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ソニー、レーザー光源で2万時間の長寿命液晶プロジェクタ
高耐久性の1,920×1,200ドット「BrightEra」搭載
(2013/7/3 14:38)
ソニーは、レーザー光源を使用した業務用液晶プロジェクタ「VPL-FHZ55」を8月より発売する。価格はオープンプライスで、市場想定価格は90万円前後。AVシステムの構築や天吊り設置を伴う常設プロジェクタとして、学校や企業向けに提案するという。カラーはグレー&ホワイトとブラック。
液晶プロジェクタとして業界初というレーザー光源を使用したプロジェクタ。新開発の青色レーザーと蛍光体を組み合わせた独自の「光源システム」を搭載し、青色レーザーから白色光を生成し、その後の工程で3原色の光に分解。R/G/Bの3枚のLCDにそれぞれ透過することで、映像を投写する。レーザー光源の明るさと、3LCD方式の組みあわせで、小型の筐体ながら4,000ルーメンの高輝度を実現する。
また、レーザー光源の使用により、点灯までのウォーミングアップや使用後のクーリングが不要となり、従来は電源投入後映像出力まで1分以上かかっていたものが、6秒で投写でき、すぐに授業や会議を開始できるようになる。また、レーザーの特性上、突然の光源切れなどがなく、発行持続時間が長いため、製品として約2万時間の長寿命を実現している。
液晶パネルは0.76型/1,920×1,200ドット。無機配向膜を使い、耐光性を大幅に強化した高温ポリシリコンTFT液晶「BrightEra」で、VPL-FHZ55のための改良で耐久性をさらに高めているという。コントラスト比は8,000:1。
レンズは1.6倍の手動ズームレンズで、表示画面サイズは40-600型。レンズシフトは上60度、左右32度。キーストーン補正やコーナーキーストーン補正、湾曲面への投写を可能にする幾何学補正機能などを搭載する。
新光源システムとBrightEraの採用のほか、吸気フィルタも従来より集塵能力が高く、長期交換不要のものを搭載。これにより2万時間のメンテナンスフリーを実現し、消耗品や液晶パネルの交換不要としたことで、トータルコストを軽減するという。
入力端子はHDMIとDVI-D、5BNC、ミニD-Sub15ピン、S映像、コンポジットを各1系統装備。RS-232CやRJ-45などの制御用端子も備えている。消費電力は449W。外形寸法は390×487×134mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約11kg。