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ヤマハ、アルミ削り出しイヤフォンがハイレゾ&リケーブル対応に進化「EPH-200」

 ヤマハは、カナル型イヤフォンの新機種としてハイレゾに対応した「EPH-200」を11月下旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は24,800円前後。カラーはシルバーのみ。ヨドバシカメラ、ビックカメラ、eイヤホンでは10月中旬から先行で試聴が可能になる予定。

ハイレゾに対応したヤマハのイヤフォン「EPH-200」

 既発売のEPH-100の上位モデルと位置付けられており、デザインや音の方向性は維持しつつ、音質を高めてハイレゾに対応。さらにケーブルの着脱が可能になり、装着スタイルの選択も可能になった。なお、EPH-100は併売される。

左が新モデル「EPH-200」、右が既発売のEPH-100

 ユニットは6mm径と超小型のダイナミック型。これを細身のハウジングを持つイヤフォンに搭載、しっかりと装着する事で、ユニットからの音を鼓膜にダイレクトに届け、歪の少ないピュアな再生が可能という。

 耳穴にしっかりとイヤフォンを固定するため、傘を2つ備えた「2ステージイヤーピース」が付属。耳にピッタリフィットするという。サイズはLL、L、M、S、SSの5種類を同梱。

2ステージイヤーピース
筐体はアルミ削り出し

 筐体はアルミ削り出し。ケーブルは着脱可能で、端子はMMCXを採用。プラグの根元部分に、90度ごとに切れ目が設けられており、ケーブルの向きを変えて固定できる。これにより、ケーブルを下に垂らす装着方法、首の後に向けて流す方法、ケーブルを耳の裏にまわす方法、3つのスタイルが選べるようになっている。

ケーブルは着脱可能で、端子はMMCXを採用
90度ごとに切れ目が設けられている
下の図のようにケーブルの向きが変えられる

 ケーブルの表面には溝を設け、タッチノイズや絡まりを防ぐセレーション加工を施している。さらにスマートケーブルホルダも用意。入力端子をホルダに固定する事で、ケーブルを短くまとめられる。ケーブルの長さは1.2m。さらにキャリングケースも付属する。

ケーブルにはセレーション加工
スマートケーブルホルダで短くまとめられる

 インピーダンスは22Ω、出力音圧レベルは102dB/mW(1kHz)。再生周波数帯域は20Hz~40kHz。入力端子はステレオミニのL型。重量は17.4g。

ケースが付属する

音を聴いてみる

 AK70と組み合わせて試聴してみる。「藤田恵美/ camomile Best Audio」から「Best OF My Love」のハイレゾ版を再生すると、ダイナミック型だが、まるでBAのように高解像度でシャープなサウンドが、ダイレクトに耳に飛び込んでくる。アルミ削り出しハウジングという事もあるが、ソリッドでやや硬質な、切り込んでくるような描写は従来モデルのEPH-100と確かに同じ系統だと感じる。

 しかし、ドライバの口径こそEPH-100と同じだが、チューニングなどは変更されており、よりワイドレンジな再生になった。低域の沈み込み、高域の抜けもよりグレードアップしている。同時に、音楽が展開する音場の広さもより広くなっている。

 バランスとしては、低域にパワフルさを感じたEPH-100と比べ、EPH-200は張り出しを少し抑え、ワイドレンジさを前面に出した、よりモニターライクなバランスになったと感じる。低域も、音圧の派手さよりも高解像度な描写に注力しているのがわかる。

 かといって、線が細く神経質な描写というわけではない。低音の深さや、パワー感は十分あり、ロックなどを聴いても躍動感のある描写が心地良い。音楽を楽しめるサウンドながら、より表現力を高めたモデルがEPH-200と言えるだろう。