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今回のコンファレンスでは、DVD-R/RW、DVD-Audioなどこれから普及の見込まれる規格や、コピープロテクション問題、ソフトの互換性など、互換性を保ちつついかに発展性を高めるかについて多くの発表が行なわれた。 DVD-Video、ビデオレコーディング規格など、映像フォーマットを扱うWG1では「DVD-R for General」へのビデオレコーディング規格の対応や、DVD-Videoと互換のストリームフォーマット規格での書き込みなどを発表。また、DVIやHDTVへの出力についても将来的なこととして触れていた。 DVD-Audioの音声フォーマットを扱うWG4では、オーディオレコーディングフォーマットの策定に向けた動きなどを扱った。 また、WG1、WG4はIEEE 1394を使ってDVDデータの転送についても発表。プロトコルはMPEG-TSを使用し、最大転送速度は36.096Mbps。ビデオストリームは0~1本、オーディオストリームは0~2本を送信できるという。 DVD-R/RWを扱うWG6は、DVD-R for Authoringと、DVD-R for General/DVD-RWとの互換性について発言。記録波長の違いや再生専用領域の有無などにより、AuthoringとGeneral/RWには互換性がないことをあらためてアピールした。 プロフェッショナル用のアプリケーションを扱うWG10では、今後の方針を探るべく各方面にヒアリングを行ない、結果としてSDTV用で転送レート50Mbps、録画時間20分以上、オーバーライト1,000回以上という目標を提示。現時点では難しいが目標にするという。 コピープロテクションを扱うWG9と、松下電器産業株式会社の渡邊氏は、コピープロテクションの動向を発表。プロテクション技術のライセンスに関してや、DVI用のHDCP方式などを扱った。プロテクション技術は多岐に渡るため、窓口をライセンス・マネジメント・インターナショナル(LMI)に一元化。業務を簡素化していく。 松下の赤木氏は、DVD規格認証の動向について発表。現状ではソフト、ハードともに規格を満たしていない製品があり、中国でDVD-Videoソフトを調査したところ、ファイル規格は非準拠率100%だったことを明かした。今後は検証ラボを中国にも開設し、中国の国内法による対処をしていく方針。アメリカの調査でも規格を満たしていないソフトが多く、現状発売後に行なっている第1世代機のフォーマット検証作業を、発売前30日中に行なうなどの対処をしていくという。 DVDフォーマット ロゴ ライセシング株式会社(以下DVD FLLC)の稲林氏は、DVDロゴのライセンスについて発表。DVD FLLCは、主にDVDフォーマット、ロゴのライセンスを行なう会社。DVDロゴの権利を持つ。 DVDロゴには現在TM(トレードマーク)表記があるが、(R)(レジスターマーク)をつけた新DVDロゴに切り替え中であることをアピール。新ロゴは「VIDEO」や「AUDIO」の文字をロゴ下部に配したもので、今年の6月以降に市場に出る製品には使用が要求されるとしている。 また、DVDロゴは製品の信頼性を保証するものとして、「フォーラム会員でも名刺への使用は禁止」と例を挙げながら使用できる局面を解説した。OEM製品ではライセンスを受けたメーカーのみ付与が可能で、例えケースのみを変える場合でもライセンスを受ける必要があるという。 今回のコンファレンスでは革新的な発表は特に行なわれなかったが、DVD規格が着実に進歩していることを印象づけてくれるものであった。
□DVDフォーラムのホームページ (2001年3月15日)
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