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INCRECABLE、接続した製品の信号ノイズや静電気を除去するという「iEARTH」

「iEARTH」

タクトシュトックは、接続した製品の信号ノイズや静電気を除去し、振動も吸収するという米INCRECABLEの「iEARTH」を発売する。「Mechanical Vibration Decoupling Earth Box」と名付けられた製品で、価格は165,000円。ラインナップによって発売日が異なる。

5月10日に発売するのは、LAN接続用の「Blue iEARTH(EBN-3)」と同軸デジタル用の「Grey iEARTH(EBD-3)」、HDMI用の「Black iEARTH(EBV-3)」。

8月10日に発売するのは、RCA用の「Gold iEARTH(EBA-3)」、ターンテーブル用の「Red iEARTH(EBP-3)」、バナナプラグやYラグ用の「Silver iEARTH(EBS-3)」。

オーディオメーカーで開発部門のリーダーとして働いていたメンバーが2002年に独立、INCRECABLE Acoustic Laboratory Companyを設立した。アンプやケーブル、オーディオボードなど手掛けている。2019年にiEARTHを発売し、注目を集め、2025年には第3世代に進化している。

仮想アース製品とは「機能が大きく異なる」としており、iEARTHは電気回路基板のグラウンドに直接接続し、信号ノイズを収集・除去。6種類の製品は、接続される製品/端子に起因するノイズごとに専用設計されている。

6モデルに共通する効果とアナウンスされているのは以下の3つ。

  • 接続した製品の信号ノイズを収集し除去
  • ベース部のECコネクタによって静電気を集めて除去し、さらに振動を吸収し電力に変換
  • 設置された機器を効果的に防振
底面にあるECコネクタによって静電気を集めて除去するという

「振動をエネルギーとして利用し、信号ノイズを破壊。能動的に作用するが、本質は受動的な装置」だという。パッシブ・グラウンディング・モジュールと呼ばれる2つの受動素子によって信号ノイズを除去。2つのモジュールはジャンパーケーブルによってリンクされており、異なる時間位相のモジュールを直列に接続することで効果を向上させている。

ただし、原理は企業秘密で、「モジュールが振動トランスデューサシステムと電子部品、金属と化合物で構成された媒体、エネルギー貯蔵リザーバで構成されていることを開示しているだけ」だという。

このエネルギー貯蔵リザーバは、振動からエネルギーを効果的に捕捉し、貯蔵することでiEARTHの性能を向上させているとのこと。貯蔵エネルギーは、信号ノイズや静電気を中和するために使用され、全体的な音質を向上、接続されたオーディオ機器をノイズから保護する。

ラインナップ

「Blue iEARTH(EBN-3)」

LAN用のRJ45端子に対応した「Blue iEARTH(EBN-3)」は、同じネットワーク上の機器に干渉する可能性がある超高周波数のネットワーク信号という課題に取り組んだモデル。これらの干渉を効率的に整理し排除することで、可能な限りシームレスでクリアなサウンドを得られるとのこと。ネットワークトランスポートやハブ機器の空いているLAN端子に接続して使用する。

「Grey iEARTH(EBD-3)」

同軸デジタル端子用の「Grey iEARTH(EBD-3)」は、デジタル機器向けにカスタマイズされており、デジタル回路における2進法スイッチング操作によって発生するノイズ等に効果を発揮するという。デジタル機器の余っている同軸端子やRCA端子に接続する。

「Black iEARTH(EBV-3)」

「Black iEARTH(EBV-3)」はHDMI用。HDMIケーブルを通じて発生する音声、映像、制御信号の複雑な組み合わせに対応する機器専用に設計。HDMI入力を備えたアンプ等にも有効という。

「Gold iEARTH(EBA-3)」

「Gold iEARTH(EBA-3)」はRCA接続用。アナログ・デバイス用に設計されており、電磁干渉(EMI)や抵抗器や機械振動による熱ノイズから発生するアナログ・ノイズに対応する。

「Red iEARTH(EBP-3)」

「Red iEARTH(EBP-3)」はターンテーブル(Phono)ノイズ専用。ミリボルトのノイズの影響を受けやすいカートリッジからの繊細で低レベルの信号を認識。微妙な信号に含まれるノイズを完全に除去するという。端子はRCAとミニYラグで、どちらか1つを接続する事で効果を発揮。両方接続しても問題ないという。

「Silver iEARTH(EBS-3)」

「Silver iEARTH(EBS-3)」はスピーカーノイズ専用で、バナナプラグかYラグに対応する。ドライバーユニットやクロスオーバーによって発生する高電流ノイズに対応。付属ケーブルの先端は左右でYラグとバナナプラグとなっており、どちらの端子もスピーカー接続に使える。EBS-3をステレオスピーカーに使う場合は、2台セットで使う必要がある。

これ以外にも、接続する機器に空いている端子が無い場合や、付属の750mmのケーブルよりも長いケーブルが必要な場合は、受注生産でケーブルの作成も依頼できる。