JVC、犬猫顔認識対応ビデオカメラ「Everio」5機種

-スリムな上位2機種と光学40倍ズームの低価格機


「GZ-V590」のクリアブラックモデル

 JVCケンウッドは、JVCブランドのAVCHDビデオカメラ「Everio」の新モデルとして、5モデルを12月下旬に発売する。プレミアムコンパクトと位置付けられた「GZ-V590」と「GZ-V570」、コンパクトながら光学40倍ズームを備えた「GZ-E265」、「GZ-E225」、「GZ-E220」をラインナップ、価格は全てオープンプライス。各モデルの機能差と店頭予想価格は下表の通り。


 

モデル名撮像素子内蔵メモリズームその他店頭予想価格
GZ-V5901/4.1型 332万画素
裏面照射CMOS
最低照度1ルクス
64GB光学10倍
ダイナミック18倍
アニメーション撮影
(フレーム/スタンプ/
 フェイスデコ/手書き)
ペット検出&ペットショット
K2テクノロジー
内蔵ズームマイク
LEDライト
11万円前後
GZ-V57032GB10万円前後
GZ-E2651/4.1型 332万画素
裏面照射CMOS
最低照度3ルクス
光学40倍
ダイナミック54倍
7万円前後
GZ-E2251/5.8型 150万画素
裏面照射CMOS
最低照度3ルクス
8GB光学40倍
ダイナミック54倍
4万5,000円前後
GZ-E220光学40倍
ダイナミック54倍
アニメーション撮影
(フレーム)
ペット検出&ペットショット
K2テクノロジー
内蔵ズームマイク
4万円前後

 

 カラーバリエーションは、GZ-V590がクリアブラック、プレシャスシルバー。V570がピンクゴールド、アーバンブラウン、プレシャスシルバー。GZ-E265はピンクゴールド、ルージュレッド、シルキーホワイト、クリアブラック。E225はフローラルバイオレッド、フレッシュレッド、アーバンブラウン。E220はプレシャスシルバー、ルージュレッド。

「GZ-V590」はクリアブラック、プレシャスシルバーの2色「GZ-V570」はピンクゴールド、アーバンブラウン、プレシャスシルバー
「GZ-E265」はピンクゴールド、ルージュレッド、シルキーホワイト、クリアブラック「GZ-E225」はフローラルバイオレッド、フレッシュレッド、アーバンブラウン「GZ-E220」はプレシャスシルバー、ルージュレッド


■GZ-V590/V570

 横幅36mmというスリムさと、アルミ素材にヘアライン仕上げを採用した高級感のある筐体が特徴のビデオカメラ。GZ-V590/V570の違いは内蔵メモリで、V590は64GB、V570は32GBを内蔵。どちらもSD/SDHC/SDXC対応のメモリーカードスロットも備えている。

 撮像素子は1/4.1型 332万画素の裏面照射CMOS。これに、開放F値1.2の明るいレンズを組み合わせる事で、最低照度1ルクスを実現。夜景なども高精細に撮影できるという。

 レンズは広角32.8mm(35mm換算)で、光学10倍ズームの自社製レンズを採用。F値は1.2~2.8。画質劣化を最小限に抑えられるというダイナミック18倍ズーム機能も利用可能。35mm換算の画角は、動画が32.8~594.5mm(ダイナミックズームON時)、32.8~396mm(同OFF時)。静止画は33~330mm(16:9)、40.4~404mm(4:3)。光学式と電子式を組み合わせた新開発の手ブレ補正機能を備え、アクティブモードを搭載。ワイド・テレ側のどちらでも強力に手ブレを補正できるという。

GZ-V590の側面。ストレートなデザインの筐体を採用レンズは広角32.8mm(35mm換算)で、光学10倍ズーム液晶モニターを開いた本体側面

 撮像素子の有効エリアを効率的に使う事で、画質劣化を抑えてズーム領域を拡大できるという「ダイナミック18倍ズーム」機能も搭載。ズーム撮影に連動する内蔵ズームマイクも搭載。離れた被写体の音もクリアに収録できるとする。

「GZ-V570」のピンクゴールドモデル

 ユニークな機能として、ペット検出とペットショット機能を搭載。人間向けの顔認識機能を、犬や猫の顔にも対応させたもので、犬は25種類、猫は18種類から自動で検出して、明るさを調整しながら最適な映像が撮影可能。こちらを向いた時に静止画を撮影するペットショット機能も利用できる。なお、ペットを個別に認識しているわけではない。

 人間の顔向け機能も強化。笑顔を判断して%表示を行なう「スマイルメーター」が、笑顔の度合いに合わせて色が変化するようになっている。

液晶モニタは3型で、タッチパネル式ペット検出機能を備えている液晶モニタを開いた本体側面
右側の側面背面の端子カバーを開いたところ底面のカードスロットを開いたところ

 アニメーション撮影機能も進化。従来までの「フレーム」に加え、映像にアイコンなどを貼付けられる「スタンプ」や、「顔に装飾できるフェイスデコ」、「手書き」が追加されている。

 映像処理エンジンには独自の「FALCONBRID」を採用し、AVCHDの24Mbps記録にも対応。さらに、秒間300コマの高速動画撮影も可能で、解像度は720×480ドット。音声は記録されない。

独自の「FALCONBRID」を採用光学ユニット部分

 独自のK2テクノロジを採用。圧縮・記録時に欠落した情報を再生時に付加し、音質を向上させるという。液晶モニタは3型で、23万画素のタッチパネル仕様でクリアブライトII液晶となる。

 内蔵メモリに加え、SD/SDHC/SDXC対応のカードスロットを装備。HDMIミニ出力やUSBなども備えている。付属バッテリ「BN-VG212」を使った場合の、連続撮影時間は約1時間25分(実撮影時間は約45分)。外形寸法は36×115.5×57mm(幅×奥行き×高さ)で、本体のみの重量は約210g。バッテリ込みでは約230g。

 また、新しいユーザーサポート機能として、スマートフォンでの表示に最適化したユーザーガイドページを用意。外出先で操作方法などがわからなくなった場合、説明書を持参しているケースは少ないため、スマートフォンで手軽に説明書が閲覧できるというもの。

 ビデオカメラ側の液晶ディスプレイにQRコードを表示でき、スマートフォンの対応アプリを使ってそれを読み取り、専用ページにアクセスする。内容は説明書と同様だが、「撮影編」、「困ったときは」など、出先ですぐに知りたい情報にたどり着きやすいように、メニューやガイド表示の仕方などを最適化したという。

液晶モニタにQRコードを表示。これを読み取り、マニュアルサイトへアクセスするAndroidスマートフォンとiPhoneでサイトに接続したところ出先で必要な情報に迷わずアクセスできるように、UIや見せ方などを工夫している


■GZ-E265/E225/E220

 GZ-E265は、1/4.1型 332万画素の裏面照射CMOSを採用。内蔵メモリは32GB。E225は、1/5.8型 150万画素の裏面照射CMOSを採用。内蔵メモリは8GBとなる。どちらのモデルも最低照度は3ルクス。SD/SDHC/SDXC対応カードスロットを装備する。

 GZ-E265のレンズは光学40倍ズームで、ダイナミック54倍ズームと組み合わせる事が可能。レンズはコニカミノルタ製HDレンズを採用する。F値は1.8~6.3。35mm換算の画角は、動画が38.3~2,068mm(ダイナミックズームON時)、38.3~1,803mm(同OFF時)。静止画は38.3~1,532mm(16:9)、38.3~1,876mm(4:3)。

 E-225のレンズは画角は、35mm換算で、動画が42~1,680mm。静止画が42~1,680mm(16:9)、51.4~2,056mm(4:3)。ダイナミックズームは備えていない。

 どちらのモデルもモニタは3インチで、23万画素のタッチパネルタイプ。

GZ-E265のピンクゴールドGZE225のアーバンブラウンGZ-E220のプレシャスリスバー

 その他の主な特徴は上位モデルと同じで、ペット検出やペットショット機能、アニメーション撮影機能、24Mbpsのハイビットレート撮影などに対応。K2技術やズームマイク、LEDライトなども備えている。

GZ-E265で撮影した映像のデモ。新子安駅に近い、神奈川県横浜市神奈川区守屋町三丁目12番地のJVCケンウッドのビルから、54倍ズームを使い、スカイツリーの撮影ができるという

 下位モデルの「GZ-E220」は、撮像素子や内蔵メモリ(8GB)などはGZ-E225と同じ。ただし、アニメーション撮影機能が「フレーム」のみとなり、「スタンプ」、「フェイスデコ」、「手書き」機能が省かれる。さらに、前面のLEDライトも省いたモデルとなる。

 3機種の外形寸法は共通で、51×117×55mm(幅×奥行き×高さ)。重量はE265が約190g(本体のみ)/約230g(バッテリ込み)、E225/220が約190g(本体のみ)/約215g(バッテリ込み)。付属バッテリでの撮影時間は、E265が約1時間55分(実撮影時間約1時間5分/BN-VG114使用)、E225/220が約1時間5分(実撮影時間約40分/BN-VG108使用)。


(2011年 12月 15日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]