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【レビュー】REGZA Z7の「タイムシフト」を試す:全録基本編

HDDを追加。“面白そう”に出会う「ざんまいプレイ」


 東芝の液晶テレビ上位シリーズ「REGZA Z」がモデルチェンジ。Z7シリーズとして、55型の「55Z7」、47型「47Z7」、42型「42Z7」の3モデルを10月下旬から発売開始した。画質や音といった基本機能も強化を図っているが、最大の特徴は6チャンネル同時録画の「タイムシフトマシン」機能だ。

 タイムシフトマシンは、2009年のCELL REGZA「55X1」以来、いわゆる「全録」機能として東芝REGZAの最上位シリーズで搭載してきた機能。REGZA Z7シリーズでは、タイムシフトマシン用HDDは別売とすることで、本体価格が購入しやすくし、HDDの容量を選択可能となった。量販店でのテレビ本体の実売価格は55型で33万円前後、47型で25万円前後、42型で155,000円前後(11月7日調査/10%ポイント還元有り)。

 さらに、タイムシフトマシン機能そのものも強化。録画番組からおすすめを紹介する「ざんまいプレイ」や、番組内の“見たいシーン”だけを検索して再生できるなど、新機能が多数追加された。また、新クラウドサービス「TimeOn」の連携により、タイムシフトマシンの使い勝手向上やコミュニケーション機能の強化を図っているのも特徴。

 このREGZA Z7シリーズのタイムシフトマシン機能を中心に、3回に渡って実機の使い勝手を検証する。第1回目となる今回は、「ざんまいプレイ」など“ネットを使わずに”できるタイムシフトマシンの基本機能を中心に紹介する。第2回はTimeOnを中心としたタイムシフトマシンのクラウド連携やネットワーク関連機能について、第3回はレグザサーバーユーザーによる比較レポートを予定している。画質については、先週掲載の「大画面マニア」を参考にして欲しい。


■ 全録“タイムシフト”用HDDが別売に。容量選択が重要

47Z7。極薄のベゼルが特徴的なデザインに

 今回テストするのは47型の「47Z7」。デザイン監修は、ヤコブ・イェンセンで、「ガラス素材の質感を生かたスリムミニマルデザインとのこと」。ベゼル幅は超挟額縁の新デザインとなった。

 チューナは、最大6チャンネルの地デジ番組を常時録画できるタイムシフトマシン用と通常録画用に別れている。タイムシフト用は地上デジタルが6系統、通常録画用は地上デジタルが3系統、BS/110度CSデジタルが2系統。


極薄のベゼルの新デザイン タイムシフト用と通常録画用の2枚のB-CASカードが必要 側面

 これまでのZT3シリーズでは、タイムシフトマシン用に1.5TB、通常録画用に500GBのHDDを搭載していたが、REGZA Z7からタイムシフト用HDDが別売となった。タイムシフト、通常録画ともに対応のUSB HDDを別途追加する必要があり、タイムシフト用には東芝製「THD-250T1」、もしくはバッファローやアイ・オー・データから発売される専用HDDを追加する必要がある。

・タイムシフト用HDD装着

THD-250T1

 それでは、タイムシフトマシン利用のためにHDDを装着してみよう。

 THD-250T1は、タイムシフトマシン用の2TB HDD(1TB×2)と通常録画用の500GBのHDDを統合しており、合計容量は2.5GB。地デジ6チャンネルを約40時間録画できる。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円前後。

 タイムシフトマシン用に2台の1TB HDDを内蔵し、それぞれをUSB 3.0ケーブル2本で47Z7と接続。1系統あたり3チャンネルづつ録画する。THD-250T1はREGZA Z7背面のVESAマウント部に装着できる。外形寸法は493×417×45mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.0kg、消費電力は16W。


タイムシフトマシン用の2系統のUSB 3.0と、通常録画用の1系統のUSB 2.0を装備 3本のケーブルで接続

 47Z7の背面にはタイムシフト用HDD装着用に2つの「フック」を備えている。THD-250T1にはこのフックにかけるための「ツメ」が用意されており、ここに引っ掛けて「吊るす」形となる。あとは付属のネジで2点をとめるというシンプルな装着方法。基本的に戸惑うことはないだろう。少なくともZ7本体のスタンド設置よりははるかに簡単だった。

47Z7の背面にはフックを装備。THD-250T1を引っ掛けて装着する

 あとは、A/Bの2系統のUSB 3.0ケーブルと、CのUSB 2,0ケーブルの合計3本をHDD側と、本体(47Z7)側で接続し、THD-250T1の電源を接続すれば設置完了だ。A/BそれぞれのHDDで、3チャンネルづつタイムシフト録画が行なえる。

 要するにZ7の背面に引っ掛けて、ネジを止め、3本のUSBケーブルを繋いで、HDD用電源を接続するだけだ。

 装着してみるとデザイン的な収まりもよく、最初からこういう製品といってもわからないほど。このあたりは純正オプションならではといえるだろう。排熱のためか本体とTHD-250T1の間にはスペースが開いている。引っ掛けるだけという構造から若干不安だったが、しっかりネジ止めしてあれば全く問題ない。

A/B/Cの3本のケーブルで接続 装着例
A/B/Cの3本のケーブルをHDD側と本体で対応させて接続 Z7の背面に引っかけた状態で固定。Z7とTHD-250T1の間に少しの空間が

・サードパーティ製HDDは“大容量”が選択可能

 なお、バッファローやアイ・オー・データなどのサードパーティ製タイムシフトマシン用HDDは背面装着できないが、容量を選択できるのが特徴だ。この容量選択が非常に重要だ。というのも、Z7シリーズではタイムシフトマシンの録画がDRモードのみ(レグザサーバーはAVC長時間録画に対応)のため、HDD容量=タイムシフト可能時間になるからだ。

 バッファローは、タイムシフト録画用HDDとして2TBの「HDT-AV2.0TU3/V」と4TB「HDT-AV4.0TU3/V」、6TB「HDT-AV6.0TU3/V」の3モデルを発売。実売価格は20,700円〜42,800円。アイ・オー・データは、タイムシフト用の4TB/6TB HDDと通常録画用の1TB HDDを組み合わせた「AVHD-ZRシリーズ」を12月に発売予定で、店頭予想価格は4TBが3万円台半〜、6TBが5万円前後

 純正のTHD-250T1の録画時間は約40時間(24時間連続録画時:1日+14時間)だが、4TBにすれば約80時間(3日+8時間)、6TBでは120時間(5日)の録画が可能になる。「24時間録画を続けて、まとめて週末に番組を見たい」という人であれば、6TBが必須。一方、「ゴールデンタイムから、1日6時間だけタイムシフト録画する」という人であれば2TBでも十分だろう。使い方によって必要なHDD容量が決まってくるので、事前のシミュレーションと容量選択は慎重に行ないたい。

バッファロー「HDT-AVU3/Vシリーズ」 アイ・オー・データ「AVHD-ZRシリーズ」

 なお、AVCのトランスコーダを6系統搭載した「レグザサーバー」の場合は「DBR-M190」で6チャネルで最高15日間(3Mbps)、下位モデルのM180でも約8日間録画できる。実用的には6Mbpsの中画質からだとおもうが、それでも約9日(M190)/4.5日(M180)の録画が可能だ。このあたりは、“録画専用機”のレグザサーバーと“テレビ”の違いといえる。2週間以上録画を継続したいといった場合には、やはりレグザサーバーが適している。

【レグザサーバーとの比較】

製品 容量 AVC長時間
録画
録画時間
Z7 別売
(2TB-6TB)
- 2TB:40時間
4TB:80時間
6TB:120時間
レグザサーバー 4TB(M190)
2TB(M180)
M190:3日(DR)/6日(高画質)/
9日(中画質)/15日(低画質)
M180:1.5日(DR)/3日(高画質)/
4.5日(中画質)/8日(低画質)

・おまけ:市販のUSB 3.0 HDDをタイムシフトマシンに使える?

バッファローのUSB 3.0 HDD「HD-AM2.0TU3/V」

 完全にメーカーサポート外の利用方法となるが、別売のUSB 3.0 HDDを接続して、タイムシフトマシンが動作するか試してみた。

 バッファローの2TB HDD「HD-AM2.0TU3/V」と東芝の1TB HDD「HDTR610JK3AA」(CANVIO for TV)を接続したところ、特に問題なく認識された。「CANVIO for TV」はバスパワーでも動いたが念のためACアダプタ給電とした。

 ただ、A/Bの両HDD容量が違うため、録画可能時間は2TBの1系統が85時間、1TBが41時間となってしまう。3チャンネルごとに録画可能時間が違い、NHK/日テレ/テレ朝が85時間録れるのに、TBS/フジ/テレ東は41時間しか録画できず、当たり前だが使いにくい。

 きちんと継続して運用するためには、動作確認のとれたタイムシフトマシン用HDDを利用するべきだ。電源も1系統で済むなど、専用HDDならではのメリットも大きい。ただし、USB 3.0のHDDが余っているという場合、タイムシフト用HDD容量を購入する前に、自分が求めるタイムシフト利用のシミュレーションなどに活用できる。動作保証対象外なので、あまり長期の利用は推奨できないが、こうした柔軟な接続性を有していることは歓迎したい。


2つのHDDで録画時間が変わってしまった 1系統を1TB、もう1系統を2TB HDDにしたので、1TB HDDのチャンネルから番組情報が消えていく

■ タイムシフトマシン設定

接続機器設定

 タイムシフトマシンの設定は、「接続機器設定」から行なう。タイムシフトマシンの録画チャンネルは地上デジタルのみ。BSのチャンネルは入れられないので、BSに期待するのであれば、通常の録画予約を活用する必要がある。

 「タイムシフトマシン録画設定」-「USBハードディスク設定」でHDDを登録。その後、タイムシフト録画するチャンネルを選択する。タイムシフト用のHDDは2台内蔵しているが、USB 3.0接続の1系統がA、もう1系統がBと割り当てられ、それぞれのHDDに3チャンネルの録画を行なう。そのため、録画チャンネル設定画面でも端子Aと端子Bでそれぞれ3チャンネルづつ登録する。

 都市圏であれば、NHK+民放キー局5局をカバーできる。地方局もカバーするとなると、どれかチャンネルを変更しないといけない。なお、タイムシフトマシン録画登録したチャンネルを変更すると、これまで録画したタイムシフトマシン番組が全て消えてしまう。そのため、チャンネル選択は慎重に行ないたい。

USBハードディスク設定で録画HDDを登録 1つのHDDに対し、3チャンネルづつ録画チャンネルを選択する

 THD-250T1利用時に録画可能なのは6チャンネル約40時間だが、1時間単位での録画時間変更が行なえる。例えば、ゴールデンタイムの19〜23時の4時間だけを6チャンネル録画し、1週間以上ゴールデンタイム番組を録画するといった運用も可能だ。

 チャンネルごとに録画時間を設定することはできず、録画時間帯は全チャンネル共通設定となる。ただし、曜日や時間帯の変更は可能なので、「平日は18-27時」まで、「休日は0-24時」といった設定も行なえる。

録画時間。24時間撮り続ける

 今回のテストでも、最初は午前8-9時と11-12時、17-26時までを録画という設定を試したが、深夜のバラエティ番組が録れてなかったり、あとで知った“ちょっと見たかった”番組が、「タイムシフトマシンがあるのに見られない」というのは残念。今回はテストということもあり、24時間録画に戻して運用した。

 設定が終わると、あとはひたすら録り続け、Z7内に過去40時間(THD-250T1/6チャンネルの場合)の録画番組が蓄積される。タイムシフトマシンで録画した番組は、通常の録画とは別系統で管理され、空き容量が無くなると古い番組から順に削除される。


■ タイムシフトのレスポンスは良好。番組表も1秒起動

「始めにジャンプ」、「ざんまいプレイ」などのタイムシフトマシン関連ボタンをリモコン最上部に装備

 タイムシフトで録画した番組は、リモコンの「タイムシフト」ボタンで「過去番組表」を立ち上げてアクセスする。これが基本ではあるが、「ざんまいプレイ」、「始めにジャンプ」などの操作が用意されている。

 「始めにジャンプ」は、放送中の番組を見て、「最初からみたい」というときに、リモコンの「始めにジャンプ」ボタンを押すだけで、番組の冒頭から番組を楽しめるという機能。'11年のZG2シリーズから導入されている機能だが、これから“タイムシフトするぞ”と意識をせずに、自然にタイムシフトが体験できるのがユニークだ。慣れると当たり前のようにこのボタンを活用するようになる。


過去番組表

 もっともベーシックなタイムシフト録画番組再生方法といえるのが「過去番組表」。リモコンの「タイムシフト」ボタンを押すと出画される画面が「過去番組表」で、一見普通のEPG画面なのだが、録画済み(放送終了後)の番組についての番組表となる。ここで、タイムシフト録画している番組のEPG表示を元に、見たい番組を検索できる。

 新たに週間過去番組表も追加され、特定のチャンネルだけをまとめて一週間分表示できるようになった。ただし、「THD-250T1」で1日中録り続ける設定としておくと、約40時間しか録画できないので、2日にも満たない。そのため、表示領域が寂しい。個人的にはタイムシフトマシンを活用するのであれば、3日以上過去番組が蓄積されてこそ、と感じてしまった。

 過去番組表の起動は約1秒と高速。操作も任意の日時の番組を選択して「決定」するだけで、再生が始まるというシンプルなものだ。同画面で番組を選び、[青]ボタンで「保存(USB HDDへのダビング)」、[赤]は「おすすめサービス」、[緑]が「番組検索」、[黄]が「週間過去番組表」の呼び出しとなる。

カーソルキーと決定ボタンを中心に操作

 動作レスポンスもよく、カーソルキーと決定ボタンだけでサクサク選局できる。番組の放送時間さえわかっていれば一番速い検索方法だ。また、カーソルキー上下の↑↓ボタンで、ページ送り(6時間分の番組表表示スキップ)になるため、2日程度遡るのは全く苦にならない。6TB HDDを搭載し、1週間近く録画した場合は遡るのはややカーソル操作が増えるだろうが、軽快に動作するため、それほど検索性が悪化することは無さそうだ。

 録画方式はDRモードで放送そのままなので、画質面は申し分ない。

 過去番組表で「緑」ボタンを押すことで、タイムシフトマシン番組の検索が可能だ。ジャンルやキーワード、3Dなどの条件から検索が行なえる。リモコンでテンキー方式の文字入力が行なえ、このレスポンスは良好だ。また、タイムシフトマシン番組再生して、シリーズ番組などが気に入った場合は、クイックメニューから[連ドラ予約]を行なうことで、シリーズの録画予約が行なえる。こうした細かな作りこみやレスポンスの良さから、タイムシフトマシンの成熟が感じられる。

週間過去番組表 THD-250T1の24時間録画では週間過去番組表が寂しい結果に 過去番組表の検索が可能
タイムシフト視聴中にクイックボタンから連ドラ予約 連ドラ予約

 タイムシフトマシンを使うことで、普段見ない/録画しない番組に出会えるというのが最大の特徴。今回試用期間のうち11月4-5日に見つけた番組を列挙すると、以下のとおりだ。

【11月4日】
・「サンデー・ジャポン」(TBS)
 オリエンタル ラジオ藤森との交際報道について、田中みな実アナが釈明という報道を見てチェック
・「情熱大陸 -錦織圭」(TBS)
 「なぜか石橋貴明が撮影」というツイートを見て興味を持ったので
・「全日本大学駅伝」(テレビ朝日)
 途中までライブで見てから外出。後で最後まで見たくなったので
【11月5日】
・「フットサルワールドカップ 日本 VS ポルトガル戦」(フジテレビ)
 それほど興味がなかったが、Z7のざんまいプレイ(後述)を見ていると話題のようなので
・「クローズアップ現代 原発作業員が去っていく」(NHK)
 福島第一原発で収束作業にあたる作業員の給料が引き下げられて18万円に、というニュースを見て、同報道の元になったらしい番組をチェック
・「モヤモヤさまぁ〜ず 2」(テレビ東京)
 裸の下半身映像放送(モザイク消し忘れ)事件発生と聞いて

 これらは、ほとんど普段録画予約しない番組だ(モヤモヤさまぁ〜ずは通常録画もしていたが)。特に「サンデー・ジャポン」は家に居ればちょくちょく見ているが、まず「録画」はしない番組。こうしたニュースやトピックをできるというのもタイムシフトマシンならでは。見たい番組をピンポイントで選んで録画という一般的な「録画」と別のテレビの楽しみ方があるということが実感できる。


■ タイムシフト進化形「ざんまいプレイ」搭載

ざんまいプレイの「ほかにもこんな番組」

 過去番組表のレスポンスや検索性も悪くないが、番組紹介機能として新搭載したのが「ざんまいプレイ」。Z7シリーズのタイムシフトマシンの最大の進化ポイントといえる機能だ。

 リモコンの「ざんまいプレイ」ボタンを押すことで、タイムシフト録画されている番組から、現在視聴中の番組やユーザーの好みに関連性の高い番組を画面上でおすすめするというもの。

 関連番組の抽出には番組表(EPG)情報を利用しているため、REGZA Z7をネットワークに接続せずに、ざんまいプレイを利用できる。ただし、抽出の対象がタイムシフトマシン録画番組のため、この機能が利用できるのはHDDを追加してタイムシフトマシンを利用している時のみだ。

 リモコンのざんまいプレイボタンを押すと、視聴中の番組に関連する番組を右側に「ほかにもこんな番組」と表示。例えば、野球をライブ/タイムシフトで見ている時にこの画面にいくと、録画済みの野球の試合やスポーツニュースなどを右側に表示する。

 その他、ニュースで話題になっている用語や、人物名に関するキーワードを抽出して番組検索できる「急上昇ワード」、利用者の視聴履歴を学習し、いつも見ている番組をリストアップする「いつもの番組」、ユーザーの視聴履歴から独自に番組をおすすめする「あなたへのおすすめ番組」、「新番組」、「ジャンル専用リスト」などが選択できる。

 また、ネットワークに接続することで、レグザサーバーやREGZAブルーレイのユーザーによる人気の番組をリストアップする「みんなのおすすめ番組」も利用可能になる。

急上昇ワード 「巨人」の検索結果 いつもの番組
あなたへおすすめ番組」 「みんなのおすすめ番組」はネット接続が必須に アニメ/特撮
音楽 スポーツ 映画
ゴルフ ざんまいプレイからの検索も可能

 ざんまいプレイのレスポンスもよく、カーソルキーの操作をほぼ瞬時に追従してくれるので、使っていて気持ちがいい。ざんまいプレイは、基本的にEPG情報を利用するため、Z7をネットに繋がずとも利用できるというのはポイントが高い。

ほかにもこんな番組。朝の連続ドラマ小説の前回、前々回が右側に表示される

 面白いのは「ほかにもこんな番組」。画面表示上ですぐに類似番組を見つけられるというインターフェイスが面白く、例えばスポーツニュースを見ている際に、ニュース中で紹介される駅伝のレース中継の録画番組が右枠に表示され、ニュースを見て気になったらすぐにレースそのものを見る、といった操作が可能だ。また、NHKの朝の連続ドラマのケースだと、前回や前々回の放送も右枠に表示される。再生開始したあと「前回見てないな?」と思ったら、すぐに前日の番組を呼び出せるようになっている。番組の“つながり”が可視化されるので、ハマると視聴者の興味の“先”に導いているような感触が味わえる。

 「急上昇ワード」もユニーク。放送波に含まれるEPG情報で最近頻出するキーワードを自動抽出してリスト化。そのキーワードにマッチする番組を簡単に検索できるというものだ。ちょうど日本シリーズをやっていたため、巨人、日本シリーズといったキーワードが頻出し、関連番組が抽出できた。アメリカ大統領選当日であれば、「オバマ」、「アメリカ大統領選」、「大接戦」などのキーワードが表示される。関連番組を見つけるのも面白いが、このリストを見るだけでも世相が把握できる機能だ。

 「急上昇ワード」はニュースやスポーツ関連の話題をサッと把握できて面白いのだが、精度が完璧というわけではない。例えば、「キング」というキーワード(多分フットサルで三浦知良選手関連の番組情報抽出)なのだが、実際に引っかかるのは「クッ“キング”」で、上沼恵美子などが出てきたりする。ただ、カズが注目されているということは、リスト化された時点でわかる。

キング(カズ)で検索のつもりが…… 上沼恵美子のおしゃべりクッキング

 ざんまいプレイは、番組検索の新提案としてユニークなだけでなく、レスポンスの良さもあり「実用的」だ。テレビを付けて、ライブで面白い番組が見つからないなー、という時にざんまいプレイを開くと、「なんかしら“面白そう”な番組が見つけられる」という導線がうまくできている。「番組検索」というアクティブな行為というより、ある意味受け身な態勢でテレビに向かいながら、ダラダラ操作しているうちに新しい番組に気づけるという気軽さがいい。

 新タイムシフトマシンを使ってみて、個人的に強く感じたのは「タイムシフトマシンHDD容量は大きければ大きいほど楽しいはず」ということ。というのも、ざんまいプレイでの番組抽出も、40時間/2日弱だと、昨日見逃した番組ぐらいまでしか検索対象にならない。数日前のあの番組のほうが関連性高いのに、とか思ってしまうことも。また、急上昇ワードも1週間録画を続ければもう少し幅のある結果になるだろう。おすすめ番組などのレコメンド系機能も番組数が多いほうがより好みに合ったものが抽出されると予想される。

 自分で購入する場合は、6TBで5日録り続け、タイムシフトマシンの実力をフルで堪能したいと感じた。2TBであれば18-27時を中心とした、自分がよく見る番組を中心にした運用にしたい。来週以降もTimeOn機能を中心に試用する予定なので、このあたりは設定を変えて検証してみたい。


■ タイムシフト番組でも「気になる!」ボタンからCMスキップ可能に

 タイムシフト録画した番組は、前述のように過去番組表、ざんまいプレイなどから選択して再生できる。ただ、通常録画(タイムシフトでないUSB 2.0 HDDへの録画)と比べて、使い勝手が劣る部分がある。通常録画の場合は、CMや番組の切れ目で自動的にチャプタを付与する「マジックチャプター」に対応しているが、タイムシフト録画番組にはチャプタが付与されず、CMスキップができないのだ。タイムシフト番組でも、早送り、戻し、30秒スキップなどは使えるが、CMスキップできないので、CM送りしたい時や、番組の最後まで一気にジャンプしたい時などはやや面倒だ。

 ただ、Z7シリーズになり、CMスキップにおいては大きく改善された部分がある。それがクラウドサービス「TimeOn」と連携した「気になるシーン再生」の活用だ。

 TimeOnでは、ネットワークを経由して取得した番組のメタデータを元に、番組内の任意のシーンだけを検索できる「みどころシーン再生」機能を搭載。放送終了の数時間後には、番組のシーン情報がTimeOnサーバー上に共有される。録画番組の再生中にリモコンの「気になる! 」ボタンを押すと、シーンのリスト(タグリスト)を右側に表示し、タグリストから任意のシーンを選んで再生できる。タグリストは主要シーンだけでなく、CM部も検出してシーン分割しているので、シーンを選んで頭出しできる。

気になるシーン再生で、シーンを選んで即座に頭出し

 サーバーに情報を取得しにいくため、番組表やざんまいプレイのように瞬時に反応するというわけにはいかず、タグリストの取得に5〜7秒、シーン選択からシーン再生までも1〜2秒程度待たされるが、リモコンで早送りするよりはずっと早く、目的のシーンにたどり着ける。

 シーンスキップ後も、カーソルキーの上下でタグリストの再表示、左右でシーンスキップ/バックが行なえる。シーンスキップのタイムラグは2秒程度で、十分に実用的だ。

 ただし、弱点が無いわけではなく、パートナー企業(エム・データ)が放送後に人力でシーン情報を作成しているため、番組のシーン情報が作成/反映されるまでに、数時間かかる。そのため録画中や録画終了直後の番組では利用できない。

ざんまいプレイから[保存]

 なお、タイムシフトマシン録画番組はHDD容量がいっぱいになると古いものから順次削除される。そのため、番組を残すためには「保存」(ダビング)しておく必要がある。ここでいう「保存」はタイムシフト用HDDから通常録画用HDDへのムーブという意味だ。過去番組表の場合、番組を選んでリモコンの[赤]ボタンで、ざんまいプレイの場合は番組を選んで[青]ボタンで保存が行なえる。

 番組の保存にはほぼ実時間かかり、25分番組を保存したところ、24分でムーブが完了。この際ダビング10のカウントはタイムシフト領域が1回、ダビング先のHDDで8回残る形となった。また、タイムシフト録画番組はCM部などにチャプタがついていないのだが、この保存実行時にマジックチャプターと同等の処理を行なっているのか、ダビング後の番組にはきっちりとチャプタが付与されている。

 一点注意したいのは、タイムシフトからのダビング時に動作制限があること。まずダビングできるのは、同時に1番組のみで、ダビング予約などはできない。また、通常録画が動作している場合もダビングできない。ただし、ZG2シリーズでは、番組保存中はタイムシフト再生もできなかったが、この点は改善。ダビング中でもタイムシフトは問題なく利用できる。

[保存]設定 ダビング中 保存(ダビング)中の通常録画はできない

■ タイムシフト以外もフル機能の「録画テレビ」

 タイムシフトマシンだけでなく、通常録画用の地上/BS/110度CSデジタルチューナを各2系統装備。BSやCSデジタル録画を行なう場合は通常録画が必要だ。通常録画というとわかりにくいが、要するに放送予定の番組をEPGから録画予約する、という一般的な録画スタイルのこと。

 この通常録画の場合、マジックチャプターでチャプタ付与されるため、より扱いやすいという点もメリット。連続ドラマや毎週見ることが決まっている番組などは通常録画を活用したい。通常録画した番組はリモコンの「録画リスト」から呼び出して、再生する。

番組表 週間番組表

 「おすすめサービス」を搭載しており、ネットワーク経由で取得したBSや地デジのランキングや、おすすめ番組を確認し、録画予約が可能。タイムシフトマシン録画の人気番組ランキングも表示できるほか、ここからの録画予約や連ドラ予約も行なえる。

 Ethernetのほか無線LANを搭載。録画した番組はDTCP-IP/DLNAサーバー「レグザリンク・シェア」に対応し、ホームネットワーク内の対応機器で視聴可能となる。DLNA(DMP/DMR/DMS)にも対応するなど、タイムシフト以外でも、“録画テレビ”としての機能はほぼフル装備しているといって良い。

おすすめサービスの「BSランキング」 ランキングの人気番組から連ドラ予約も
クラウドメニュー

 クラウド連携などネットワーク機能も強化しており、ネットワーク関連機能を集約した「クラウドメニュー」を新搭載し、リモコンの「クラウドメニュー」ボタンからすぐに呼び出しできる。VOD(ビデオ・オンデマンド)のほか、カレンダー、メッセージなどの機能を集約されている。このあたりのネットワーク/クラウド関連機能については、次回のTimeOn編で詳しく紹介したい。



■ タイムシフトがより「実用的」に

 操作レスポンスの良さや、ざんまいプレイによる番組検索など、全録環境をより気軽かつ、実用的に使える機能がZ7シリーズの魅力。それ故に、自分のテレビ視聴スタイルにあったタイムシフト用HDDの容量選択は重要だ。

 Z7を使っていて面白いのは、「全然興味を持っていなかった番組」が、突然興味深い番組になる、ということが実感できること(上記サンジャポの例とか)。レコーダでアクティブに録画予約というのとはまた違うテレビ視聴体験と感じる。

 47型で約25万円、42型で約15万円でプラスHDD(3〜5万円)という価格は昨今のテレビとしては安くはない(数年前の水準からすると激安だが)が、Z7のタイムシフトマシンでしか体験できない楽しさが確かにある。「普段テレビをあまり見ない」という人から録画マニアまで多くの人にタイムシフトマシンを体験して欲しい。

【REGZA Z7のタイムシフトマシンの特徴】
  • 利用シーンにあったタイムシフト用HDDの容量選択が最重要(できるだけ大容量がおすすめ)
  • タイムシフトマシンのレスポンスは良好
  • 実用的で番組のつながりを見つけられる「ざんまいプレイ」
  • 「気になる! シーン再生」のCM飛ばしも便利
  • (動作保証外だが)一応、普通のUSB 3.0 HDDも使えた

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47Z7 THD-250T1 HDT-AV6.0TU3/V




(2012年 11月 8日)

[ Reported by 臼田勤哉 ]