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パイオニア、新型プラズマディスプレイの内覧会を実施
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パイオニア株式会社は、業務用50型プラズマディスプレイの新製品「PDP-503CMX」の業者向け内覧会を本社内で開催した。開催期間は8月2日と3日の2日間。
「PDP-503CMX」は、7月23日に発表された業務用50型プラズマディスプレイ。8月下旬に発売され、価格は本体のみで135万円。解像度は1,280×768ドット。ビデオ入力には5万円の専用カードにより、コンポーネント入力、コンポジット入力、S入力、DVI-D入力が可能になる。
同社のプラズマディスプレイとしては第3世代にあたり、前世代機「PDP-502MX」から発光効率で50%、明るさで60%の向上を実現した。消費電力も380Wと大幅に低減されている。なお、仕様など詳細は、「パイオニア、新パネル搭載ワイド50型業務用プラズマディスプレイ」に掲載している。
会場では、新製品の「PDP-503CMX」と前モデル「PDP-502MX」との比較を中心としたデモンストレーションが実施された。比較的明るい状態で行なわれたが、これは「日常空間での使用感を体験していただくため」(パイオニア)との意向から。
今回の展示会についてBS事業企画部の尾崎行雄氏は、「これだけきれいになると、カタログ値で細かい数字を比較する時代でもなくなった。ほぼ直視管並の輝度を得ているため、カタログなどでアピールするより、実際に見ていただくのが一番と考えた」と、企画意図を語っている。
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別売のビデオ入力カード |
シンプルなリモコン |
業務用プラズマディスプレイは、イベント会場や公共施設、教育現場などで採用されている。しかし、同社が力を入れているのは「オフィスでのプレゼンおよびディスカッション用途」。これまで暗い会議室で液晶プロジェクタで行なっていたプレゼンなら明るい中で色鮮やかに表現できる上、執務空間でも利用できる大型モニタとして提案していくこととしている。
そのため、「PDP-503CMX」からは、オプションとして専用のキャリアブルスタンドを用意。新たな需要を創出するとしている。
同社は、今期中にも「画面サイズ40型台のサイズを視野に入れた、コンシューマ向け製品を発表する予定」としており、この第3世代パネルで使用された技術が、民生用にダウンサイジングされる可能性も示唆している。
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静止画の表示 |
Exeldでの文字表示 |
■ 編集スタッフのファーストインプレッション
かなり明るめの室内でデモを行なっていたが、白ピークの高さ、コントラスト、暗部の階調性と、もはや直視管と比べて何の遜色もないレベルなのでは。毎朝のようにマクドナルドで前モデル「PDP-CMX502」の画面を見ているのだが、新製品は別物といっていい画質になっている。
プラズマの弱点だった黒浮きも、本機ではほとんど感じられない。特に暗部の階調性が自然で、これは新開発の「スムースCLEAR駆動法」が効いているのだろう。これなら、映画素材をストレスなく視聴できるのでは。
コンシューマ向けに40~50型程度の製品が投入されるそうだが、開口率の狭い小画面の条件で、果たしてALIS以上の輝度が得られるのだろうか。完成が楽しみだ。(orimoto@impress.co.jp)
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パネルを新開発しただけあり、色再現性や、コントラスト比など、従来製品に比べて向上し、解像感も非常にシャープ。ブラウン管型TVにより近づいた印象を受けた。ただ、動画はまだ少々難があるようで、特に輪郭部でちらつきを感じてしまう。しかし、従来製品に比べればかなり低減しているように感じる。
消費電力は380Wとかなり下がり、ランニングコストや耐久性の向上に期待できる上に、背面ファンも2つに減って静音性も上がっている。水平解像度は1,280ドットで、部分切り出しながらSXGAのスルー出力が可能。PCに接続し、DVDを視聴するユースを想定した場合、上下は表示領域に入らないのでスルー出力のメリットは大きいと思う。今期中に発表されるというコンシューマ製品にも期待を持たせる製品だった。(fujiwa-y@impress.co.jp)
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会場では前モデル「PDP-502CMX」と並べて比較展示していたが、明るくコントラストもよく見えた。同社が第3世代としているだけのことはある。
ここまで進化すると、液晶のように見づらいということはまずない。しかし、角度により多少だが、見え方が違うのが気になった。また、一部の画面でジリジリとノイズっぽく感じられるところがあった。
消費電力も「PDP-502CMX」から下がっており、そのため背面のファンの数が半減している。実際、ファンの音は全く気にはならなかった。今後とも消費電力を下げ静音性を向上して欲しい。コンシューマ機にこの技術が投入される日が楽しみだ。[minam-ku@impress.co.jp]
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パイオニア曰く「明るさや、コントラストの数値で評価する時代は終わりました。ブラウン管並みになったことを実感してください」とのこと。実際、明るさ、コントラストともブラウン管にかなり近く、設置場所を選ばないだろう。ただ、動画の追従性はまだブラン管なみとはいかず、多少のもたつきを感じる。しかし、それも、この画面サイズにあわせた視聴距離をとれば、ほとんど問題ないレベル。
なお、この製品は業務用だが、個人からでも「注文があれば、即出荷します」とのこと。興味のある方は是非。[furukawa@impress.co.jp]
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□パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/
□「PDP-503CMX」のニュースリリース
http://www.pioneer.co.jp/press/release261-j.html
□「PDP-503CMX」の製品情報
http://www.pioneer.co.jp/press/release261-j.html
□関連記事
【7月23日】パイオニア、新パネル搭載ワイド50型業務用プラズマディスプレイ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010723/pioneer.htm
(2001年8月7日)
[orimoto@impress.co.jp]
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