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民放連、NHKのスポーツ中継ネット同時配信に意見

「サービス形態や規模を具体的に」

 NHKが2015年度のサービス開始を目指して、スポーツ生中継などの放送と同時のインターネット配信について、民間放送連盟(民放連)は12日、「サービスの具体的内容が不記載、不明確で、適否を判断するのが困難」とし、より詳細な実施基準の策定を求める声明を発表した。

 NHKは、スポーツの生中継などの放送に際し、同時にインターネットでの配信を行なうなど、スポーツ中継の同時配信を強化する方針。NHKが業務の具体的内容を定めて、総務大臣の認可を受けた後のサービス開始を予定しており、10月にネット同時配信を想定した「実施基準要綱」を公開し、視聴者らの意見募集を行なっている。

 民放連では、「実施基準要綱を公表して意見募集を行なったことは評価するが、本要綱ではNHKが実施を希望するサービスの具体的内容が不記載または不明確で、適否を判断するのが困難。意見募集を踏まえて作成される実施基準では、サービス類型ごとに、想定するサービスの具体例、提供の態様(番組の本数、時間数など)、支出規模などを明示し、国民・視聴者にわかりやすい内容とすべき」と要望。

 また、NHKの現在の実施基準要綱では「費用は受信料収入の3%を超えない規模」とかなり広く解釈できるように記載されているが、民放連は、「インターネット活用業務の範囲や費用上限をむやみに拡大することは避けるべき、サービスの具体的内容などを開示した上で必要最小限の範囲や費用を示すことを要望する」と意見している。

 その他、NHKと民放事業者が共同で権利を取得しているスポーツについては、民放の商業性に配慮して双方協議の上進めるよう要請。また、放送中、放送後のインターネット配信番組についても、現在実施基準要綱では「~等」と抽象的な表現となっており、「NHKの判断で対象が無限に拡大される懸念がある」と指摘、「受信料制度との整合に鑑み、対象となる番組は特段の理由がある番組に限るなど、提供本数を限定的にすべき」と要望している。

 一方、在京民放キー5局は、共同でインターネットを使ったテレビ番組の「見逃し配信サービス」の検討に入っている。詳細は未定だが、CM付きの無料見逃し配信サービスの提供を目指し、5局が共同で、コンテンツの権利処理やシステム、対象番組、ジャンルなどについて検討を進めていく方針を明らかにしている。

(臼田勤哉)