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Maestraudio、磁性流体ドライバー×新RSTの有線イヤフォン「MAPro2000」
2026年10月9日 15:00
アユートは、オーツェイドが展開するMaestraudioの有線IEM(インイヤーモニター)で、新開発の磁性流体ドライバーやオーバートーン・ベリリウムアロイRST(Reactive Sympathetic Tweeter)を採用した「MAPro2000」を、10月17日に発売する。Iris Blue、Shallow Clearの2色展開で、価格は各27,500円。
MAProシリーズとして高い評価を得てきた小型軽量・筐体形状で耳に固定する優れた装着性というコンセプトは継承しつつ、さらに広い空間表現のサウンドを実現するためにフルモデルチェンジを果たしたという。
ドライバー構成は10mm径のダイナミックドライバーに、独自の圧電セラミックス技術を応用したパッシブ型セラミックコートツイーターで、MAProシリーズ用に開発した5.8mm径RSTを組み合わせたハイブリッド仕様。このうちダイナミックドライバーには、新開発の「磁性流体」ダンパーを採用した。
ダイナミックドライバーは、電気信号を受けたボイスコイルが振動板を動かすことで音を生み出しているが、信号が止まっても振動系はすぐに静止せず、わずかな揺れが残ることがある。
この残留振動や不要な共振は、次に鳴る音と重なり、音の輪郭を曖昧にする一因。この問題を解決するため、MAPro2000では、ボイスコイルが動く磁気回路の隙間に磁性流体を採用した。
磁性流体は磁力によって隙間に保持され、流体の粘性が動くボイスコイルに適度な抵抗を与える。この働きにより不要な揺れを抑え、音が鳴り終わった後の収束を早めている。ボイスコイルの動きを安定させることも、歪みを抑えるうえで重要となる。
「狙ったのは、低音を単に引き締めることではありません。ベースやバスドラムが鳴り始める瞬間と、音が止まる瞬間を明瞭にし、その間にあるボーカルや楽器の細かな音まで見通せるようにすること。磁性流体による制動を音づくりに生かし、低域から中域にかけて濁りの少ない再生を追求した」という。
磁性流体によって不要な振動を抑えると、従来は音の明るさとして感じられていた付帯音も少なくなる。開発中のドライバーは澄んだ音を再生する一方、単体では音楽の華やかさや空気感にもう一歩が必要だったといい、そこでMaestraudio独自のパッシブ型ツイーター「RST」も見直した。
RSTは、ダイナミックドライバーが放射した音波を受け、振動板が共振することで高域の響きを生み出すもの。従来のMAProシリーズ用5.8mm径RSTには、OFCを基材とする振動板にセラミックコーティングを施した複合構造を採用し、金属の響きとセラミックによる細かな振動を組み合わせ、粒立ちのよい高域と音場の広がりを表現してきた。
しかし、この従来型RSTを、磁性流体ドライバーと組み合わせたところ、「MAPro2000で求める高域の伸びや鮮やかさを十分には引き出すことができませんでした。低域から中域の濁りが減ったことで、高域の応答にも新たなバランスが必要になったのです」という。
そこでRST振動板を、新素材の「オーバートーン・ベリリウムアロイ」に変更。この合金が持つ高い剛性と優れたバネ性を生かし、音波を受けたときの微細で速い振動への応答を追求した。
さらに振動板の材質だけでなく、その大きさや厚さ、支え方も音の響きに関わるため、新型RSTではそれらを総合的に調整し、従来のOFC系RSTとは異なる高域の応答によって、倍音の鮮やかさと空間の広がりを表現する。「高音を単純に強くするための変更ではありません。磁性流体ドライバーで不要な響きを抑えたうえで、オーバートーン・ベリリウムアロイRSTによって音楽に必要な響きを描く。この二つを一体で設計したことが、MA Pro2000の音づくりの核」だとしている。
筐体形状は、MAProシリーズの装着性を継承しつつ、さらに快適性を向上。小型軽量ハウジング、耳道に沿うノズル角度、重心バランスを意識した形状によって長時間の快適さを生み出した。
イヤーピースだけで支えず筐体形状で耳に対し固定することで、耳道の負担を軽減しつつ、快適なフィッティングも実現。遮音性と通気のバランスにも優れることで、リスニング中の疲労感も低減している。ケーブルの取り回しやすさ、タッチノイズ対策も含めて、毎日ストレスなく使える基準となることを意識して開発した。
イヤフォンのコネクター部は、従来モデルのMMCXからPentaconn earに変更。Pentaconn earは脱着時の機械的な信頼性が安定しているだけでなく、一般的なリケーブル用コネクターであるMMCXに比べて、その接点抵抗を1/10以下に抑えることができる。コネクターカバーも左右を判別しやすい新タイプ(右=赤、左=青)を採用。
線材は、新たに4芯銀コートOFCとOFCのハイブリッド構成で、新ドライバーと新RSTによるサウンドをよりストレートに届けるべく、音像の定位や空間表現にも配慮したという。プラグはブランド初となる、3.5mmアンバランスと4.4mmバランスの切り替えができる新開発2in1マルチプラグを採用した。ケーブル長は約120cm。
またイヤーピースには新型「iKeep01」を採用したのも特徴。「Maestraudioのイヤフォンが大切にしてきたのは、伸びやかで美しい中高域と、音の輪郭を自然に感じられるサウンド。一方で、その個性を活かしながら、もう少し低域に厚みや量感が欲しい、そんな考えから開発した」という。
柔軟性に優れた液体シリコン(LSR)を採用することで、耳の形に沿ってしなやかにフィットすることで密着性を高め、イヤフォンと耳との隙間から逃げやすい低域をしっかりとキープする。これにより、Maestraudioらしいクリアな中高域を損なわず、低域にこれまで以上の量感と存在感を与えるという。サイズはS/M/L。
そのほか、ステレオモニター用として標準シリコンの「iSep02」も付属し、2種類のイヤーピースでシーンに併せて選択できる。
全製品日本製にこだわり、群馬の名工による成形技術など、日本の「匠」を高い品質レベルで取り込んでいる。施工難度の高い銀入りハンダを熟練職人が一点ずつ丁寧に実装。すべて日本国内にて組み上げを行ない、「正しい設計×丁寧な組立品質」というブランドの哲学を体現し、高品質で提供する。
再生周波数帯域は20Hz~40kHz、入力感度は112dB SPL/mW、インピーダンスは22Ω。






