社団法人日本記録メディア工業会は4月26日、2000年12月に発表した2000年度の記録メディア国内需要予測の検証を行なった。取り扱われている記録メディアは、オーディオカセット、MD、ビデオテープ、ムービー用テープ、FD、3.5/5インチMO、データ用CD-Rの8種類。 音楽関連では、録音用MDが予測を700万枚下回る1億6,100万枚で前年比16%増の二桁の伸びを示した。その一方で、オーディオカセットテープも予測を700万枚下回っており、前年比21%減の1億5,700万巻。録音用MDがオーディオカセットテープを逆転し、オーディオメディアの主役が交代する結果となった。 ビデオでは、フルカセットビデオテープの実績が前年実績より減少したものの、予測を600万巻上回る3億万巻となった。同法人では、「代替メディアと期待されるD-VHS、記録型DVD市場の立ち上がりが鈍いことから、予想以上の安定需要が続いている」と分析している。Cカセットと8ミリ、ミニDVカセットを合算したムービー用カセットテープの実績は、予測通り前年比2%増の4,400万巻。ミニDVカセット需要は堅調だが、アナログテープであるCカセット、8ミリの需要減が大きく影響したという。 コンピュータ関連では、データ用CD-Rが前年比95%増の2億1,600万枚。大幅増の背景として「昨年世界的な供給過剰から大幅な生産調整を強いられそのマイナスイメージの影響が心配された。しかし、パソコンへのドライブの標準搭載の浸透、メディアの低価格から需要は好調に推移。傾向としては700MBの需要が順調に伸びており、30%近い構成比を占めた」と解説している。 また、FDが前年比22%減の2億600万枚。CD-ROMの台頭によるFDソフト需要の減少、CD-Rなど代替メディアの需要拡大が減少基調が大きな要因という。3.5型MOは前年比5%増の2,693万枚と、需要は伸びたが予測より少なかった。新たな傾向として640MBが230MBに代わって主役となりつつある。同法人では、個人向けにMOドライブの需要の拡がりが見られ今後に期待がかかるとしている。一方の5.25型MOは、前年比9%減の29万枚だった。
□社団法人日本記録メディア工業会のホームページ (2001年5月1日)
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