Seagate、家電を視野に入れた27dBの80GB HDD
―本社マーケティングマネージャが家電市場の有望性をプレゼン


Seagateの新U SERIES
6月12日発表



 米Seagate Technology(シーゲイト)は、1プラッタあたり40GBのHDD「U SERIES」の出荷開始を発表。家電分野を担当するコンシューマエレクトロニクス シニア・セールス & マーケティング・マネージャのロブ・ペイト氏が6月21日に来日し、プレゼンテーションを行なった。

ロブ・ペイト氏
 新U SERIESは、HDDレコーダなど家電分野にも出荷された同名シリーズの後継ラインナップとなる。インターフェイスはUltra ATA/100。1プラッタあたり40GB、1cm2あたり32.6Gビットを実現し、業界最高の面密度としている。回転数は5,400rpmで、内部転送レートは最大54.5MB/秒。ラインナップは20/30/40/60/80GBの4種類となっている。

 同シリーズには、流体軸受(FDB)モーターを採用する静音設計のモデルも投入される。これは家電分野向けの製品で、アイドル時の稼働音は27dB。同社では業界最高の静音性としている。なお、FDB非採用のパソコン用は29dBとなっている。ロブ・ペイト氏によれば、「人間が聞くことができるのは25dBまでといわれている」とのことで、「新しいUシリーズの作動音は、よほど耳を近づけない限り聞こえない」とコメントしている。

SeaShellパッケージ装着時
 また、従来のUシリーズ同様、同社が「3D防御システム」と呼ぶ独自の堅牢設計を継承している。これは、HDDの外側を包む「SeaShellパッケージ」、PCBを保護する「SeaShield」、HDD診断ソフトウェア「SeaTools」の3つを指す。

 旧Uシリーズは、ZINWELLのHDDレコーダなど世界で30種類以上の家電製品に搭載され、累計150万個以上を出荷しているという。また、出荷先となる家電メーカー向けのサービスセンター「CEATEC(シーテック)」を設け、今後の需要に対応する予定。

 ロブ・ペイト氏は「パソコン市場に比べれば、まだまだ比率は少ないが」と前置きした後、「今後4年間はCE(コンシューマ・エレクトロニクス)が発展し、未来や将来はCEの方にあるのでは。その流れに乗り遅れたくないし、むしろリードしていきたい」と語っている。

□Seagate Technologyのホームページ(英文)
http://www.seagate.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.seagate.com/cda/newsinfo/newsroom/releases/article/0,1247,1133,00.html
□関連情報
【6月5日】米Seagate、ZinwellのビデオレコーダにHDDを供給
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010605/seagate.htm
【6月12日】Seagate、40GBプラッタのHDD「U SERIES」(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010612/seagate.htm

(2001年6月21日)

[orimoto@impress.co.jp]

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