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「SONIKシリーズは大反響」DALI CEOインタビュー。超弩級KOREからKUPIDまで、幅広い価格帯でスピーカーを作る理由
2026年10月23日 18:52
「2026東京インターナショナルオーディオショウ」が東京国際フォーラムで10月23日~25日の3日間開催中。ディーアンドエムのG701ブースでは、DALIの「EPIKORE 9」や「SONIK 9」が出展されており、そのサウンドを体験できる。
さらに、DALIのCEOであるラース・ウォーレ氏が来日。ウォーレ氏が、創業40年の哲学から、最新のSONIK、EPIKOREについて紹介するイベントも実施されている。そのウォーレ氏に短時間だが話を聞いたので、レポートをお届けする。
「SONIKシリーズの反響は驚くほど大きい」
DALIの今年の新製品と言えば、エントリースピーカーの定番となっていた「OBERON」シリーズのDNAを受け継ぐ「SONIK」シリーズだろう。コンパクトなブックシェルフ「SONIK 1」(ペア90,200円)から、プレーナー型ツイーターも追加したフロア型「SONIK 9」(1台215,600円)までラインナップしている。
ウォーレ氏はOBERONについて、「DALIにとって、非常に成功したシリーズでした。Hi-Fi愛好家だけでなく、若い人達からも“良い音で音楽を聴く楽しさ”にはじめて触れるスピーカーとして高く評価していただけました」と振り返りつつ、SONIKについては「反響は驚くほど大きく、誰もが“OBERONよりも良くなった”と評価していただけました。デザインやカラーバリエーション、マグネット式になったグリルも好評です」と笑顔を見せる。
シリーズの中でも、フロア型の「SONIK 7」が人気とのこと。ウォーレ氏にとってもSONIK 7は自信作とのことで、「この価格帯で実現できることの、新しい基準を打ち立てたと思っています」とコメント。プレーナー型ツイーターも追加した「SONIK 9」のサウンドも「予想していた以上に効果があった」という。
KOREからKUPIDまで、幅広い価格帯でスピーカーを開発する理由
手に届きやすいスピーカーとしては、昨年から発売している小型スピーカー「KUPID」(クーピッド/ペア57,200円)も人気だ。DALIは、ペア1,500万円の超弩級スピーカー「KORE」を手掛けながら、手に届きやすくてコンパクトなKUPIDも開発するなど、製品の価格帯が幅広いブランドでもある。
ウォーレ氏は、「重要なのは、音の違いを生み出せるかどうかです」と語る。
「もし、KUPIDより安いスピーカーを作るか?と言われたら、答えは“ノー”です。KUPIDより低価格帯では、DALI独自の魅力を際立たせる余地が、あまりにも小さくなってしまうからです。KUPIDの実力は、聴いて判断していただきたいですが、DALIのスピーカーとして、同価格帯の他の製品に対して、DALIの魅力を生み出せたと思っています。低価格でも正真正銘、DALIのスピーカーです」。
「開発は大変でしたけどね(笑)。コスト的に、例えばDALI独自のSMC磁気回路を使っていませんが、DALIのスピーカーには、必ずSMCを使わなければならないわけではありません。大切なのは設計時の考え方であり、音作りであり、何を優先するかです」
「KUPIDも、良いコンポと組み合わせ、カーテンで隠して再生したら、きっと、より高価なスピーカーが鳴っていると思われると思います。KUPIDは小さいですが、KOREやEPIKOREと同様に、同じ設計思想で作られています。そしてKUPIDの使命は、新しいHi-Fi愛好家を増やすこと。Hi-Fiに興味を持った人が、いきなりEPIKOREを買うのは難しいでしょう。だから、KUPIDのようなスピーカーが必要だと考えたのです」。
アクティブスピーカーの可能性は?
ピュアオーディオ市場では昨今、アンプを内蔵したアクティブスピーカーも増えてきている。DALIが今後、アクティブスピーカーを開発する考えはあるか、ウォーレ氏に聞いてみた。
すると、「アクティブスピーカーも、新しいHi-Fi愛好家にアプローチする方法の1つですね。私たちも取り組んできましたし、以前に製品を出しています。ただ、まだ完全に自分たちらしいやり方を見つけたとは言えません。それでも、良い方法であることは確かだと思います」と回答。
その一方で、アクティブスピーカーの場合、セパレートのコンポと違い、例えばアンプをステップアップしたいと考えた場合、スピーカーごと別のものに買い替えなければならない。また、そうした機器を選んだり、ケーブルを変えながら、自分の好みの音を追求するような、ユーザーが関与できる部分が少ないという面もある。
「私はアクティブスピーカーに反対しているわけではありません。ただ、比較的安価なアクティブスピーカーを持っている知人でも、なぜかHi-Fi愛好家にはなっていない人もいる。本当の魅力に、まだ気付いていないのです。いずれは私たちも何か製品を開発するでしょう。ただ、“DALIとしてどう取り組むか”は考えなければなりません」
「本格的である必要はありますが、スタジオモニターのような方向に寄りすぎてもいけない。多くの人の手の届くものでなければなりませんし、ライフスタイル製品としての要素も少し必要かもしれません。DALIとしてアクティブスピーカーを作るなら、そこにおける自分たちの立ち位置を見つけなければなりません。ただ、アクティブスピーカーにも取り組むのは良いことだと思います」
「今のように、ネットワークオーディオの流れが本格化する前、10年以上前ですが、ZENSOR AXというアクティブスピーカーも開発しました。ワイヤレスアクティブスピーカーとサウンドハブを組み合わせたEQUIシステムにも取り組みましたし、ヨーロッパでは最近“VEGA”という、一体型のストリーミング音楽システムを発売しました。我々はワイヤレスヘッドフォンも手掛けており、アクティブスピーカーやワイヤレス製品は、DALIにとって未知の分野ではありません」。
逆に、ウォーレ氏から「Hi-Fi愛好家に向けたアクティブスピーカーを、改めて開発したほうが良いと思いますか?」と質問されたので、「KUPIDのような手に届きやすく、置きやすいサイズのモデルで、アクティブスピーカーがあれば、私も含め、日本のオーディオファンは喜ぶともいます」と伝えると、ウォーレ氏は「ご意見ありがとうございます。もしアクティブスピーカーを出すことになったら、真っ先にご連絡します」と笑顔を見せた。















