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ビクター、1,440iにアップコンバートする技術「DET」を発表
-PDPやプロジェクタに応用も、製品は年末に投入予定
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9月18日発表
連絡先:東京お客様ご相談センター
Tel.03-5684-9311
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日本ビクター株式会社は18日、総走査線数1,500本、有効走査線数1,440本にアップコンバートする独自の高画質化技術「DET(Digital Emotional Technology)」を発表した。
「DET」は、480i/480p/720p/1080iのD4までの映像と、XGA(1,024×768ドット)のPC出力を、1,440iにアップコンバートする技術。高精細化によりジャギーの低減と垂直解像度が向上。ブラウン管のみならず、PDPやプロジェクタ(同社のD-ILA素子など)にも展開できるという。
1/3で480、1/2で720、3/4で1080になる整数比変換可能な走査線数により、変換時の補間特性が高く、また、マルチ画面表示の際に480i縮小映像を垂直3画面に表示することも可能。「データ放送などの小さな文字もくっきり表示し、表示フォーマット切り替え時もシームレスに再生を行なう」としている。
水平走査周波数は720pと同一の45kHz、ピクセルクロックは74.25MHzで表示。PC映像の表示はXGAグレードまで対応し、「インターネットのブロードバンド化やデジタルカメラの高画素化などを背景にした、家庭での大画面表示ニーズに対応した」という。
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| 解像度概念図 |
分割画面イメージ |
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| システム構成 |
同技術のために、DSPで処理する走査線変換処理アルゴリズムと、映像変換LSIを新開発(関連特許6件申請中)。DSPでの処理は、480i/1080iのプログレッシブ変換、480p/1080p/720p/XGAのプログレッシブ信号から1440iへのインターレース変換と、マルチ画面の生成までを担当。ディティールエンハンス処理は、新開発のLSIで行なわれる。CRTドライバやCRTなどは、周波数や解像度が対応していれば既存のものを利用できる。
プログレッシブ化は、新開発されたアルゴリズム「新ナチュラルプログレッシブ~三次元補間処理」で行なわれる。同アルゴリズムは、有効走査線の情報を最大限に利用するため、三次元での補間処理を行ない、従来と同じく時間領域で12ポイントからの補間処理と、新たにフィールド内で20ポイントから斜め情報を抽出した補間処理を行なっている。その結果、1440iに変換する際の高精細情報を得ることができるという。
ディティールエンハンス処理に際しては、3倍オーバーサンプリング信号処理を行なった後に、DSD(デジタル・スーパー・ディテール)処理によりエッジ成分制御を行ない、高調波を付加し高域成分を補っている。また、通常のエンハンサでは2重に効いてしまう垂直/水平2軸が重なる斜め領域処理を、水平、垂直成分の強さによって独立制御できるアルゴリズムを開発。「斜め成分が多い映像シーンで精細感のある映像表現を実現。また、円弧を描く映像においても1,500本の解像度との相乗でスムーズな描写が可能となった」としている。
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| オーバーサンプリング処理イメージ |
斜め領域処理イメージ |
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| 「DET」搭載試作機(右) |
説明会では「DET」搭載の試作機が展示され、デモを行なった。一見した限りでは、DVD映像の解像感が高くなり、フリッカなども感じられなかった。製品は「年末に発売予定」としている。
□日本ビクターのホームページ
http://www.jvc-victor.co.jp/index.html
□ニュースリリース
http://www.jvc-victor.co.jp/products/others/DET.html
(2001年9月18日)
[fujiwa-y@impress.co.jp]
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