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時計職人が「世界最高水準」目指したトーンアーム「THALES STATEMENT」
2019年8月1日 08:30
ユキムは、Thales Tonarmブランドのトーンアーム「THALES STATEMENT」を9月に発売する。受注生産で、価格は240万円。
初代モデルのThalesは「事実上トラッキング・エラー0度を達成した」というトーンアームで、「ターレスの定理に基づいた理論を具現化した製品」と位置づけられている。天才肌の時計職人Micha Huber氏(ミッハ・フーバ)が手掛けた製品で、同氏が「世界最高水準のトーンアーム」を掲げて作り上げたのが「THALES STATEMENT」となる。
精密加工を生業とするスイスの製造業者から納入される288のパーツから構成されており、スイスのヴィンタートゥールにあるアトリエで、時計職人としても一流の腕を持つミッハ・フーバ氏が自らが精査し、組み立てている。
スチールの強度と、その10倍の減衰特性を持つという特殊アルミ合金製のアームチューブとヘッド・シェルを採用。剛性を高める特殊形状のアームチューブも備えている。
完全密閉された軸受けユニットにより、機械的剛性を大幅に向上。楕円形状で安定感を増したベース部分も特徴。減衰特性を向上させるため、ベアリング部品、およびベース部品にはルテニウムコーティングも施している。
トラッキング・エラーを最大0.006度まで減少させる動作原理は、基本的にSIMPLICITYで培ったテトラゴン・ジオメトリに基づいて設計されている。
STATEMANTはリニアトラッキングのアドバンテージを明確なサウンド・パフォーマンスとして発揮するために、徹底した共振対策と強度アップを実施。「様々なメカニカル・エネルギーの中で完璧なトラッキング性能を生み出すよう設計されている」とする。
剛性を得るために特殊な形状でデザインされたアームパイプは、ロジウムメッキが施された高強度アルミ合金で製作。精巧に組み上げられ軸受けユニットとして存在するカルダニック・ベアリングを構成するパーツは、減衰特性を高めるためにルテニウムでコーティングされている。
有効長は230mm、トラッキングエラーは0.006度。実行長は229mm、有効質量は24g、オフセット角8~19度。対応カートリッジ重量は7~20g(カウンター・ウェイト5種付属)。接続端子は5ピンコネクタ接続(アームケーブル別売)。重量は750g。