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【新製品レビュー】

バッファローのiPhone用ワンセグ「ちょいテレi」を試す

−シンプルな使い勝手。受信性能はもう一歩


ちょいテレiとiPhone 3GS

 iPhoneなど、スマートフォンの弱点としてよく指摘されるのは、日本の通常の携帯電話で普及している機能やサービスが使えないこと。ワンセグやおサイフケータイなどがその代表例だろう。最近は国内メーカーがスマートフォンを強化しており、ワンセグやおサイフケータイ対応機種も増えてきたが、グローバル展開するiPhoneがワンセグ搭載するということはまずありえないだろう。

 そんなiPhoneのために、かつては、ソフトバンクが充電用外部バッテリとワンセグチューナを組み合わせた「TV&バッテリー(9,840円)」を発売していたが、外部ユニットから無線LAN経由でiPhoneにワンセグ映像を送り込むという、非常に回りくどい方式を採用していた。

 しかし、11月にバッファローが発表したiPhone用ワンセグチューナ「ちょいテレi(DH-ONE/IP)」は、Dockコネクタに接続するだけでiPhoneでワンセグ受信を可能にするというとてもシンプルなチューナだ。価格は11,130円。


■ コンパクトなボディ。アンテナの取り回しに注意

iPod touchにも対応

 ちょいテレiは、機能としては極めてシンプルで、iPhoneやiPod touchに接続してワンセグを見られるというもの。専用アプリの「ちょいテレi」が5日からApp Storeで公開されている。

 対応機種は、iPhone 3GS/iPhone 4とiPad、iPod touch(第3世代以降、第3世代の8GBモデルを除く)で、iPhone/iPod touchは、iOS 4.0以降、iPadはiOS 3.2以降。

 アンテナ部分を除いた外形寸法は30×45×12mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約20gと小型。バッテリを内蔵しており、iPhoneなどの電源を消費せずに利用できる点も特徴だ。USB経由で充電可能で、フル充電で約2時間の視聴が可能となっている。なお、ちょいテレiからのiPhone/iPod touchの充電はできない。

 本体にはストラップ風のループアンテナと、下面にmicroUSB端子、上部にDock端子を装備する。また、USBケーブルが同梱される。なお、ちょいテレiにはストラップのようなアンテナを備えているが、あくまで「アンテナ」だ。「取り外す際にアンテナを引っ張ると、破損する恐れがある」(バッファロー)とのことなので、この点は注意したい。

ちょいテレi iPod touchで利用 microUSB経由で充電

■ シンプルで使いやすいワンセグチューナ。感度はもう一歩

ちょいテレiのメイン画面。左に映像と番組データ、右にチャンネルリストを表示する

 使い方もシンプルで、iPhoneやiPod touchにアプリをインストールして、ちょいテレiを接続するだけ。初回起動時に地域/チャンネル設定を行なうだけで、すぐに利用できる。今回はiPhone 3GSと第4世代iPod touchでちょいテレiを試用した。

 ちょいテレiを接続し、アプリを起動すると、チャンネルリストが右側に、ワンセグ画面が左側に表示される。ワンセグ画面部をタップすると、ワンセグを画面いっぱいに表示する。ワンセグの原寸モードと、画面いっぱいに表示するFitモード、拡大モードを用意。さらに、iPadでは1.5倍、2倍モードも選べる。


起動画面 チャンネルリスト 設定画面
iPadでも利用可能 iPadでは縦位置で表示し、画面下に番組リストを表示するモードも 1.5倍、2倍拡大モードもiPadのみ

 ディスプレイが小型ということもあるが、画質は良好だ。朝の連続テレビ小説「てっぱん」を見てみたが、コントラストが高く、肌の質感もしっかり残る。ワンセグなのでフレームレートが15fpsと低く、動きのあるシーンなどではやや不満も残るが、バラエティ番組のエンディングのスタッフリストの横スクロールなどもしっかり確認できた。

 画質には満足。ただし、受信感度は今一つだ。東京・千代田区の編集部内では窓際など受信環境のいいところでないと視聴できない。ワンセグ搭載の携帯電話「Softbank 825SH」には及ばず、PSPのワンセグチューナと比べてもやや受信感度は劣るという印象だ。

 通勤電車でも利用してみたが、京王線の笹塚から仙川まで使ってみたものの、停止時に時折受信ができるものの、動き出すと映像が止まってしまい、「たまに受信できる」程度だ。最近のワンセグ機器と比較すると受信性能は弱めといっていい。

 チャンネル切替は、表示画面の右のチャンネルリストで行ない、受信環境が良ければ5〜6秒程度で切替できる。字幕放送のON/OFFや主/副音声の切り替えにも対応する。録画機能は備えていない。


■ iPhoneワンセグ対応の大きな一歩

 使っていて気になったのは、iPhoneに装着するとアンテナがちょうどストラップ風になるので、ついアンテナ部を持ちたくなってしまうこと。ちょいテレiとiPhoneの接続部は単にDock接続しているだけなので、ストラップ的に引っ張ってしまうと外れてしまう。iPhoneが落下して破損、ということにもなりかねないので、注意したい。十分に注意しているつもりでも、つい持ちたくなってしまう形状なのだが……。

 とはいえ、iPhoneが簡単にワンセグ対応できるという点で「ちょいテレi」の意義は大きい。地デジチューナで録画したファイルを転送してiPhoneで見るといったソリューションはいくつか用意されているが、やはりライブ放送が「テレビ」の最大の魅力。さらなる受信感度向上や、家庭内で安定して受信するための外部アンテナなどの展開にも期待したい。


(2010年 12月 7日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉 ]