ミニレビュー

USB 3.0-DisplayPortアダプタが予想外に便利だった

ノートPCから高解像度出力で液晶破損から立ち直る

 今回取り上げるのは、LINDYの「USB3.0-DisplayPort変換アダプタ」。パソコンのUSB 3.0からDisplayPort搭載液晶ディスプレイに映像出力可能にするものだ。なぜこれが必要になったというと、先日、液晶ディスプレイに水をかけて破損するという大惨事に見舞われたため。

LINDYの「USB3.0-DisplayPort変換アダプタ

 筆者宅ではローテーブル上に液晶ディスプレイを載せているのだが、テーブルの上にのせたコップをよく足で蹴飛ばしてしまい、水をこぼしてマウスを死亡させた経験がすでに2回ほどある。ワイヤレスマウスなので裏側にある電源スイッチ回りから水が入り込むとあっさり故障するとう経験を2度も繰り返しながら、その反省を活かせず、ある日ついに液晶ディスプレイにまで水が跳ねてしまった。

水が入って死亡した液晶パネル。一瞬の不注意が……

 当初は大したことは無いだろうと思い、軽く水を拭いただけにすましたが、数時間するとフレームの下側から入り込んだ水が液晶パネルに浸透し、数cmほどの半円の範囲が表示されなくなってしまった。乾けば直るかと淡い期待を抱いたが、日に日にその範囲は広がり、じつに鬱陶しい。1カ月ほどは耐えたのだがついに我慢できなくなり液晶ディスプレイを買い換えることにした。ノートPCに水をかけて液晶を壊したという話は良く聞くが、デスクトップPCの液晶ディスプレイに水をかけて壊したという人はあまり居ないのではないだろうか……。

 使っていたディスプレイは三菱の「RDT241WH」。インターフェイスが豊富で使用感は満足しており、買い換えは不本意。でもしかたない。せっかく買い換えるのだからスペックを向上させよう! と考え、デルの「U2713H」を購入した。27インチ/2,560×1,440ドットのディスプレイである。以前は1,920×1,200ドットであったので、一応スペックアップなので納得はいく。DisplayPortは当然ながらHDMI入力に対応していることもポイントが高かった。

 一見良いことずくめなのだが、ここで一つ大きな問題が。筆者は4年前に購入したソニーのノートPC「VPCZ11AGJ」を、ポートリプリケータ経由で液晶ディスプレイに繋げて仕事に使っている。従来は1,920×1,200ドットの液晶だったのでなんの問題も無かったのだが、「U2713H」はそれよりも一回り解像度が高い。そして残念ながら「VPCZ11AGJ」の外部ディスプレイ出力はそこまでの解像度をサポートしていなかったのだ。このモデルはNVIDIA GeForce GT 330Mを内蔵しており、NVIDIAが公開しているスペック上はDVI出力時に最大解像度2,560×1,600ドットになっているのだが、ソニーの仕様上はDVI接続では1,920×1,200ドットが最高解像度になっている……

 これは困る。せっかく高解像度のディスプレイにしたのに、表示は1,920×1,200ドットのまま、27インチに無理矢理スケーリングされてぼやけた画面はとてもテンションが下がる。もちろんデスクトップPCは別に接続しているのでそちらは快適に使えるが、入力を切り換えてノートにしたとたん悲しくなる。

遅延を感じずに2,560×1,600ドットの高解像度表示

 と前置きが長くなったが、これを解決すべく購入したのが「LINDY USB3.0-DisplayPort変換アダプタ」だ。Amazonでの購入価格は16,800円だ。

 USBでディスプレイ出力をするデバイスは昔からあったが、正直あまり良いイメージはなかった。USB 2.0対応のものは表示が遅く、「一応出力できる」程度のアイテムというイメージだったからだ。USB 3.0対応製品が出始めてからはかなり表示品質は向上したようだが、2,560×1,600ドットという高解像度表示が可能なものは、筆者の購入時点でほぼこれしか選択肢が無かった。

 「VPCZ11AGJ」にはUSB 3.0ポートも無いのでロジテックのExpressカード型USB3.0増設インターフェイス「LPM-USB3」も購入した。本製品の能力を発揮するにはUSB 3.0インターフェイスは必須だ。

LINDY USB3.0-DisplayPort変換アダプタ
DisplayPort端子
USB端子側からは付属の特殊ケーブルで接続
付属の専用ケーブル
Expressカード型USB3.0増設インターフェイス「LPM-USB3」を使って接続

 使ってみると、これが予想外に快適である。使っていてほとんど遅延を感じないし、元々のノートPCの外部出力機能と遜色がないレベルで違和感なく操作ができる。もちろんHDCPにも対応しているのでDVDソフトの再生なども問題ない。バンダイチャンネルなどのコンテンツ再生も通常通り行なえる。

 また、従来はDVIでの接続だったので音声は別途ケーブルで接続する必要があったが、本製品ではDisplayPortでの接続になるので音声出力もケーブル1本でできるのはポイントが高い。と言っても今回筆者が購入した液晶ディスプレイにはスピーカーが内蔵されていないので、結局ディスプレイからライン出力を行なってスピーカーに繋げる必要があるが。

デル「U2713H」に「USB3.0-DisplayPort変換アダプタ」を接続して表示
タスクトレイから機能を選択できる
元々搭載されているノートPCの外部出力と合わせれば3画面出力も可能

 画面の切り換えなどもスムーズ。たとえばノートPCの液晶を閉じれば自動的に外部出力にすることもできるが、この切り換え時間もほんの数秒で素早く切り替わる。表示方法としてはノートPC+外部ディスプレイやノートPCのみ、外部ディスプレイのみなどのほか、元々のノートPC本体の外部ディスプレイ出力と合わせて3ディスプレイでの出力もできる。それぞれデスクトップの領域拡張やミラー表示など一般的な機能は備えているので不便は感じないだろう。今のところこのデバイスが原因と思われる致命的な症状は経験しておらず、安心して使える印象だ。

 少々値段が高めなのがネックだが、少し古めのノートPCや、外部ディスプレイの出力解像度が低いノートPCを最近の高解像度ディスプレイにも繋いでみたいという人にはお勧めのデバイスといえる。

Amazonで購入
LINDY
USB3.0-DisplayPort変換アダプタ

(清宮信志)