山本音響工芸、直熱管採用のライン専用真空管プリアンプ


7月発売

標準価格:280,000円

連絡先:山本音響工芸株式会社
    Tel.0794-62-5655



 山本音響工芸株式会社は、直熱型の真空管「34(VT54)」を採用した、ライン専用のプリアンプ「CA-01」を7月に発売する。価格は280,000円。手作りのため、当面は受注生産となる。

 CA-01は、同社としては初めてとなるライン専用プリアンプ。振動を拾いにくい真空管を選んだ結果、一般的な傍熱型の真空管ではなく、「クリアで躍動感に満ちた音が得られる」(同社)こともあり、直熱5極管でSTタイプのものを採用したとしている。

本体背面パネル 本体内部構造

 また、直熱管の音を活かすため、最もシンプルな無帰還A級シングル方式を採用。ヒータ回路は定電流点火方式で、プレート回路とスクリーングリッド回路は定電圧回路から電源を供給している。

黒檀製のノブ
 真空管のセッティングはフローティングサスペンション。これにより、優れた対マイクロフォニックノイズ特性を得たとしている。また、剛性が高く共振の少ないボディを実現するため、シャシーに厚さ2mmのステレンス鋼板を、ボンネットに2mm厚の硬質アルマイト処理アルミ合金を使用した。ボディは桜集製材の削り出しパネルで、ノブは黒檀製となっている。

 入力端子は3系統で、それぞれに-20dBのアッテネータポジションを設けられている。アッテネータユニットとの併用で、合計-80dBの減衰が可能。入力端子には同社のクローム銅製ピンジャックを採用している。

 ボリューム部は、エルマ製の24接点(金メッキ)アッテネータ。入力セレクタにもエルマ製金メッキ接点スイッチを使用している。さらに、高剛性のチューブソケット、6N銅線ACコード、金メッキプラグ、金メッキACインレットなど、様々な部位に最高の素材を導入したとしている。

PB-17
 なおCA-01には、同時発売のスパイクピン型セッティングベース「PB-17」と、既発のポイントベース「PB-15」が4つずつ付属する。

 PB-17は、文部科学省が開発した制振合金「M-2052」を採用。価格は3個で7,500円、4個で10,000円。ネジ穴はM4サイズで耐荷重は1個あたり10kgとなっている。


【主な仕様】

  • 入力インピーダンス:90kΩ(アッテネータポジション1MΩ)
  • 使用真空管:34(VT54)×2
  • 周波数特性:10~120,000Hz
  • 最大出力:7V
  • SN比:74dB
  • 出力インピーダンス:9.1kΩ
  • 外形寸法:200×350×212mm(幅×奥行き×高さ)
  • 重量:6.9kg(セッティングベース含まず)
  • 付属品:ポイント支持ベース(制振合金M-2052使用)
□山本音響工芸のホームページ
http://www2.117.ne.jp/~y-s/
□「CA-01」のニュースリリース(PDF)
http://www2.117.ne.jp/~y-s/ca-01.pdf
□「PB-17」のニュースリリース(PDF)
http://www2.117.ne.jp/~y-s/pb-17.pdf

(2001年5月31日)

[orimoto@impress.co.jp]

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