シアター探訪

auと映画の意外な関係? シネコン割引や特典など、映画&エンタメの取り組みを聞いた

 映画館で、本編が始まる前に流れる映像といえば、今後上映される他作品の予告編。そうした中、劇場によってはauの映画館料金の割引サービス「auマンデイ」や「auシネマ割」のCMがよく流れるのを見たことがある人も多いのではないだろうか? スマートフォンの契約に様々な特典が付くのはもはや当たり前だが、なぜauは積極的に映画館とコラボレーションしているか。実はauと映画館、映画作品には、単なる“キャンペーンの協力相手”というよりもっと深いつながりがあるのは、あまり知られていない。

「auシネマ割」のサイト

 映画館・シネコンで映画を楽しむにあたって、どうしても気になるのが料金。一般的には大人1人で1,800円。熱心なファンはともかく、映画館に行く回数が年1~2回という方の場合、出費を躊躇してしまうケースもあるだろう。

 そんな中、au(KDDI)は約3年前からお得な割引サービスを展開している。例えばTOHOシネマズの場合、曜日限定ながら最大値引き額は700円。実際、利用者も年々増えているとのことだ。

 携帯電話会社がなぜ映画の割引をするのか? ましてや、自社の動画配信サービス「ビデオパス」があるのに、悪影響をおよぼす心配はないのか? KDDIによる、映画などエンターテインメントコンテンツへの取り組みを、同社バリュー事業本部 新規ビジネス推進本部 エンターテインメントビジネス推進部 工学博士 宮地悟史部長と、同マネージャーの金 山氏の2人に聞いた。

KDDIの宮地悟史氏(右)と金 山氏(左)

「auスマートパス」会員ならユナイテッド・シネマとTOHOシネマズの料金がおトクに

 auの映画割引制度について、最初にその中身を確認しておこう。まず前提となるのが、auのスマートフォン(4G LTE対応ケータイを含む)を利用していること。その上で、有料オプションに加入しておけば、割引を受けられる。

 オプションの選択肢はいくつかあるが、最もポピュラーなのは月額372円の「auスマートパス」。このサービスでは、映画鑑賞料の割引特典以外にも、Android端末向けのアプリ取り放題サービス、各種クーポン、容量50GBの端末バックアップ機能などがセットになっている。

 割引の種類は2つ。1つ目が「auシネマ割」で、これはユナイテッド・シネマ系列のシネコンで利用できる。土日祝日を含む毎日、回数制限なく利用できるのが特徴で、通常1,800円の大人鑑賞料が1,400円、つまり400円割引になる。この割引は同伴者2名まで適用される。

 2つ目は「auマンデイ」。こちらはTOHOシネマズでの鑑賞を対象としている。割引となるのは週7日のうち月曜日だけだが、大人の鑑賞料が1,100円。実に700円の割引となり、さらに祝日でも適用される。同伴者1名にも割引は適用可能。

「auシネマ割」のスマートフォン向けWebサイト。こちらでクーポンコードを入手できる
「auマンデイ」のサイト

 割引サービスを利用にするには、専用のサイトにアクセスし、クーポンコードを取得する。このコードをチケット窓口で提示する、あるいはオンライン座席指定サービスで入力することにより、割引料金が実際に適用される。

 大学生や高校生ではおトクになる額が異なるため、一概には言えないが、大人はおおむね月1回auシネマ割かauマンデイを利用できれば、auスマートパス分の料金が回収できる計算になる。映画をそれほど見ないという人はもちろん、週1回ペースで映画を見る人にとっても値ごろ感のあるサービスとなっている。

 なお、auの定額制動画配信サービス「ビデオパス」(月額562円、税別)の契約者も、auシネマ割とauマンデイを利用できる。この場合はさらに特典が追加され、コンセッションで販売されるポップコーン類が割引となる。

「auスマートパス」進化の一つだった映画割引が、重要な存在に

――映画館に関連したauの取り組みというと、auマンデイの存在感が非常に大きいと思うのですが、いつから、どんな経緯で始まったのでしょうか?

宮地氏(以下敬称略):auマンデイがスタートしたのは2014年10月です。実はauマンデイに限らないのですが、auのサービスは「auスマートパス」が原点になっていることが多いです。

 auスマートパスの狙いは「auスマートフォンをお使いの方に便利な環境を提供する」とういう点にあります。スマートフォンが登場し始めた頃は、アプリというと1つ300円・500円といった具合に課金していた訳ですが、そこへ月額390円でアプリの定額取り放題となるauスマートパスをご用意しました。これが2012年3月のことです。

宮地悟史氏

 こうしてauスマートパスが始まりましたが、その後はアプリ取り放題だけでなく、スマートフォンをご利用になるお客様の体験価値全体を向上させようという発想になっていきました。そこで端末の修理保証サポートを統合したり、娯楽・エンタメ系の特典を付けようということになり、auマンデイとauシネマ割も生まれました。

 ですので、auマンデイもauシネマ割も「auスマートパスの会員特典」を考える中で誕生した格好です。「唐突にauが映画の割引をはじめた」というよりは、とにかくスマートフォンを便利に使っていただきたい、というのがスタート地点です。

 事業的な観点で言えば、auスマートパスでお客様の満足度が向上して、auの携帯電話そのもののリテンション(継続利用)に繋げたいということもあります。

割引開始1年前から準備、新規顧客の獲得効果も

宮地:TOHOシネマズさんで実施しているauマンデイは2014年10月にスタートしたのですが、その年の6月にユナイテッド・シネマさんのauシネマ割も始まっています。

 この2つは割引条件が違います。ただ、auマンデイは割引額が大きかったため、お客様から見た場合のインパクトがより強かったかもしれませんね。

――特定のシネコンチェーンかつ月曜限定とはいえ、auマンデイは700円引きというかなり大胆な割引です。導入にあたってはかなりご苦労もあったかと思いますが。

金:その話の少し前段階になりますが、KDDIでは、製作委員会を通じた映画への出資もかなりしています。映画業界との接点が元々ありますから、映画の割引制度について検討しはじめた段階で、映画館(興行会社)はもちろん、配給会社(映画の製作元)の方々とも話を進めていました。

金 山氏

 大人1,100円という金額はかなりインパクトがあります。そして月曜が祝日でもauマンデイの割引は適用されます。映画館として、来館者数が増えるのは当然重要ですが、割引によって売上がシュリンクしては問題です。

 そこで、準備は相当重ねました。auマンデイとauシネマ割が始まる2014年の2月~3月限定で、全国のユナイテッド・シネマで火曜日限定の割引キャンペーンを実施しました。以前、住友商事がユナイテッド・シネマに出資していた関係で、auとも繋がりがあったのがきっかけでして。

 この2カ月間のキャンペーンをテストとし、その後のデータ分析で、割引の有効性を確認しました。

 一般の方にとって、映画館は日々行くところではなく、恐らく年に1・2回程度行く場所だと思います。そこからいくと、この2カ月間のキャンペーンだけでは期間が非常に短く、認知されづらい。ですので、割引キャンペーンのウェブサイトへの再訪率などもその後しっかり検証しました。

 また、ウェブサイトを通じて、クーポン利用者の属性などもチェックしています。最近のシネコンは、ご来館者の年齢層がやや高い傾向があるのですが、それに対して割引キャンペーンを利用される方はそれよりも若い年代の方が多かった。そこがまさに補完関係となって、シネコン側にも割引導入をご決断いただけました。

映画割引をきっかけに、他のサービスにも波及

――auシネマ割とauマンデイの利用者数・利用率などは発表されていますか?

宮地:利用者数は具体的に開示していないのですが、年々コンスタントに増加しています。

 auスマートパスはユーザーニーズに応える形でサービス内容を進化させています。例えば最近ですとチケットぴあと協力して「uP!!!」という音楽ライブ系の先行予約や特典の情報サイトを立ち上げました。auの「u」とぴあ(Pia)の「P」を合わせてuP!!!なのですが、そこでauスマートパス会員向け特典をご用意しています。さらに「auスマートパスプレミアム」という別プランを設けて、曜日で特典が変わる「auエブリデイ」も始まりました。

 そうやってauスマートパスの中身は年々変わっていますが、それでもこの3年間、映画割引は伸び続けている。auスマートパスにとって大変重要サービスであることは間違いないですね。au側でタイアップ費を負担しているので、当然コストのことも考えなければいけませんが、それ以上に利用者数や満足度向上、リテンションに繋がっていることが社内データにも表れています。

 また、シネコンの皆さんから見ても、新しい顧客セグメントを開拓できているので、Win-Winな関係になっています。だからこそ、3年近くサービスが継続しているとも言えますね。

金:(正式サービスへの移行後も)お客様のデータはさまざまな形で分析しています。まずクーポン番号をウェブサイトで表示する際に、どんなお客様がそれを利用したかが分かります。また映画館からは、クーポンを使って実際にどんな映画を鑑賞されたのか、レポートをいただいています。

宮地:auスマートパスプレミアムでは、毎週火曜日にカラオケボックスが最大1,000円割引になる特典を用意していますが、これはauの映画割引サービスが間違いなくヒントになっていますね。(曜日に応じた特典を用意して)業者様側は利用率を上げ、auとしては(電話契約の)リテンションに繋げる。社内的には非常に画期的なモデルになりました。もしauマンデイがなければ、auエブリデイというネーミングもなかったかもしれませんね。

映画と動画配信、市場を奪い合う心配は?

宮地:デジタル映像配信も手がけているのに、映画館への送客サービスをやると市場を食い合うという考え方は、なきにしもあらずです。とはいえ、作品のウインドウは違います(編注:一般的にコンテンツは、媒体ごとに公開時期をずらし、収益の最大化を図る。新作映画公開→DVD発売→VOD配信→有料BSチャンネルでの放送→地上波放送といった例が代表的で、これをウインドウ戦略と呼ぶ)。映画館で上映されるのは当然最新作ですし、それが単体課金型で配信されるのは早くて数カ月後です。

 映画館に行くことは、やはり人々にとって特別な“イベント”です。それに対して配信は気楽にご覧頂ける。映画館に行くようになると、今度は配信でも見ようかという循環ができますので、お互いに映像視聴(の習慣)を盛り上げる効果があると考えています。そういった経緯もありまして、2015年からビデオパスの会員にもauマンデイとauシネマ割を提供しています。

――ビデオパス会員がauシネマ割を利用される場合、ポップコーンが常時100円割引になります。また、7月21日~8月20日までの夏キャンペーンでは、飲み物とポップコーンのセット通常780円が100円になりますね。つくづく、コスト負担は相当なものと思いますが。

宮地:事業構造についてはなかなか言えない部分もあるのですが、ただ、やはり映画館にとってもメリットがあります。「映画を盛り上げたい」という気持ちの一方で、コストだけをいたずらにかけているという事はありません。収支の評価は難しいですが、トータルでは間違いなくリクープできていると考えています。

増え続ける定額サービスの中で、auが目指すエンタメへの取り組み

――宮地さんのお仕事は、スマートパス関連の中でも特にエンタメ分野全般を手がけているそうですね。となりますと、今後映画や動画配信以外にもジャンルを広げるなどの目標はありますか?

宮地:そうですね……auとして2010~2011年あたりのスマートフォン誕生期から、動画や音楽の配信サービスをてがけてきましたが、ここ数年でお客様の選択肢は一気に広がりました。映像ではNetflixやHulu、音楽でもSpotifyにApple Musicなど、サブスクリプション(月額課金制)が広がり、無料のYouTubeもある。お客様がコンテンツにお金を払わなくて済むようになってきました。

 その中でauとしての差別化ポイントは、「デジタルとリアルのエンターテインメントを融合できる事」だと考えています。1人1人のお客様を見たとき、デジタルかリアルのどちらかだけを楽しむことはなくて、恐らく両方とも楽しまれる。その実態に合わせたサービスをご提供しようという願いがありますね。映画館での体験、uP!!!でのライブ先行予約などはまさにそれで、この「デジタルとリアルの融合」を踏まえ、各種サービスのリニューアルを進めています。

――宮地さんの所感を伺いたいのですが、日本におけるサブスクリプション型サービスの普及度、浸透のスピード感はどうご覧になっていますか?

宮地:(思っていた以上に)早いと思いますね。2015年にNetflix、2016年にはSpotifyと、ここ2年くらいで海外のサービスが一気に入ってきました。

 そういった状況ですので、差別化にはやはり作品で特色を出していく必要があると思います。実際、どれか1つのサブスクリプションサービスを契約したから全てのコンテンツが楽しめるという状況は恐らく無理でしょう。Huluは日本テレビとがっちり組んでいますし、Netflixは「映画館で上映しない映画会社」と言い切るくらい、独自コンテンツに力を入れています。Amazonのプライム・ビデオは、通販利用者向けの有料会員特典としての性格が強い。そうやって各社、特色を出しています。

 そうした差別化戦略の中で、auはテレビ朝日と2015年8月に提携させていただきました。以降、ビデオパスではテレビ朝日の番組の見逃し配信を沢山ラインナップしていますし、オリジナルのコンテンツも揃えています。

 テレビ朝日はドラえもんですとか、ファミリー層に強いコンテンツが豊富で、それこそ仮面ライダーの見逃し配信は日曜の放送当日にもビデオパス視聴ランキングでトップをとったりもしています。

 ですから、(差別化には)やはりコンテンツが軸になってくると思います。KDDIでは年15本ほど映画の製作委員会に出資していますが、それと連携して完成試写会にお客様をご招待したり、鑑賞券プレゼントなどの施策もできます。

金:最近ですと「君の膵臓をたべたい」に出資しました。嵐の大野智さん主演の「忍びの国」、それに「3月のライオン」「22年目の告白-私が殺人犯です-」などもそうですね。

 日本の場合、何らかの作品が原作としてあって、それを映画化する例が主流です。映画公開で“盛り上がり”も生まれますので、そこで原作本を書籍読み放題の「ブックパス」に含めたりすれば、相乗効果は大きくなります。映画出資とauサービスは上手くリンクできていますね。

「1人で複数のサブスクリプション」は日本でも定着する?

――差別化の一環として、KDDI自ら配信オリジナルコンテンツを制作するという方向性はあるのでしょうか?

宮地:完全なKDDIオンリーではなく、テレビ朝日との連携の下、独自コンテンツを配信するという取り組みは年数本レベルで進めています。米倉涼子さん主演の「ドクターX ~外科医・大門未知子~」のスピンオフとして作られた「ドクターY~外科医・加地秀樹~」がそうですね。映画丸々1本といった大きなレベルではないですが、テレビドラマの独自版のような形で作ってまずビデオパスで流し、その後地上波でも放送しています。

 お客様の行動(最終的に客がサービスを契約するかどうか)につながるのは、やはりコンテンツですね。2014年くらいですと、配信プラットフォームごとにどれだけ作品数を揃えるかが重要でした。「○○万本揃えました」といった具合で競争がありましたが、今となってはちょっと懐かしい気もします。

――では、プラットフォームごとの配信作品数競争などからは、もう距離をとっていると。

宮地:そうですね、最終的には(数だけでは)お客様の得にはならないと思います。

 ただ当時と事情が変わってきているのも間違いなくて、それこそ2014年くらいは「1人が契約するサブスクリプションは1つ」といった共通認識がありました。

 しかし今後は、各サブスクリプションがテレビの1チャンネル分くらいの位置付けになるのではないかと。見たいコンテンツに応じて複数のサブスクリプションを契約する……それこそお1人でビデオパスとNetflix両方契約したり。

 こういった傾向は米国ですでに生まれていて、ある統計では米国における1人あたりのサブスクリプション契約数が1.7という話も出ています。この統計には、サブスクリプションを一切契約していない人が分母に含まれるので数値的にはやや薄まっていますが、つまり1人で複数のサブスクリプションを契約するのが、かなり当たり前になっているようですね。

 仮にケーブルテレビの視聴料を月5,000円とすれば、かなりの数のチャンネルが見られます。これに対してサブスクリプションサービスは月1,000円が一般的ですから、複数契約していただける余地は十分あると思います。

 そういった市場内での立ち位置を考えて、コンテンツを揃えていく必要性はかなり高いでしょう。ビデオパスの場合、ファミリー層向けの作品や国内ドラマのラインナップに注力しています。

データ重視の“パーソナライズ”も視野に

――今後の目標をお聞かせください。映画への取り組みは強化されますか?

宮地:面(サービスの利用範囲)を広げてきたい一方で、深さの追求も必要だと考えています。お客様1人1人の嗜好は異なりますから、そこへデータ重視でどうアプローチできるか。例えばauマンデイのクーポンを持って映画館へ行ったとき、利用者データの紐付けができていれば、おもてなしの種類を1人1人変えていってもいいかもしれません。他にも、ある映画を見に行った方に別のライブのご案内をするですとか、auの経済圏の中で色々できるといいですね。

 もちろんこれはエンタメに限った話ではなく、eコマースやライフデザインといった領域にも波及させられると思います。

 KDDIでは今DMP(Data Management Platform)に取り組んでいて、au IDに基づいて様々なお客様データを蓄積しています。映画関連サービスについてはまだこれからの部分がありますが、今後のパーソナライズドサービスなどに活かしていきたいと思っています。

金:KDDIとしての映画への出資は、ファンドなどを通さず、本社自ら行なっています。それだけにauの各種サービスとの連携がスムーズにいきますし、それでいてシネコンの担当者とも色々直接お話できるのも強みです。

 映画そのものが盛り上がらなければ、(関連ビジネスを手がける)我々の事業も大きくなれません。auのご契約者様へのサービスはもちろんですが、映画産業全体に対しても貢献していきたいです。

 そのためには、やはり多くのお客様に“映画を体験”していただかねばなりません。割引もその1つの方法ですし、試写会という手段もあるでしょう。リアルな場所である映画館・シネコンに足を運んでもらえば、そこで見る予告編は(スマホで観るものとは)また違う体験となります。そこでさらにDMPなどとの連携も上手く進めていきたいですね。KDDIが出資した作品も色々控えていまして、9月16日には、大根仁監督による「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」が公開されます。

宮地:又吉直樹さんの「火花」の映画版も11月23日に公開されます。また、音楽ライブへの投資も積極的に行ない、uP!!!を通じてさまざまなご案内をできるようにしていきます。

森田秀一

1976年埼玉県生まれ。学生時代から趣味でパソコンに親しむ。大学卒業後の1999年に文具メーカーへ就職。営業職を経験した後、インプレスのWebニュースサイトで記者職に従事した。2003年ごろからフリーランスライターとしての活動を本格化。主に「INTERNET Watch」「AV Watch」「ケータイ Watch」で、ネット、動画配信、携帯電話などの取材レポートを執筆する。近著は「動画配信ビジネス調査報告書 2017」「ウェアラブルビジネス調査報告書 2016」(インプレス総合研究所)。