Pioneer DJ、針飛びに強いプロDJ向け高音質カートリッジ。ナガオカと共同開発

　Pioneer DJは、DJプレイを行なうターンテーブル用のカートリッジ「PC-X10」を10月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は18,500円前後。当初は直販のPioneer DJ Storeのみで販売する予定。

PC-X10

　スクラッチ演奏やバックキュー時の針飛びに強く、プロDJやクラブが求める高出力で高解像度な音質を持ち合わせるというプロフェッショナルDJ用MM型ステレオカートリッジ。素材や部品の調達、組み立てまで全ての工程を日本国内で行なう。専用交換針「PN-X10」も同時発売する。

　'14年8月に発売したプロフェッショナルターンテーブル「PLX-1000」に対する市場からの声を反映し、DJ用途に最適なカートリッジとして開発したという製品。レコード針の製造で世界トップシェアのナガオカと共同開発し、困難とされていた「針飛び抑制」と「高出力/高解像度な音質」を両立したとしている。

交換針「PN-X10」

ナガオカと共同開発

　針飛びを抑制するため、ダンパーゴムやワイヤーなど各部品の素材や形状の選択、部品同士を取り付ける角度などの調整を繰り返し、最適な組み合わせを実現したという。スクラッチやバックキューなどの激しい動きでも、高い音質を保ちながら針飛びを抑えるという。

　コイルとマグネットを最適な位置関係で組み上げることで、クラブなど広い空間でも力強く響くという9.5mVの高出力と、アナログレコードの原音を忠実に再現するという高解像度を可能にしたという。PC/MacにインストールしたDJソフトウェアをターンテーブルでコントロールするプレイスタイルでも、コントロールディスクの信号音を確実にトレースできるという。

　針先ユニットは、短い時間で狙った位置から音楽を再生させる、DJのスタイルに合わせたというデザインを採用。針先ユニットの部品にはレコード盤の溝が見やすい青い半透明の素材を使用し、針の先端を白く着色することで針先の位置を把握しやすくしている。

　針先は0.6milの円錐・接合ダイヤ。カンチレバーはアルミ合金を使用。周波数特性は20Hz～20kHz、出力電圧は9.5mV/1kHz、チャンネルセパレーションは20dB/1kHz、チャンネルバランスは1.5dB以下/1kHz。適正針圧は3.5～5g。カートリッジ自重は6.5g(取り付け用ネジ/ナット/ワッシャー含む)。