ニュース
40代以上の“TVでネット動画視聴”増加。買い換え1位は55型
2022年7月21日 19:00
マーケティングリサーチ会社のGfK Japanは21日、テレビ購入者を対象に実施したインターネット調査の結果を公表。テレビでの動画配信サービス利用率が特に40代以上で上昇したことや、動画配信サービス利用者の6割が50型以上のテレビを購入し、より大画面を好む傾向にあることが分かった。
同社によれば、テレビの活用用途を、コロナ以前の2019年調査結果と比較した場合、「地上波・BS・CSの視聴・録画」が88%から77%へと減少。一方で「動画配信サービスの視聴(無料・有料含む)」が31%から43%に増加したという。
この傾向は、全ての世代において共通しており、地上波・BS・CSなどのテレビ放送の視聴の減少は20代など若年層で顕著な結果に。また動画配信サービスの視聴は30代が50%と最も多かったが、コロナ以前との比較では40代以上で増加幅が大きく、15%ポイントほど上昇。
同社は「新型コロナウイルス感染を避けるため自宅で過ごす時間が増えたことで、これまで動画配信サービスを利用してこなかった層においても、新たに利用を開始するきっかけになったとみられる」と分析する。
また、活用用途で「動画配信サービスの視聴(無料・有料含む)」と回答した人の購入テレビの画面サイズを見ると、60%が50型以上の製品を選択していることが分かったという。「地上波・BS・CSの視聴・録画」と回答した人の50型以上の購入率49%と比較して11%ポイント高く、「テレビで動画配信サービスを視聴する人はより大型の製品を購入する傾向がある」としている。
調査では、買替え時にはこれまで使っていたテレビの画面サイズよりも、大きなサイズを選択する傾向があることも分かった。
購入テレビの画面サイズで最も多かったのは55型で21%。購入前に使用していたテレビと購入したテレビの画面サイズの傾向をみると、購入前に使用していたテレビよりも1クラス大きい画面サイズの製品を購入する傾向が見られた。33~45型のテレビを使用していた人は55型が27%で最も多い結果に。また46~52型を使用していた人では55型が最も多いものの、65型の購入者も17%にのぼった。
調査の結果を踏まえ、同社は「内閣府の『消費動向調査』によるとテレビの平均使用年数は10.4年(2022年3月調査、二人以上の世帯)となっている。10年前のテレビ販売市場では32インチが主流で、55インチ以上の製品は販売数量構成比でわずか3%にとどまっていた。この10年でテレビの画面サイズのトレンドは大きく変化した」と分析。
また「新型コロナウイルスをきっかけとして動画配信サービスを新たに利用した人もいるように、近年テレビの視聴スタイルも多様化している。『画面の大きさ』や『画質』は変わらず購入時の重要ポイントだが、それぞれの視聴スタイルにより適したサイズや画質が求められるようになっていると考えられる」とまとめている。
調査主体:GfK・インテージ
調査実施機関:インテージ
調査対象:2019年5月実査(2019年1月~4月における家電製品購入者、サンプルサイズ約19,200名)2022年5月実査(2022年1月~4月における家電製品購入者、サンプルサイズ約16,900名)
調査方法:インターネット調査
回答者属性: 性、年代、居住都道府県、職業、世帯年収、家族構成、他
調査対象分類:テレビ、BDレコーダー、携帯音楽プレーヤー、交換式カメラ、コンパクトカメラ、スマートフォン、アクションカメラ、ヘッドホン、スピーカー
調査内容:メーカー名、モデル名、比較検討メーカー名、購入前使用メーカー、購入価格帯、購入重視点、活用用途、他