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12.9型/2,732×2,048ドットの「iPad Pro」。Apple Pencilで手書き、「iPad mini 4」も

 アップルは10日、12.9型/2,732×2,048ドット液晶を搭載した「iPad Pro」を発表した。11月に発売予定で、シルバー、ゴールド、スペースグレイの3色を用意。米国での価格は32GB Wi-Fiが799ドル、128GB Wi-Fiが949ドル、128GB Wi-Fi+Cellularが1,079ドル。日本での価格はアナウンスされていない。

iPad Pro

 また、「iPad mini 4」も発表。カラーはシルバー、ゴールド、スペースグレイの3色。Wi-Fiのストレージメモリ容量と価格は、16GBが42,800円、64GBが53,800円、128GBが64,800円。 Wi-Fi+Cellularは16GBで56,800円、64GBで67,800円、128GBで78,800円。9月10日時点で、日本の直販ページでは出荷まで「4-6営業日」となっている。

iPad Pro

一番後ろがiPad Pro、手前へiPad Air、iPad mini

 過去最大サイズのiPadとなり、ディスプレイ解像度は2,732×2,048ドットで560万画素、264ppi。サイズは12.9型。アスペクト比は4:3。

 第3世代の64bitプロセッサ「A9X」チップを搭載し、A8Xの2倍の帯域と、2倍のメモリアクセスを実現し、A8Xの1.8倍のパフォーマンスとアピール。GPUも強化されている。M9モーションコプロセッサも搭載する。

iPad Air2(左)とiPad Pro(右)の比較

 iOS 9を採用しており、iOS 9の特徴であるマルチタスクや、2つのアプリケーションをアクティブな状態で同時に表示するSplit View、PinP(小画面表示)といった機能を活用、ビジネス向けアプリや映像編集、イラストを描くといった、クリエイティブな用途にも利用するパワフルなタブレットとして訴求している。

使用イメージ

 「iMovie」は、3本の4K映像を同時に再生可能。「Adobe Photoshop Fix」やCADソフトの「AutoCAD 36」なども快適かつ美しいディスプレイで作業できるという。

 本体に4つのスピーカーを内蔵。スピーカーは初めて、筐体のUnibodyに機械加工で直接取りつけられており、バックボリュームは以前のiPadのオーディオ設計に比べて61%拡大。「ほかのどのiPadよりも幅広い周波数レンジを持つサウンドを、最大3倍大きい出力で楽しめる」という。

 オプションとして「Apple Pencil」と呼ばれるスタイラスペンも発売。圧力センサー、傾斜センサーを備え、ユーザーの筆圧の変化や、角度を認識。「鉛筆のように線の太さを変えるのも、繊細な陰影をつけるのも、アーティスティックな効果をいろいろ加えるのも思いのまま」という。価格は99ドル。

Pencil
フルサイズのキーボード「Smart Keyboard」

 フルサイズのキーボード「Smart Keyboard」もオプションとして用意。一枚のファブリック素材で作られており、その上にレーザーアブレーションによって1つ1つのキーが形成されている。iPad Proとの通信は独自コネクタで行ない、iPad Pro側の側面にも同コネクタを装備。キーボードを動作させるための電源は、iPad Proから供給される。そのため、キーボード側に電池などは不要。価格は169ドル。

 iSightカメラも搭載しており、800万画素の静止画や1080/30pの撮影、120fpsのスローモーション撮影、タイムラプスビデオ撮影などが可能。手ぶれ補正機能も備えている。内側のFaceTime HDカメラは120万画素で、720p動画撮影に対応する。

 無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/ac対応、Bluetooth 4.2にも対応する。デジタルコンパス、Touch ID、3軸ジャイロ、加速度センサー、気圧計、環境光センサーを搭載。

 外形寸法は305.7×220.6×6.9mm(縦×横×厚さ)で、重量は無線LANモデルが713g、Wi-Fi+Cellularが723g。バッテリ駆動時間は約10時間。4基のスピーカーを内蔵する。OSはiOS 9。

iPad mini 4

 iPad mini 4の外形寸法は200×134.7×75mm(縦×横×厚さ)で、重量はWi-Fiモデルが298.8g、Wi-Fi + Cellularモデルが304g。iPad mini 2と比べ、縦が約3mm伸び、厚さは7.5mmから6.1mmへ薄くなっている。重量も軽量化した。

iPad mini 4

 ディスプレイサイズはmini 2と同じ7.9型。Multi-Touchディスプレイで、解像度は2,048×1,536ドット、326ppiでmini 2と同じ。新たにiPad Air 2やiPad Proと同じ、フルラミネーションディスプレイとなっているほか、反射防止コーティングも施しており、光の映り込みを56%低減している。

 プロセッサは64bitの第2世代A8に進化。A7と比べ、CPUは1.3倍、グラフィックスは1.6倍に高速化。M8モーションコプロセッサも搭載している。

 iSightカメラは500万画素から800万画素に強化。裏面照射型で、オートフォーカス、顔検出機能などを装備。バーストモードも利用できるようになった。1080pの動画撮影も可能で、手ぶれ補正機能も装備。スローモーションビデオが新たに撮影できるようになった。

 FaceTime HDカメラは120万画素の静止画撮影、720pの動画撮影が可能。センサーは裏面照射型。mini 2と比べ、バーストモードが新たに利用できる。

 無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/acに対応。Bluetooth 4.2にも対応。バッテリの持続時間は約10時間。Touch ID、3軸ジャイロ、加速度センサー、環境光センサー、気圧計も備えている。

(臼田勤哉/山崎健太郎)