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大幅な省電力/小型化を実現する新しい真空管「Nutube」。コルグが'15年に製品化

 ノリタケカンパニーリミテドとコルグは22日、音楽機器用の新しい真空管「Nutube(ニューチューブ)」を共同開発したと発表した。コルグは、2015年中にNutube搭載製品を発表予定としている。

Nutube

 Nutubeは、真空管特有の豊かな音を持ちながら、省電力化や小型化を実現したという新しい真空管。ノリタケの子会社であるノリタケ伊勢電子が製造する蛍光表示管の技術を応用し、その構造を工夫することで、Nutubeを実現。「音楽・音響機器に適した特性を持ち、真空管特有の音を生み出す」としている。

コルグはNutube搭載製品を開発中

 真空管は、ギター・アンプやオーディオ機器などの楽器や音響機器に使用されてきたが、現在では多くの製品において、サイズや寿命、消費電力、音の数値特性が優れたトランジスタやデジタル方式などに置き換わっている。

 しかし、真空管でしか表現することができない豊かな音質には根強い人気があり、その期待に応えるため、コルグは性能を向上させた新しい真空管の自社開発を模索。ノリタケ伊勢電子の蛍光表示管に着目。その技術を応用し、Nutubeを開発した。

 Nutubeの特徴は、音質のほか、従来の真空管の約2%以下の電力で動作するという「省電力化」、容積比で従来真空管の30%以下という「小型化」、連続期待寿命3万時間の「高信頼性、長寿命」、基板への直接取り付け可能という「取り付け治具不要」など。コルグでは、2015年の発表を目指し、Nutube搭載製品を開発している。

(臼田勤哉)