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パナソニック、有機EL TVを10月欧州発売。4K向け新プロセッサやプラズマの技術も投入
(2015/9/3 00:10)
パナソニックは、ドイツ・ベルリンで9月4日~9月9日(現地時間)に開催される国際コンシューマ・エレクトロニクス展「IFA 2015」の開幕前プレスカンファレンスを2日に開催。この中で、有機ELテレビや、Technicsのオーディオシステムやヘッドフォン、アナログターンテーブルなど今後発売する新製品を発表した。
有機ELテレビがついに製品化
欧州において有機EL(OLED)テレビ「CZ950シリーズ」を発売することを発表。これまでも海外の展示会などで試作機を披露していたが、いよいよ製品版として登場する。欧州での発売は10月。サイズは65型で、型番は「TX-65CZ950」。4K有機ELテレビとして初めて、THX認定も受けている。
同社はプレミアムクラスの製品として「4K Pro」を掲げ、CZ950シリーズを投入。プロレベルのプロセッシングパワーを持つという「4K Studio Masterプロセッサ」や、カスタムしたパネルを用いて、DCI(Digital Cinema Initiative)の色域90%をカバー。映画監督や撮影監督のビジョンを、より正確に表示できるとしている。
開発にあたっては、パナソニックハリウッド研究所が、数十年にわたって蓄積した映像の知識を投入。有機ELの暗部階調表現を高めるために、プラスマテレビ開発で培った技術も活用されている。
HDR(ハイダイナミックレンジ)表示にも対応。CEAが定義したHDR対応のテレビで利用できるという。
アンプやヘッドフォンなどTechnicsの新製品。アナログターンテーブルも復活
昨年のIFA 2014で披露した「テクニクス(Technics)」。その製品ラインナップが拡大される。Technics新製品の詳細は、別記事で紹介している。
日本でも2月より発売された約500万円のリファレンスモデル「R1シリーズ」や、プレミアムシリーズ「C700」を販売しているが、両シリーズの中間にあたる「Grand Class G30シリーズ」を発表。ネットワークプレーヤーとUSB DAC機能を内蔵したアンプ「SU-G30」と、SSD & CD搭載のネットワーク対応サーバー「ST-G30」で構成する。
ヘッドフォンはツイータも加えた2ウェイ。エントリーモデルとして、CDプレーヤー、ネットワーク機能、アンプなどを一体化した「C500」というオールインワンシステムも用意する。同製品の愛称は「OTTAVA」。
さらに、アナログターンテーブルの新モデルも発表。テクニクスを象徴する製品といえば、ターンテーブル「SL-1200」が挙げられるが、新モデルはダイレクトドライブ式で、ドライブ部など多くの部分を新規開発。過去モデルの技術ノウハウも投入している。今冬に詳細を発表する予定。
昨年のIFAプレスカンファレンス檀上でピアノ演奏を披露し“テクニクス復活”を宣言した小川理子氏が今回も登壇し、新製品を紹介した。
その他にも、新製品として4G LTE通信対応1080pネットワークカメラ「Nubo」を欧州パナソニックのLaurent Abadie CEOが紹介。海に停泊しているヨットに取り付けておいて、スマホでカメラの撮影した映像を確認するという使用例を紹介した。4G以外にも3G/2GとWi-Fi通信に対応。欧州と米国では予約を開始している。