でのランニングにも適しているという。サイズはS/M/Lの3サイズを同梱する。


ウィング型シリコン製イヤーチップ「StayHearチップ」
装着イメージ。激しい運動でも外れにくいという

 「SIE2」と「SIE2i」には、Reebokと共同開発されたアームバンドを同梱。ポータブルプレーヤーなどを入れられる。手洗いが可能な素材で、伸縮性や通気性も確保。入れたまま、プレーヤーのタッチパネルを操作する事もできる。ただし、プレーヤーを防水する機能は無い。

 アームバンドとの利用を想定し、ケーブルは70cmの短いタイプを採用。53cmの延長ケーブルも同梱する。MサイズのStayHearチップを取り付けた場合の重さは18g。

プレーヤーを入れられるアームバンドを同梱
アームバンドの使用イメージアームバンドでイヤフォンのケーブルをまとめる事もできる


■聴いてみる

 ベースとなっている「Bose IE2 audio headphones」とよく似た、低域がシッカリとしつつも、クリアで抜けの良いサウンドが楽しめる。女性ヴォーカルの明瞭度も高く、雑味が少ない。

 一聴して感じるのは、中高域の付帯音の少なさ。低価格なスポーツ用イヤフォンや、防滴イヤフォンでは、プラスチック筐体の付帯音がついたり、防滴用の機構などにより抜けの悪い音になっているものもあるが、「SIE2」は通常のイヤフォンとほとんど変わらない、クリアなサウンドを実現しているのが特徴だ。

 StayHearチップを使った装着感も良好で、首を振った程度では落ちる心配は無い。突起を使って、耳穴の外で本体を固定する機構になっているため、カナル型(耳栓型)のように耳の奥深くまで押しこむ必要が無い。

 そのため、耳穴を完全に塞いでしまわず、周囲の音が聞き取りやすい機構になっている。例えばランニングなどで使っても、周囲の音で状況が判断しやすいと言えるだろう。


(2012年 9月 27日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]