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JVC、スーパー35mm CMOSとマイクロフォーサーズの業務用4Kビデオカメラ「GY-LS300」

 JVCケンウッドは、4K対応のスーパー35mmセンサーとマイクロフォーサーズマウントを採用した、JVCブランドの業務用ビデオカメラ「GY-LS300」を3月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は50万円前後。レンズは別売。

GY-LS300

 同社グループのAltaSensが開発したスーパー35mmサイズの1,350万画素イメージセンサー「Super35mm Progressive CMOS」を備えた、ハンドヘルド型の業務用ビデオカメラ。動画記録は最高4K(3,840×2,160ドット/30p/150Mbps)のQuickTime(MOV)で、1,920×1,080ドット/60pの4:2:2 50Mbps記録や、AVCHD形式などもサポートする。

 レンズマウントにマイクロフォーサーズを採用し、別売の様々なレンズと組み合わせ、大型センサーの持ち味を活かした撮影ができるのも特徴。対応するマイクロフォーサーズレンズとの組み合わせで、アイリスやフォーカス、ズーム、光学手ブレ補正などレンズに搭載する機能を本体から操作可能。推奨レンズは、オリンパスのM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8、M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5~6.3EZ、パナソニックのLUMIX G X VARIO PZ 14-42mm F3.5-5.6 ASPH. POWER O.I.S。別売マウントアダプタを使用すれば、EFやPLマウントのシネマレンズなども利用できる。

 4K/3,840×2,160ドット記録時は24/25/30pに対応。4K撮影時には150Mbpsの高解像度記録、HD撮影時には50Mbps 4:2:2の高画質記録に対応。合成映像や特殊効果などの編集にも対応し、動きの多いシーンやディテールの細かなシーンでも、なめらかで細部まで表現できる高画質記録が可能としている。720pや480pなど、Web向けの動画記録も行なえる。

 独自の「バリアブルスキャンマッピング技術」により、レンズ有効径がセンサーサイズより小さい場合でも、スキャンサイズを変更することで、ケラレの無い最適なセンサー領域を設定可能。「Super35mm」、「マイクロフォーサーズ」、「スーパー16mm」などのさまざまなレンズに対応でき、レンズの有効径を活かして撮影できる。

 記録メディアはSDHC/SDXCカードで、本体にデュアルスロットを装備。記録方式は3種類で、両スロットによるシームレスな長時間連続記録が行なえる「シリーズ記録」と、両スロットに4K/HD/SDファイルを同一ファイル、またはHDファイルとビットレートの低いWebファイルで同時記録する「デュアル記録」、片方でREC START/STOP記録をしながら、もう一方ではベタ撮りの同時記録をする「バックアップ記録」から選べる。

 USB端子を備え、無線LANやEthernet、4Gなどの別売ネットワークアダプタの装着にも対応。スマートフォン/タブレット/パソコンをリモートビューファインダ/コントローラとして利用可能。ネットワークアダプタ経由でカメラへの直接接続や、アクセスポイント経由で各端末へ接続できる。カメラ操作は、REC/PAUSE、フルオート、ズーム、アイリス、フォーカス調整や、ゲイン、シャッタースピード、ホワイトバランスの設定もモバイル端末から行なえる。

 ネットワークアダプタ経由でファイル転送やストリーミングも可能で、HD/SDまたはプロキシ動画ファイルをパソコンなどへ送信できる。これを利用して、映像ファイルを取材先から編集室へ送信し、取材素材をプレビュー、編集後にファイル差し替えるといったことも簡単にできるという。対応するデコーダや、PCソフトとの組み合わせにより、ネットワーク経由での映像/音声のストリーミングも可能(4Kモード、HD+Webモード、24p設定時を除く)。クラウドサービスの「Zixi」や、Ustreamによるライブストリーミングにも対応している。

 3.5型/92万画素の液晶モニタと、0.24型/156万画素のLCOSカラービューファインダを搭載。デジタル出力としてHD/SD SDIとHDMIを装備。3G対応のSDIやHDMIから、4K映像などの外部出力が行なえる。非圧縮フルHD映像と音声をSDIとHDMIから同時に出力することもできる。着脱可能な2チャンネルXLR音声入力端子を備えたハンドルユニットも装備する。ゲインやホワイトバランスなどのスイッチはサイドパネルに配置する。

 電源はACアダプタまたはバッテリを使用。外形寸法は135×359×191mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリ「SSL-JVC50」装着時の重量は約1.7kg。

(中林暁)