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au夏スマホ。ビデオパスがHDR配信、月490円のIoT「au HOME」
2017年5月30日 19:08
auは30日、スマートフォンなど2017年夏モデルや新サービスを発表した。発表済みの「Xperia XZs」や「Galaxy S8/8+」に加え、ビデオパスが配信開始するHDRコンテンツも見られる「AQUOS R」、auオリジナルのタフネススマホ「TORQUE(トルク) G03」など9機種を発売する。
さらに光回線「auひかり」を契約しているユーザーを対象に、月額490円の家庭向けIoTサービス「au HOME」を7月下旬以降より提供開始。自宅に設置するセンサーやカメラなどの「au HOME デバイス」と、スマホ向け「au HOME アプリ」を用意する。Googleが29日にスタートした、対話型の音声アシスタントサービス「Googleアシスタント」との連携も、今年の夏以降をメドに予定している。
スマートフォン | ディスプレイ | 発売時期 |
---|---|---|
Xperia XZs SOV35 | 5.2型 トリルミナス ディスプレイ フルHD | 5月26日 |
Galaxy S8 SCV36 | 5.8型 有機EL QHD+ HDR対応 | 6月8日 |
Galaxy S8+ SCV35 | 6.2型 有機EL QHD+ HDR対応 | 6月8日 |
AQUOS R SHV39 | 5.3型 IGZO液晶 WQHD HDR対応 | 7月上旬以降 |
HTC U11 HTV33 | 5.5型 液晶 WQHD | 6月下旬以降 |
TORQUE G03 KYV41 | 4.6型 液晶 HD | 6月下旬以降 |
Qua phone QX | 5型 液晶 | 7月中旬以降 |
フィーチャーフォン | 発売時期 |
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かんたんケータイ KYF36 | 8月中旬以降 |
MARVERA KYF35 | 8月中旬以降 |
発表済みのXperia XZsとGalaxy S8/8+、HTC U11に加え、auオリジナルのTORQUE G03はそれぞれ別記事で紹介している。ここではHDR対応のAQUOS Rと、ケータイに保存した写真をテレビにワイヤレス送信して見られる「かんたんケータイ KYF36」を紹介する。
ハイスピードIGZO液晶の「AQUOS R SHV39」。ビデオパスがHDR配信
120Hz駆動の「ハイスピードIGZO液晶」を搭載するスマートフォン。ドコモとソフトバンクに加え、auも取り扱い開始する。HDRコンテンツの表示にも対応し、標準画質(SDR)や、AQUOS Rで撮影した動画も、HDRのようなコントラストで楽しめる「バーチャルHDR」を搭載。カメラはメインが有効画素数2,260万画素、サブが有効1,630万画素。手ブレ補正や4K動画撮影に対応する。カラーはマーキュリーブラック、ジルコニアホワイト、ライトゴールドの3色。
ビデオパスが、AQUOS Rの発売(7月上旬以降)にあわせてHDRコンテンツを提供開始。「博士の愛した数式」、「さくらん」をフィルムスキャンし、HDR化して配信する。コンテンツのラインナップは計5本。対応機種はAQUOS Rのみで、発売後に視聴可能になるという。
- 博士の愛した数式
- さくらん
- 孤高の鉄馬 Harley-Davidson
- 日本刀男子! 龍馬の愛刀を追って
- The Legend Car トヨタ2000GT
ビデオパスのHDRコンテンツ
AQUOS Rには、付属品として、人工知能「エモパー」と連動して回る充電台「ロボクル」を同梱。電話やメールの着信時などでユーザーの方を向いて通知する。
女性向けモデルとして、ジュエリーブランド「ete」(エテ)コラボモデルをauオンラインショップで8月上旬以降に100台限定で販売。「ライトゴールド」をベースにオリジナルの壁紙、カバー、イヤホンジャックアクセサリー、スタンドがセットになる。デザインについては、今後SNS等で紹介予定。
テレビに写メをMiracast伝送。「かんたんケータイ KYF36」
折りたたみタイプの「かんたんケータイ KYF36」は、au VoLTE対応のフィーチャーフォン型スマホ。無線LAN機能を備え、Miracastを使った「テレビde写真」機能に対応する。
メールやLINEで届いた写真をケータイに保存し、テレビに挿したHDMIドングル「テレビde写真受信機」(別売)を介して大画面に写真を映し出せる。ケータイ本体のテンキー左下に「テレビde写真」専用のボタンを用意する。「ケータイに届いた孫の写真が小さくて見えない」というシニアユーザーの声に応えたもの。HDMIドングルは今後、au +1 collectionで発売予定。
この他、ハイレゾやノイズキャンセルに対応し、USB Type-C接続のイヤフォンが付属する「HTC U11」や、ディスプレイから音が鳴る「スマートソニックレシーバー」搭載の「Qua Phone QX」、ワイドFM対応チューナを備え「テレビde写真」にも対応する4G LTE対応ケータイ「MARVERA」を用意する。
月490円のIoTサービス「au HOME」。HTCのVRゴーグル「LINK」販売
auでは、スマートフォンとセンサーやネットワークカメラなどのデバイスを活用した家庭向けIoTサービス「au HOME」(月490円)を7月下旬以降にスタートする。
当面は固定回線の「auひかり」ユーザー向けに提供。「auひかり」のホームゲートウェイとスマホ用「au HOME アプリ」、自宅のドアや窓に設置するセンサー、ネットワークカメラなどのIoTデバイス「au HOME デバイス」がインターネット経由で連携。外出先から自宅の状況を確認したり、子どもの帰宅通知、家電製品を遠隔操作するといったことが、安価で手軽に始められるとする。
「au HOMEデバイス」は別売。デバイスは5種類で「au WALLET Market」で買える。「開閉センサー 01」(3,000円)、「マルチセンサー 01」(3,800円)、「マルチセンサー 02」(5,300円)、「鍵 開閉状況センサー 01」(8,800円)、「ネットワークカメラ 01」(10,800円)をラインナップする。
マルチセンサー 01とネットワークカメラ 01を組み合わせた「au HOMEおすすめセット」(11,760円)も用意し、月額980円で始められる「au HOMEおすすめセットプラン」で利用できる。コンセントに装着するスマートプラグなどのデバイスも、'17年秋から追加し、今後も機器のラインナップは拡大する予定。また、サードパーティのメーカーなどとの連携や、auひかり以外のユーザーへの提供も検討するという。
KDDIの田中孝司社長は、「ライフデザインに力を入れたい。au HOMEはその中核になるサービス。IoTで家での生活を豊かにしたい」と語り、Googleが5月29日から国内のAndroidスマートフォン向けに開始した「Googleアシスタント」とau HOMEの連携を検討していることも明らかにした。
Googleアシスタントは、機械学習やAI技術、自然言語処理技術などを組み合わせた対話型の音声アシスタント技術で、日本語に対応しており、Android 6/7搭載スマートフォンの標準機能として利用可能。発表会には、GoogleからDirector of Product Management Google AssistantのSteve Cheng(スティーブ・チェン)氏が登場し、Googleアシスタントの基本コンセプトなどを紹介した。
田中社長は「auは11年前、日本で初めてケータイにグーグル検索を導入した。当時はテキストだったが、Google Assistantは音声。時代を感じる。『音声認識はこんなもの』と思っている人がいるかもしれないが、今は非常に自然な感じになってきている。(音声入力操作への対応で)au HOMEは大化けするのではないか。ビッグデータと連携して新たな価値を提供する」と話した。また、質疑応答で連携の開始時期について問われると、「今年の夏が終わってから」になるとした。
この他、公式アクセサリブランドの「au +1 collection」で、スマートフォン「HTC U11」と組み合わせるVR端末「LINK」や、Galaxy向けの「Gear VR with Controller」を販売することを発表した。
発表会には、テレビCM「三太郎シリーズ」の、かぐちゃん(かぐや姫)役の有村架純さんと乙姫役の菜々緒さんが、新CM「英雄だけの夏」にちなんで浴衣姿で登場。姉妹という設定だがスケジュールの都合で1年半ぶりの再会となった。
今回公開された新CMに二人は登場しなかったが、普段のCM撮影の舞台裏について問われると「アドリブ合戦で本当に楽しい。チームワークがいいですね」(有村さん)、「8割くらいは(アドリブが)採用されています。笑いを堪えるのに必死。「これ携帯会社のCMだよね?』と話すくらいユーモアが溢れてます。これからも新しいものを作っていきたいですね」(菜々緒さん)と話した。