ソニー、1チップで3波対応のデジタルTVチューナ

消費電力も削減。新BDレコーダに搭載


SUT-PJシリーズ

 ソニーは、1チップで国内の3波テレビ放送(地上デジタル、BS/CSデジタル)の受信に対応するシリコンチューナーICを開発。同チューナICを搭載したチューナモジュール商品群「SUT-PJシリーズ」を10月下旬よりサンプル出荷開始する。

 テレビ向けとレコーダ向けにそれぞれシングル/ダブル/トリプルチューナの3製品を用意。サンプル価格は5,000円~10,000円。

種類型名チューナ数サンプル
出荷時期
サンプル価格
テレビ用SUT-PJ221シングル10月下旬5,000円
SUT-PJ521ダブル7,000円
SUT-PJ721トリプル10,000円
レコーダ用SUT-PJ222シングル5,000円
SUT-PJ522ダブル7,000円
SUT-PJ722トリプル10,000円

 従来の国内3波対応チューナモジュールは、地上デジタル用と、BS/110度CSデジタル受信用にそれぞれ別のチューナICを搭載していたが、SUT-PJシリーズではワンチップ化を実現した。

 発振回路やロジック回路などの共通化を行ない、3波対応チューナICを従来の同社製地デジ専用チューナIC相当に小型化。このICをモジュールに搭載することで、基板の実装面積を約25%削減。トリプルチューナでも従来のダブルチューナと同サイズを実現できたという。

 独自の高周波回路技術やモジュール化技術により消費電力を約20%削減しながら、安定した受信感度を実現。チューナIC同士のノイズ(輻射)が映像品質に与える影響を抑え、優れた相互干渉妨害耐性を実現することで、各系統のチューナの受信感度差を0.5dB以下とした。

 これにより、テレビやレコーダ製品の薄型化や、基板の小型化、消費電力削減などに対応。製品づくりの効率化も図れるという。SUT-PJシリーズは、ソニーが10月13日に発売する新BDレコーダに搭載される。


(2012年 10月 3日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]