Inter BEE(International Broadcast Equipment Exhibition)は、放送局技術者、番組制作会社、放送設備導入企業などを対象にした展示イベント。会場は大きく分けて映像機器エリアとオーディオ機器エリアに分かれており、今回はHD放送用機材への移行やDVDオーサリングツールの導入といった提案が数多く見受けられた。 ■ 映像機器 日本ビクター株式会社は、Webストリーミング対応をうたった3CCD(1/3型)DVカメラを参考出品した。パソコンやネットワークにEthernetで接続することで、MPEG-4のリアルタイム出力が可能になる。ライブ中継などでの手軽なストリーミング放送を実現するとしている。愛称は「ストリーミングキャスター」。 テープフォーマットはMiniDV。フォーカスや絞りをマニュアル操作できる光学14倍ズームレンズ、48kHz/16bitのPCM録音機能を搭載する。2002年2月の発売を予定しており、価格は40万円台後半になると見られる。 ブースでは同製品を大々的にアピール。また、会期中は、猪瀬直樹、木村奈保子、泉麻人といった著名人による講演を連日行なっている。テーマは「日本のWebストリーミングの未来」で、同製品での撮影デモも行なう。
松下電器産業株式会社は、放送カメラ用記録フォーマット「DDCPRO HD」の長時間記録版として「DVCPRO HD-LP」(DVCPRO HD EX)を発表した。1080i/720p映像を従来の46分テープ使用時で最大92分記録できる。また、DVCPRO HD-LP対応のデッキとして「AJ-HD1500」を参考出展した。発売は今年度中としている。 ブースには11月5日発表のデジタルシネマ用HDカメラ(愛称:Varicam)も展示された。720p映像を4~60fpsの可変フレームレートで撮影できるカメラで、発売は2002年2月1日。実際に操作できるものが、液晶モニタなどフル装備で展示され人気を呼んだ。
カノープス株式会社は、ノンリニア制作システム「CWS-100(仮称)」を参考出展した。タイトル、フィルタ、タイトルなどのリアルタイム編集が行なえるほか、MPEGエンコードやSDI出力(オプションが必要)が可能。 入力はi.LINK×2、S映像、コンポーネント、コンポジット、アナログ音声×3(内リファレンス×1)を各1系統搭載。専用編集ソフトは「長時間の作業でも疲れにくいダークカラーをベースにした」という。発売は2002年2月で、価格は260万円前後になる見込み。 さらに、MPEG-2を蓄積するサーバーとセットトップボックス(STB)で構成した「MEDIAEDGE」も出展された。ネットワーク型ビデオ配信・表示システムで、ビデオオンデマンドや自動送出を可能にする。価格は8万円台半ばを予定。
■ 音響機器 プロオーディオでは、11月12日に発表されたヤマハ株式会社のデジタルミキサー「DM2000」が注目を集めていた。7年前の「02R」以来となる上位モデルの発売とあって、多くの来場者が使用感や音質を確かめていた。 そのほかには、ティアック株式会社(TASCAM)が、9月発売のワークステーション「SX-1」をメインに展示。今回発表の製品としては、CDレコーダとデュプリケータを組み合わせた「CD-RW402」を出展した。 CDの再生、録音、デュプリケートを行なう複合機で、TOC編集後の再生を仮想的に行なうことができる。価格は118,000円で、11月中旬に発売される。 日本マランツ株式会社は、業務用プリアンプの新製品「AF01」を参考出展した。フルバランスの非NFB回路を採用し、周波数特性は5Hz~600kHzとしている。発売は2002年3月頃、価格は未定。 また、ローランド株式会社は、民生用のDV編集機「DV-7」の姉妹機となる「DV-7PR」を参考出品。最大640本の動画素材を専用コントローラなどで瞬時に再生できる。オーバーラップやクロスリゾルブなどの2画面同時再生エンジンも搭載。2002年2月の発売を予定としている。
□Inter BEE 2001のホームページ (2001年11月14日) [orimoto@impress.co.jp] |
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