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オンキヨー、和楽器素材ヘッドフォンや5ドライバカスタムイヤモニ。アニソンMQAも
(2016/4/29 16:02)
オンキヨー&パイオニアイノベーションズは、29日に中野サンプラザで開幕した「春のヘッドフォン祭2016」において、和楽器と同じ桐素材を用いたオンキヨーブランドのヘッドフォンや、5ドライバ搭載のカスタムイヤフォンなどを初披露した。参考展示となっており、発売時期などは未定。また、新たなハイレゾフォーマット「MQA」のアニソン楽曲などが配信の一足前に聴けるコーナーも用意している。
和楽器素材のヘッドフォンと、5ドライバのカスタムイヤフォン
オンキヨーブランドのコーナーでは、和楽器の心地良い響きを実現したというヘッドフォンを参考展示。振動板にセルロースナノファイバーを採用し、ハウジング外側に桐を使用。内部には、箏や三味線などの和楽器にも採用されている独特の彫りを施して、響きの美しさを追求したという。型番/価格/発売時期は未定。
2月に開発発表されていたが、今回初めてヘッドフォンの形で披露。試聴も可能となっている。ただし、現段階ではパイオニアのフラッグシップ機「SE-MASTER1」をベースとして前述の素材を組み合わせたもので、実際の製品の音というよりは、従来との違いを確認できるような内容となっている。
もう一つの初披露は、同じくオンキヨーのカスタムイヤフォン。現在は1~3ドライバのモデルを展開しているが、それを上回る5ドライバ搭載モデルとなっている。ドライバはバランスド・アーマチュア型で、構成は低域×2、中域×2、高域×1の3ウェイ。こちらも型番/価格/発売日いずれも未定。
会場で試聴も可能だが、製品化の前段階のため、あえて音に色付けをせず、フラットな特性として用意。来場者の意見なども合わせて音質を決めていく方針だという。また、今回は既存の3ドライバモデル「IE-C3」のハウジングに5つのドライバを収めたため、内部でチューブを曲げるなどで“なんとか実装した”というもの。今後の製品化に向けてハウジングデザインの変更も検討しており、今回のヘッドフォン祭で意見も聞きつつ検討するという。
近く配信予定のMQAのアニソンなどが試聴可能
ハイレゾポータブルプレーヤーのオンキヨー「DP-X1」とパイオニア「XDP-100R」を使って、新たなハイレゾフォーマット「MQA」の試聴が可能。現時点でe-onkyo musicでは配信されていないアニソンなどを、いち早く体験できる場となっている。DP-X1/XDP-100Rのほか、MERIDIANのUSB DAC「EXPLORER 2」や「Prime Headphone Amp」を使ってパソコンから聴くことも可能。
MQA(Master Quality Authenticated)は、Meridianによる新たなハイレゾオーディオフォーマット。「ファイルサイズをWAVに比べ数分の1程度という容量に抑え、スタジオマスター同等のクオリティで音を届けられる」としている。楽曲タイトルやアーティストなどのメタデータ、ジャケット写真もファイル内に埋め込まれている。
国内でも4月12日からe-onkyo musicで配信が始まっており、現時点ではノルウェーの2Lレーベルによるクラシック作品が中心。会場では、「Enter Enter MISSION(ガールズ&パンツァー)」や、「Ring Of Fortune(プラスティック・メモリーズ)」のほか、「STEINS;GATE SYMPHONIC REUNION」や「空の軌跡」の楽曲といった、アニメ&ゲームの曲がMQAで試聴可能となっている。一部音源は、MQAとFLAC、CD音質の聴き比べも可能。これらの楽曲は、「e-onkyo musicでも近々配信予定」としている。
アナログレコードをポータブルアンプとヘッドフォンで聴くデモも
オンキヨー&パイオニアと同じくGibsonグループのティアックは、アナログレコードプレーヤー「TN-570」と、DAC搭載ポータブルヘッドフォンアンプ「HA-P5」を組み合わせた試聴デモを行なっている。レコードプレーヤーでAD変換してUSBデジタル出力した音を、ポータブルアンプで再びDA変換してヘッドフォンで聴くという形。
据え置きのアンプなどの本格的なシステムを用意しなくてもアナログレコードを手軽に楽しむ方法として提案しているほか、デジタル出力レコードプレーヤー側でデジタル出力の周波数を192/96/48kHzで切り替えられ、音の違いを楽しむこともできる。
なお、ポータブルアンプの「HA-P5」用に、バンナイズ製のレザーケースも参考展示。HA-P5のカラーはシルバーだが、このケースを巻き付けるように装着することで、色のイメージが大きく変わり、皮の手触りも良いのが特徴。