ニュース

朝日放送、テレビ視聴とWeb広告の連携へ向けた実証実験を2月開始

 朝日放送は、テレビCMの広告効果とWeb広告を掛けあわせて拡大することを目指し、同社のTV番組やCMの視聴ログ等を活用する実証実験を2月1日から開始する。商用化に向けた検討を目的としたもので、2月1日から1年間実施する。

 実証実験では、ネットワーク接続したテレビに蓄積する朝日放送のテレビ番組や、CMの実視聴ログデータ、番組ウェブサイト、スマートフォンアプリなど、朝日放送が保有する様々なサービスへのアクセスログデータを活用し、テレビ視聴をきっかけとしたウェブ広告配信の有効性検証や、テレビ視聴がウェブ広告へ及ぼす影響力の確認等を行なう。

実証実験の概念図

 地上波のデータ放送通信機能を利用した実視聴ログ取得やインターネット上でのウェブ広告の配信、相乗効果の測定という仕組みは、国内初めての取り組みという。

 なお、実視聴ログについては、テレビがネットに接続されている場合かつ、実証実験調査への協力を有効化している場合のみ、収集が開始される。収集するログには特定個人を識別できる情報は含まれておらず、識別できる仕組みにもなっていないとしている

 朝日放送は、実証実験を通じて、視聴者の反応や利用状況、ウェブ広告配信によるネット上でのテレビ番組やCMの効果補完の有効性を検証し、本格提供に向けてサービス内容の改善を図っていく。また、広告主向けのマーケティング施策の開発や、ウェブ広告との相乗効果を最大化するためのコンテンツの制作、視聴行動に基づく視聴者向けサービスを開発などにより、「地上波放送に新たな価値を提案する」としている。

(臼田勤哉)