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第258回:[BD]ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 1.11

伝説の「水着に白衣」は追加されたのか!?
なんかもう前のDVD版と別物です


 このコーナーでは注目のDVDや、Blu-rayタイトルを紹介します。コーナータイトルは、取り上げるフォーマットにより、「買っとけ! DVD」、「買っとけ! Blu-ray」と変化します。
 「Blu-ray発売日一覧」と「DVD発売日一覧」とともに、皆様のAVライフの一助となれば幸いです。

■ ヱヴァ、BDでキッチリ再起動



ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
EVANGELION:1.11
YOU ARE (NOT) ALONE
Blu-ray

(c)カラー
価格:6,090円
発売日:2009年5月27日
品番:KIXA-9
収録時間:約100分(本編)+特典36分
映像フォーマット:MPEG-4 AVC
ディスク:片面2層×1枚
画面サイズ:16:9(ビスタ)/1080p
音声:(1)日本語
      (DTS-HD Master Audio 6.1ch)
    (3)日本語
      (ドルビーTrue HD 6.1ch)
    (1)日本語
      (ドルビーデジタルステレオ)
発売/販売元:キングレコード

 5月27日にいよいよ発売された、アニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」のBlu-ray Discビデオ版。昨年4月にDVD化された時は、BDビデオ版がラインナップされず、「買っとけ」でも不満を書き散らしたが、いよいよ劇場に近いクオリティで、ヱヴァが体験できることになる。

 「序」という作品自体、最新のデジタル技術で十数年前のテレビアニメを“再構成”する事がミソであり、DVDの解像度ではその“成果”が十分体験できたとは言えなかった。また、この作品はソフト化される際、劇場公開版からカットの修正や追加シーンなどの調整が進められているのが特徴で、従来のDVD版は「1.01」。今回は「1.11」がBlu-rayとDVDで改めて発売されるという形になる。映像や音声のクオリティと同時に、バージョンが「0.1」上がったことで、何が変わったのかも、ファンにとっては気になるところだ。

 また、エンコードやオーサリングを担当したソニーPCLへのインタビュー記事で紹介した通り、BD化にあたって「Super Bit Mapping for Video(SBMV)」という新技術が投入され、メニューまわりにBD-Jが活用されるなど、Blu-rayの技術的にも見どころが多い1枚になっている。

 SBMV技術の詳細はインタビュー記事を、作品の内容については1.01のDVD版の時の「買っとけ」を参照していただくとして、今回はBD版の画質や音質のレビュー、追加要素などについて書いていきたい。なお、「序」は十数年前のテレビ版と基本的には同じストーリーが展開するので今さらネタバレも何も無いのだが、1.01と1.11の内容的な違いにも触れているので、ご注意していただきたい。


■ テレシネマスターとデジタルマスター

 発売から約1週間経過しているため、1.01と1.11の画質比較の感想は、既にWeb上に多く存在している。総じて1.01の方が「画面が暗い」、「輪郭線がぼやけている」とマイナスなコメントが多く、1.11は「クリアでシャープで綺麗」という意見が多いようだ。中にはこの比較で「Blu-rayがDVDよりも凄い」という結論になっているものもあるが、1.01と1.11では、そもそも収められている映像の大元が異なるため、単純なDVDとBDの違いではない点に注意が必要だ。

 この作品はデジタル制作のアニメだが、1.01のDVD版では、劇場でのフィルム上映を映像を再現するため、デジタルデータから一旦35mmフィルムにプリント。そこからHDテレシネしてDVD用の映像を作り出している。 1.11は、デジタルデータをそのまま使い、SBMVなどの処理をしつつ、BD用のMPEG-4 AVCに変換している。1.01はフィルムの質感、粒状感、劇場上映の雰囲気を重視したアナログバージョン、1.11は鮮度重視のデジタルバージョンとでも表現できるだろうか。もちろん解像度やディティールの情報量ではBDが圧倒的に有利なのだが、1.11と1.01でまず目につく“明るさ”や“色味”など、画調の違いは、テレシネマスターとデジタルマスターの違いであり、優劣よりも好みの問題と言えるだろう。

 とは言え、やはり1.11 BD版のクリアな映像は鮮烈だ。1.01のDVDをPLAYSTATION 3のアップコンバート機能を使いながら再生/比較していたが、画調の違いも手伝い、比較と言うよりも別の作品を見ているようだ。冒頭、赤い海に向けて76式戦車(改)が並ぶ場面からまるっきり違う。1.01のDVDでは戦車の複雑なディティールが潰れ、深緑色の丸いカタマリに見える。海の濃厚な赤と、戦車の砲身の境目も曖昧だ。BDではUNマークのペイントはもとより、キャタピラの履板まで1枚1枚解像されており、驚かされる。

 

公開されている1.11の場面写真。BDに収録されたフルHDよりも低解像度の画像だが、木々の葉やキャラクターの輪郭線のシャープさ、単色部分のノイズの少なさなどはよくわかる
(C)カラー

 第4の使徒(TV版呼称サキエル)との戦闘による爆発で、散らばるビルや道路の破片も1つ1つ描写されており、BDの解像度の高さを改めて実感するとともに、「こんな細かい所まで描き込まれていたのか」と思わず一時停止してしまう。ミサトの家に散らばる一升瓶に書かれた「純米大吟醸 遠心分離磨き三割九分」の文字まで判別でき、感動的ですらある。

 MPEG-4 AVCで平均ビットレート30Mbpsと豊富に割り当てられているだけあり、キャラクターのアップでもDVD版のような疑似輪郭は無く、肌の単色部分にもノイズは見あたらない。SBMV処理されたというグラデーション部分も極めて滑らかで、夕日や夜空の微妙なトーンにも、等高線のような模様や色のにじみなどは見られない。

 1.01と比較すると、1.11は画面全体が明るくなったように感じるが、暗部が“明るくなった”わけではない。後半の「ヤシマ作戦」準備シーンでよくわかるのだが、闇夜の中にある送電/変電設備のディティール、第6の使徒(TV版呼称ラミエル)からの攻撃で燃え上がる山、ミサト達が乗り込む指揮車内部の計器類など、暗い部分はしっかりと暗いまま、炎や計器画面表示など、明るい部分は1.01よりも輝度が向上している。ラミエルとヱヴァが放つ光線の鮮烈さも、BD版が圧倒している。

 言葉にすると「コントラスト向上」で終わりなのだが、BDでは暗部の情報量も大幅に増えているので、全体として映像の奥行き感が桁違いにアップしている。プロジェクタで大画面表示すると、暗闇の中に、凄い数の機器がひしめきあう“暗部の密度”に圧倒される。対抗して1.01を輝度やコントラストをアップして表示しても、暗部にディティールは残っておらず、暗い部分が単に黒浮きしてしまう。1.11はまぶしく飽和する光と暗部の暗さが共存した映像。落ち着いた色調で“ダイナミックレンジが広そう”に見えるだけの1.01 DVD版に大きな差をつけている。

 

(C)カラー

 だが、画調の面では1.01の方が有利だと感じる面もある。CGパーツと2Dの融合部分で、3DCGで再現された第3新東京市のビルや、戦車などの兵器は、画面が明るい1.11では背景絵との“質感の違い”が意外なほど目立つ。絵の中に3Dのオブジェクトが“置かれている感”があり、悪くいうと“おもちゃっぽく”見えてしまうのだ。一度フィルムになっている1.01は、3D部分にも2D部分にもフィルムの粒状感というノイズが等しく付与されているため、全体の質感が統一され、馴染んでいる。

 また、ヱヴァという作品自体、妙な言い方になるが“明るい作品”ではない。正体不明の生き物を、雄たけびを挙げて暴走する気味の悪いヱヴァで殺害するというミッションを、14歳の少年少女に押しつけるという“重い”内容だ。映画全体に漂う悲壮感は1.01の画調の方が似合うのかもしれない。個人的には1.11のBDを、プロジェクタの輝度を若干落として表示すると、一番“しっくり”くる絵が得られた。


■ 意外に多い追加シーン

 作品として、1.01の完成度が高かったため、1.11で99の修正カットと36の追加カットがあると聞いても、物語の合間に風景カットが追加される程度だろうと、何故か勝手に思いこんでいた。しかし、1.11を再生してみると、シンジとミサトの車内の会話から、第4の使徒に関して冬月とゲンドウが話す「生命の実を食べた純完全生物」と「知恵の実を食べた人間」の関係など、序盤から「おお!? こんなの見たことない!」という追加シーンが連続する。

 特に印象的なのはミサトとシンジのシーン。車内の会話で、子供なのに妙に達観したシンジと、それをたしなめるミサトの距離感や、案内するはずのネルフ本部でいきなり迷子になるミサトなど、2人の関係や、ミサトのユーモラスな面が、追加シーンによりかなり丁寧に描かれている。

 ただ、前回の「買っとけ」で書いたように、テレビ版の箱根湯本駅で本当の意味で家族になるシーンや、その後に楽しそうに暮らすミサト&シンジの描写は無いままで、新劇場版ではネルフ本部地下のドグマで謎の第2使徒「リリス」をミサトがシンジに見せ、その後のヤシマ作戦で彼を信頼することで、2人絆が強くなるという構成になっている。何故ミサトがリリスを知っているのか? も含め、こうしたポイントは今後の新劇場版を想像する材料になりそうだ。

 また、追加シーンで忘れてはならないのが赤木リツコ。テレビ版は濡れた水着の上に白衣という意味不明の格好で初登場して「すげえ、さすが女博士だ」と全国の視聴者男子の度肝を抜いたリツコ様。1.01では普通の服で初登場して「単なる博士じゃん」とガッカリしたものだが、今回の1.11では潜水服を脱いで水着へというテレビ版に近い流れで初登場。「おお!! 伝説の白衣水着が来るか!!」と身を乗り出したが、次の登場シーンでは普通の服で登場。着替えるの早くないっすか。

 こうした“目立つ”追加シーンだけでなく、細かな風景描写は、かなり大量に追加されている。これにより、テレビ版を知っている人には“若干駆け足かな”と思われた1.01の展開が、良い意味でスローになり、登場人物の気持ちを想像する余裕が生まれた。DVDで1.01を何度も見たという人も、BD版1.11は早送りせず、最初からゆっくりと観賞すると、全体から受ける印象が変わったと感じるだろう。

 また、1.01のDVDではドルビーデジタルEX 6.1ch、ドルビーデジタル2.0chで収録されていた音声も、BD版ではDTS-HD Master Audio 6.1chと、ドルビーTrueHD 6.1chのロスレスフォーマット2種類で収録されている。

 映像の変化に負けないほど、ロスレスサラウンドによる音質向上幅も大きい。音の明瞭度が格段にアップしており、シンジがバッグを持ち上げる時の布の音、蝉の声、鳥の羽音など、小さくて細かな音がよく聴き取れる。BGMと効果音の分離が良くなったためで、音に奥行きが生まれることで、映像の奥行き感もアップしたように感じる。中低域の音圧や密度も高く、N2地雷の衝撃破が部屋に充満する。調子に乗ってボリュームを上げても音の解像感が高いため、うるさく感じられないのが嬉しいポイントだ。第6の使徒の絶叫のような攻撃音もより一層気持ち悪く進化した。


■ “虹”の追加が今後を占う?

 修正シーンは、1回観賞した程度ではよくわからなかった。目立ったのは第6の使徒を撃破した際、他の使徒を倒した時と同じように暗闇にうっすらと虹が出たこと。これは1.01に無かった描写だ。恐らく“使徒が倒された時に必ず虹が出ることにしよう”というのが今後の決定事項になり、1.11で統一が図られたということなのだろう。虹は聖書で契約を意味したり、太古の日本では不吉の象徴とされていたというが、どのような意味が込められているかは不明。そういえばエンドロールやメニュー画面にも虹がかかっており、新劇場版では大きな意味を持っていそうだ。

 ほかにも、ネルフマークの変更や、第5、6の使徒登場時の“天使の輪”追加など、かなりの変更点があるようだ。こうした修正/追加シーンを自分の手で探すのも、ヱヴァらしい楽しみの1つだが、便利なことにライナーノーツに「修正・追加カットナンバー一覧」が記載されている。カットナンバーだけ見ても意味がわからないが、特典として収録されているアフレコ台本にシーンナンバーが振られているので、ライナーと台本を見比べて探すことができる。詳しくは後述の特典部分で説明するが、台本画面から、そのシーンが含まれるチャプタ再生に飛べるので、本編映像での確認は比較的容易だ。


■ 「破」の特報映像が目玉

 BD-Jで作られたポップアップメニューは黒と赤を基調にした、作品イメージにマッチしたデザイン。動画編集ソフトのタイムラインのように各チャプタのサムネイルが下部に並んでおり、目的のシーンに素早くアクセスできる。左右の移動はリモコンの押しっぱなしでも可能だ。

 

BD-Jを活用して作られたメニュー画面
(C)カラー
 注意深く見てみると、選択されている以外のサムネイルは重なり合うようにコンパクトに収納される一方、上部のメモリと下部のチャプタ名のサイズは変わらず移動するなど、結構複雑な動きをしている。上部ラインには「TOPに戻る」、「チャプタ選択」、「特典映像」、「AR台本」、「音声選択」のメインメニューが常に表示されているのも使いやすい。

 リモコンの上ボタンを押すと、サムネイルバーが隠れ、メインメニューバーのみが残る。特典映像を表示したい時は、特典映像に移り、下ボタンを押せば、サムネイルバーの代わりに特典一覧が表示される。左右で選択、上下で詳細表示/非表示というのが基本動作だ。

 BDの威力を感じる特典はAR台本で、選択すると上部の画面にアフレコ台本が文字で表示される。DVD版よりフォントサイズが小さいが、フルHDの解像度を活かした鮮明表示で、容易く読み取れる。前述したカットナンバーもここに記載されている。劇中の単語は難しいものが多いので、意味がわからなかったらこの台本でセリフをチェックすると良いだろう。

 台本表示中は下部にシーン移動バーが登場。これを左右に移動させると、台本の内容も切り替わる。シーン移動バーからさらに下を押すと、今度はそのシーンが含まれる本編のチャプタサムネイルが登場。そこから本編映像の該当チャプタにジャンプできる。欲を言えば台本上にPinP(子画面表示)で本編映像を表示して欲しかったが、この形式でも十分便利だ。

 特典映像は1.01のDVDと同じものが多い。具体的にはヤシマ作戦を音楽の側面から再構成した「Angel of DOOM PV」、CG映像の部分について、上映時に編集された部分を含む、カットの全貌を収める「Rebuild of EVANGELION:1.01」が1.01と同じで、SD解像度だ。多数のバージョンを収める特報や予告集も同様である。

 やはり注目すべきは、6月27日に公開が迫る「新劇場版:破」の特報映像。もちろんフルHD解像度で、デジタルマスターと思われるクリアな映像で「うわ!! 何いまの!!」と騒ぎたくなる映像が続く。イベントやネットで既に公開されているものだが、やはりフルHDで、コマ送りできるのは大きい。

 

「破」の特報映像から。アスカの登場と共に、謎の新キャラクター“マリ”にも注目が集まる
(C)カラー

 

前売りチケットに描かれたマリ。胸元には「05」と描かれており、彼女が5号機のパイロットになるようだ
(C)カラー
 マリと呼ばれる謎の新キャラが搭乗すると思われる、新しいヱヴァ。噂では多脚タイプとされているが、特報映像ではその姿がほんの一瞬表示される。コマ送りでじっくり観賞してしまったが、車輪のように回転する何かが尖端に付いた脚が、4本生えている。胸に大きな突起があるのが特徴で、両肩には何かのアンテナ?、アーム?が二本突き出ている。ヱヴァとバルキリーとガンタンク/キャノンを煮込んで雑巾絞りしたような、バッタっぽい不思議なフォルムだ。新作での活躍が楽しみである。

 機能面で面白いのはBD-Jの機能を使って作られたチェックボックス。特報映像などは全部似たような名前なので、どれを見たのかわからなくなってくるが、一度再生したものにはメニュー画面でチェックが付く。細かな機能だが非常にわかりやすいので、他の作品でも採用して欲しい機能だ。なお、ディスクを一度抜くとチェックはクリアされる。一度全部見てしまったら、全部チェックが入ったままになってしまうので当然なのだが、「チェッククリアボタンを用意しても良かったのでは?」とも感じた。

 特典の内容で1つだけ残念なのは、1.01特装版の特典DVDに収められた「Explanation of EVANGELION:1.01」が含まれていないこと。シーン解説テロップ入りの本編映像をまるまる収めたもので、庵野総監督が得意とする明朝フォントの字幕テロップが、場所や登場人物、使徒などの解説として随所に挿入されたバージョン。例えば兵器が搭乗すると「近接航空史援用垂直離着陸対地攻撃機 YAGR-3B」とか、「国際連合軍第3師団第3戦車大隊 76式戦車(改)」など、情報量の多いテロップが表示される。

 マニアがうれしがるだけでなく、「第4の使徒」などの基本情報もしっかり表示され、映画がわかりやすくなる。また、本来は終盤で登場するはずの渚カヲルが突然現れ、意味深な言葉を残すラストシーンで、その場所が月の“ネルフ第7支部 発掘用仮設基地”であることがわかったりと、「謎解き補佐ツール」としても活用できていた。1枚組のBDに収録するのは厳しかったのかもしれないが、逆の意味で、特装版DVDを既に持っている人のアドバンテージが、「Explanation of EVANGELION:1.01」にあると言っても良いだろう。


■ 思えば綺麗になったもんだ

 画調の好みは人それぞれだが、大半の人はデジタルマスター版のクリアな映像を「美しい」と感じるだろう。それがBlu-rayの解像度でいかんなく発揮され、結果的に1.11のBDは他のアニメや実写のBDと比べても、ちょっとお目にかかれない高画質ソフトに仕上がっている。

 暗部の情報量も非常に多く、電線やビルなど、細かいディティールが暗闇に潜んでいるようなシーンが多く、テレビやプロジェクタの輝度/コントラスト調整をする際の目安として今後も活躍しそう。明暗の差が激しいシーンも多いので、表示機器の実力が試されるソースだ。私のように調整中にプロジェクタの黒浮きが気になって、最新機種に買い替えたくなる困ったパターンもありそうだ。

 追加シーンも含め、クオリティを考慮すれば、1.01のDVD版を持っている人も、BD再生環境があるならばBD版の購入をお勧めしたい。ほとんど“別物”と言っていい映像に驚くだろう。BD環境が整ったので、その実力を体験したいという人にもオススメできる。第2弾の公開も迫っているので、「気になっていたけど見た事ない」という人にも良い入門タイミングと言えそうだ。なお、既報の通り、1.01 テレシネ版をベースに、テレビ用に再調整したバージョンが、7月3日の日テレ「金曜ロードショー」でテレビ放送される。こちらとの画質比較も楽しみだ。

 BD版の6,090円という価格は、4,980円が多い洋画のBDと比べると、1,000円程度高い。しかし、日本のアニメBDはテレビアニメでも2話収録で7,000円以上というのがゴロゴロしているので、感覚が麻痺して非常に安く感じる。私を含め1.01のDVD版を1年前に買った人は「もっと早くBD版を出してくれていれば」と言いたくなるが、SBMV技術も含め“この時期だからこそ実現できたクオリティ”という面もあるだろう。「破」のソフト化の際にはBD/DVDの同時発売をお願いしたいところだ。

 「序」の物語は、大部分がテレビ版の流れを踏襲しており、10年以上前の原画やタイムシートなどを素材として解体。それをベースにしながら、新たな映像に描き直された「再構成版」だ。個人的に、学生時代に20インチくらいのテレビで最初の放送を観てから、DVD、リマスター版DVD、新劇場版のDVD、BDと変化を目にしてきたことになり、今回BDの超高画質フルHD映像を約100インチのスクリーンで観ながら「これって最初は4:3のテレビだったんだよな」と、クオリティの激変ぶりに目眩を覚えた。同時に、劇場用映画にしても遜色の無い迫力のアクション、深みのあるストーリーを、十数年前にテレ東系の夕方に普通に放送していたわけで、改めて「この作品は化け物だな……」と感じてしまった。



●このBD DVDビデオについて
  購入済み
  買いたくなった
  買う気はない

 


前回の「ウォンテッド」のアンケート結果
総投票数825票
購入済み
238票
28%
買いたくなった
452票
54%
買う気はない
135票
16%

(2009年6月2日)

[ AV Watch編集部 山崎健太郎 ]


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